2012年10月9日火曜日

Mon.Oct.8,2012 山中教授にノーベル賞!

   日本人に誇りと自信と勇気をもたらした出来事が、今日あった。
20世紀の終盤には「IT(情報技術)革命」があった。ITは、現在でも進化し続け、人間社会を大きく変革し続けている。そして、21世紀の初頭には、つまり現在であるが、「YT(山中技術)革命」が大きく未来に羽ばたきはじめた。
(12月の授賞式に贈られるノーベル賞メダル)
京都大学教授の山中伸也氏(50歳)にノーベル生理学・医学賞が贈られることが発表された。新聞の号外も出た。山中教授は、革命と呼ぶに相応しい、人類の未来に大きく貢献する技術を生み出した。iPS細胞は、医療への応用が期待されている万能細胞だ。自分自身の細胞から作るので免疫の拒絶反応がない。

 医療の未来がばら色のように見えるが、ことはそう簡単に運ばないようだ。確かに、パーキンソン病など難病治療に飛躍的な効果を期待できるが、「臨床研究」に「社会の仕組み」のスピードが付いていけるかどうかが今後の課題になるであろう。
 倫理の問題もある。1つ間違えば、人間が人間を製造することもできる。コピー(複製)人間や人間と機械を組み合わせたアンドロイド(人造人間)も作れるようになる。人間はいつまで長生きすればよいのか?寿命とは?病気とは?生命の起源とは?宗教や哲学とも絡んでくる。社会的コンセンサス(同意)が求められる。

 山中氏は、これからが本番だと意気込んでいる。iPS細胞で日本が活力を取り戻す起爆剤になる可能性がある。新聞ではまだ報道されていないが、これから大事なのは世界に向けての「特許申請」「知的財産の確保」がある。相当細かな作業らしい。特許をとらないと、利益が日本に入ってこない。iPSのiが小文字なのは、米アップル社の携帯プレーヤー「iPOD」にちなんだということだ。携帯電話の「iPHONE」にも負けぬぐらいのビジネスも可能になる。そのビジネスはJAPAN PROJECTともいうべき政府支援型の国家ビジネスになるに違いない。
  山中氏が医学の道を志した理由は、スポーツに関係している。学生の頃、柔道で10回も骨折して、整形外科医になろうとして神戸大学医学部に入った。ところが不器用で整形外科には向いていないことを理解して、基礎的な生理学、臨床医学の研究のほうに方向転換したということだ。そして、ここからが普通人と違うことだが、やるからには誰もやっていないことに挑戦して、今回の快挙になった。

 山中氏は、若い人達に呼びかけている。「何でも良い、がんばり続けることです。9回失敗しても10回目に成功する可能性がある」。

 わたし流に翻訳すると「努力を継続する才能を育てよう」ということになるかな。いずれにしろ、私のような凡才は、「99回失敗してもあきらめず継続して、100回目に成功する」ことを信じて日々頑張るしかない。

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