2014年4月28日月曜日

Sat.April 26,2014  歴史を学ぶことは未来を学ぶこと


その国の歴史を知ることが、その国をよりよく理解することができる。

カンボジアと聞くと、世界文化遺産のひとつとしてよく知られているアンコールワットの名前が出てくる。アジアの至宝のひとつである。

きょうは、アンコールワットのような大規模で完成された美の宗教施設としての文化遺産ではなく、Cambodiaの歴史の中でも気の重くなる悲惨な歴史跡を2カ所廻った。1970年代のポルポト政権時代に無謀な社会主義改革が強行された。当時の国民の4人に一人、100万人以上の国民が同じ国民に拷問を受け虐殺された。今は博物館になっている刑務所の1つトゥール・スレンと処刑場になった郊外にあるキリング・フィールドの1つを訪れた。

多くの人骨や頭蓋骨を見ながら、動物は種の保存のために他の生物を補足して生きながらえているが、人間は権力のために、かくも残酷、残虐な行為ができるのか胸が苦しくなってくる。

明日は、私をこの国に招聘した政府の国家警察庁長官と対面する。この国の「精神的苦痛」を共感しておくことは、私のこの国の若者達への指導において必要事項であろう。

数年後にこの国では総選挙がある。政情不安もなないことではないが、他の国のように使者を出すような過激な行動には出ないであろう事は容易に想像できる。つい30数年前に起こった悲惨な出来事を決して繰り返してはいけない・・・穏やかな笑顔の中にカンボジアの人たちはそのような決意を秘めているように私には思えた。

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