2014年10月31日金曜日

30,Oct.2014 大使館から邦人犯罪被害に関する報告があった

どのような国でも犯罪はある。ここ、カンボジアでも日本人を狙った犯罪はある。

今年1月から10月までのカンボジア国内で邦人(外国における日本人のことを邦人と称する。日本人にいる外国人を異邦人と言う)が、犯罪被害にあった件数は73件と一昨日日本大使館から発表された。

平均にすると、ひと月に7件である。内訳は、ひったくり32件・侵入盗6件・すり8件・いかさまカード賭博詐欺16件・強盗4件・置き引き4件・横領2件となっている。

ひったくりに関して、最近痛ましい事故を聞いた。被害者は西欧人の女性である。バイクの後ろ座席に座って移動中のときに、肩にかけていたバッグをすれ違いざまに取られた。その女性はバッグとともに路上に落下した。運の悪いことに、そこに乗用車が来て、彼女は轢かれて死亡してしまった。

事故や事件は、どこにでも潜んでいる。できる限りの注意をしておくことが肝心だ。
安全が、すべてに優先する。Safety First
 

対策は下記の通りになっている。

1)引ったくりに遭わないように手荷物は持たないようにし、バックなどは抱えて持ち、常 
  に身近に置く。

2)トックトゥクなど移動中にも被害にあうこともあるので、移動はタクシーを利用する。

3)旅券を取られた場合は、捨てられ大使館へ届けられるケースがあり、あまり犯罪に利  
  用されない。

4)侵入盗対策として出入り口には鍵とチェーンロックをする。窓など入り口なる可能性  
  のある場所には外出中・就寝中は施錠を行なう。高層階でも注意を怠らない。

     侵入盗は従業員件や家に招きいれた知人のケースもあり、注意が必要。

5)いかさま賭博詐欺は二人組みの男女で行なわれており、知り合った見知らぬ人の誘い
  には応じてはいけない。

      欧米人はこういった詐欺には引っかからないので、日本人が狙われている様子。
     賭博詐欺は大使館から警察に協力を要請しているが、証拠不十分のため検挙されるこ 
  とが難しい。

     被害届を出しても賭博に関与している疑いがかけられるので被害にあわないように注
  意する。大使館側もしっかりとした調書を必要としている。

6)強盗などに遭遇した場合は抵抗しないで、身の安全を最優先に考える。

 

2014年10月29日水曜日

29.Oct.2014 きょうは国王即位記念日 King's Coronaition Day

カンボジア王国は、国民の祝日数が多い。

カンボジアは祝日の数では世界第2位で33日。ちなみに、1位はスペインの40日。日本は7位で20日。公務員、銀行はお休みである。英語学校もお休み。 スポーツの練習もお休み。一般の商店は、営業している。

きょうの祝日は、現国王シハモニの即位記念日。父、シハヌークの退位を受け2004年の10月29日王宮にて即位式が行われた。

次の祝日は、正月休みに次いでの伝統行事である『水祭り』(Water Festival)が11月5日~7日開催される。雨期明けを祝うお祭りである。ボートレースも行われる。

28,Oct,2014 孤立無援なんかじゃない

数日前に、孤立無援という言葉を使った。

これは、私のとんでもない思い違いであった。

” Give and Take ”という成句がある。英和辞書には「(公平な条件での)やりとり、交換」と書かれている。英語をそのまま日本語に訳せば「与え、そして得る」。更に意訳すれば、人間関係は、まず「与える」こと。そうすれば「得る」ことができる。

人から何か与えられることを先に期待する人間は、自分は孤立無援だと思い込むのであろう。人に何かを与える人間は、いずれ何かを得ることになるのであろう。

昨夜は、カンボジアに住んでいる日本人4名が私をプノンペン市内にあるスペイン料理店に連れて行ってくれた。スペイン産ワインとパエリアを食べながら彼らととりとめのない会話をしているうちに元気が出てきた。

それが、彼らの私への励ましなのだ。ナショナルチームが財政難で合宿も満足にできない窮状を彼らは知っている。会話の中から、この国ならではのスポンサー獲得の方法を教えてもらった。さすがに、この国に4年以上住んでいる彼らの経験や知識は、幅広く、そして深い。

この日、全日本女子ユースチームの監督からメールが入った。そこには、私のために世界各国のバレーボール情報を探せるサイトのアドレスが複数載っていた。彼の貴重な情報源を教えてくれたわけだ。

私は、孤立無援どころか、多くの仲間たちに助けられている。ありがたい・・・。

今度は、私が与える番だ。

2014年10月28日火曜日

27,Oct.2014 カンボジア結婚式への招待

アシスタントコーチから食事の招待があった。

11月1日に食事に行きましょう。食事しながら、バレーボール談義でもしようというのかな、と思いきや、よくよく聞いてみると、彼の親戚の1人が結婚するので、一緒に結婚式に参列してください、ということであった。

英語がまだ満足に話せない彼は、必死に私にカンボジア語(クメール語)で話しかけ、やっと私も理解した次第である。

この国の結婚式には、興味がある。服装はどうする?日本のようにお金を包むのかな?料理は?仏式? 洋式?

1日と言えば、今週の土曜日ではないか! さてと、まずは散髪に行かなくては・・・。

2014年10月26日日曜日

26,Oct.2014  Reducing is important too.

知識や売り上げを増やすことに一生懸命になることだけでなく、無駄な部分や不要なものを減らすことも大事なことではないか。

私がこの国に来ることが決まって、さて何を持って行こうと思案した。結局、必要最小限なものだけ持って行くことにした。身軽になったら、本を探す時間も早くなった。着るものも、毎日洗濯すれば必要最小限の衣類で間に合う。

チームの戦術も少なくしてシンプルな方が良い。バレーボールの指導書には、沢山の戦術が紹介されている。私も講習会講師としては、受講者に沢山の戦術を紹介する。それは、そのチームに必要な戦術を私が紹介する戦術の中から選択できるようにという意味で沢山紹介している

25,Oct.2014 孤立無援と思ったら・・・

アシスタントコーチが病気になっってダウンした。

地方にいるもう一人のアシスタントコーチは、バレーボール連盟から召集状が来ていないので、練習に来たくとも来れない。専務理事は、今月末からイタリアで始まるFIVB国際バレーボール連盟の総会に出席するための資料作成などの準備で多忙とかで連絡不通。通訳は、この3ヶ月練習に来たり来なかったり、最近は全く顔を見せない。彼とはほとんど電話で連絡している・・・これでは通訳者でなく翻訳者だ。まともに仕事をしているのは、クメール語しか話せない私の専用車の運転手だけだ。

従って、ここ2日間は、1人で、ナショナルチームのメンバー14名の指導をしている。飲料水の手配をするのも私の役目。ほとんど英語を理解できない選手達であるが、私の拙いクメール語や最後の手段はノートに絵を描いて説明して理解し合っている。

先週から練習場を移動しているが、ここは体育館というより三方だけに壁がある大きな倉庫である。その倉庫のような練習場の床(木製ではなくコンクリートに薄いゴムを張ったもの)を綺麗に拭くことから今日の練習を始めた。練習場は自分の家、自分の部屋と同じ、綺麗にしておこう、と説明した。履物(サンダル)も揃えて置くように指導した。いわゆる日本的な『3S』である。整理(Seiri)、整頓(Seiton)、清潔(Seiketu)。日本の工場管理の標語であるが、まずは、ここからである。
(体育館というより、倉庫を改造した大きな部屋である。これでも国内では2番目に大きい。この国では、バレーボールは、まだまだ外で行うのが普通のアウトドアスポーツなのだ)

選手達は、キャプテン候補の26歳のベテラン(日本では中堅の年代)を先頭に清掃に動き始めた。 私も、身近に落ちている選手達が飲み干して壁際に捨てられたままになっているペットボトルを拾い始めた。それを見ていた他の選手達も私の真似をして拾い始めた。

孤立無援かと思っていたら、私には大きな体で素直な選手達がすぐ側にいた。

宿舎は、国内パスポート発行所の施設内にある小さな施設で、タコ部屋のようなところだ。食事もアスリートに配慮した内容ではない。交通費も、まだ連盟から出ていない。それでも、選手達はいまのところ、私に付いて来てくれている。

選手達の職業の70%は、警察官見習いである。カンボジアの警官の平均月収は$150、日本円で1万5千円。あまりに低い収入である。これに、ナショナルチームメンバーであれば、毎月約8千円の手当が就く。それでも低い。

チームが強くなれば、スポンサー獲得もできる。手当も上げられる。そしてバレーボール連盟も専従者を雇える。事務もスムーズに執り行われる。

今の私にとっての「スポーツの価値」は、成熟した日本のスポーツ観とは違う。この国では、「勝つこと」そして、それを手段にしてバレー選手の「生活を豊かにすること」が私にとっての「スポーツの価値」である。  

24,Oct.2014 心に沁みた言葉

先週末から、Skypeを使ってフィリピンに住む英語の先生と英語学習を始めている。

一番の理由は、私の英語力の向上である。そして、次に正しい発音を保つためである。日本人の英語は聞きやすい。それは日本語に子音が少ないというのも理由の一つである。こちらのカンボジア語は子音が多い。そのせいで英語の発音にカンボジア語(クメール語)が強く影響して、いわゆるカンボジア語訛になってしまっている。カンボジア人の中には、綺麗に発音する人もいるが非常に稀である。

フィリピンの公用語はアメリカ英語である。それゆえ、フィリピン人の発音は聞き取りやすい。その理由で、日常会話をフィリピン人とSkypeを通じてやり取りしている次第である。

今朝も、その先生とお互いの生活のことを一通り話し合って、感謝の短い言葉をいつものようにメールで送ったら、先生の方からもいつものように短い言葉が返ってきた。

 孝 渡邉: My job in this country is  very tough.  But I don't stop to go forward.
 Teacher: That's a great spirit!...Cambodia needs you!

" Cambodia needs you " (カンボジアは貴方を必要としています)

この言葉が、私の心をぐいっと掴んだ。 日本でよく聞く励ましの言葉として、「頑張れ!」「期待しているよ!」・・・などがある。「必要としている」・・・こういう言葉もあったんだな、と感心した。

そう言えば、バレーボールで日本一になった男子バレーボールのある監督が、こんなことを私に言った。

「渡邉さん、あの選手がいなかったら、このチームは日本一になることはありえなかった」
「あれだけ能力の高い子が、先生のチームによくぞ来てくれたもんですね」
「そうなんだ・・・私も必死で彼の親御さんや中学の監督、勿論本人にも何度も会った」
「何か奥の手があったのですか?」
「私のチームのような、まだ全国大会にやっと出れるようなチームには、これといった魅力はないです」
「では、何が彼を先生の高校に入学させる動機になったんですか?」
「私は彼と彼の親御さんにこう言ったんです。『日本一になるには彼が必要なんです。そして、彼を日本一のプレーヤーに育てます』」
「なんか・・・結婚の許しを頂くために先方のご両親に家に行っているような・・・。『日本一』というのが良かったのではないですか?『日本第2位』では、インパクトが無いですから・・・」

今日「カンボジアは貴方を必要としています」と先生に言われて、改めて『必要』という言葉の力を感じた。この言葉を適切に用いることで、相手とのコミュニケーションは更に良くなると確信した次第である。『日本一』と言い切ったこと。『欲しい:want』ではなく『必要:need』という言葉を選択して用いたこと。

必死の感情から出てきた言葉で、人は心を動かされる。

2014年10月24日金曜日

23,Oct.2014  Anti-Doping Work Shop 3日目

講習会も、本日で終了した。

シンガポールから見えた主任講師の先生ともう一人の日本人講師の山本さんのお話は、大変よく理解できた。この国のアンチドーピング機構の役員もこれを契機にパワーポイントというITソフトを駆使してわかり易い講義を次回からやってくれることであろう。

(右の女性が山本さん。博士号を持っている方だ。小顔にショートカットが良く似合う。英国の大学に留学した経験があるので英語はお手のものだ。左側の通訳者がクメール語に訳しやすいように簡潔な表現を使っていたのが印象的であった)
講義の終わりに、講師が「スポーツはあなたにとって何ですか?」と若い選手達に問うた。10代の選手達に多かったのは「国のために尽くすこと」という回答であった。何と健気(けなげ)で純粋であろうか。

おじさんの私が回答するとしたら「スポーツは勝利だ」「スポーツは金だ」と現実的な回答しか出てこない。

これらの若い選手達が40歳代の働き盛りのミドルエイジの世代になっているとき、カンボジアはもっともっと

住みやすい、働きやすい、夢を沢山持てる国になっていることであろう。

その時、日本はどうなっているのであろう。私は生存しているのかな?

(この日の新聞に先月開催されたアジア大会でカンボジアで初めての(テコンドー)金メダリストになり、国民的なヒロインになったシブメイさんに関する記事が載った。スポンサーのビール会社のアルコール飲料やタバコのコマシャルには今後一切出ないとの表明であった。若い人たちへの影響に配慮しての発言であろう。ヒロインは大変だ。練習の場をテコンドーの本場の韓国にした方が彼女も集中してトレーニングできると思う。また、リオオリンピックにカンボジア初めてのオリンピック選手として出場できる可能性も出てくる)

いずれにしろ、明日から練習を再開できる。

2014年10月22日水曜日

21,Oct.2014   Anti-Doping Work Shop 初日

表題は日本語で「アンチドーピング講習会」。

カンボジアで初めてのアンチドーピングの講習会である。主催はユネスコ、協力が東南アジアドーピング機構そして日本アンチドーピング機構などである。

アンチ・ドーピング講習会開催の目的は、競技成績を上げるための不法な薬物使用禁止を訴えるためである。アンチはantiと書いて「~の反対の」と言う意味である。アンチは、アンタイとも発音されることを、今回知った。

きょうから3日間、プノンペン市内のカンボジア工科大学の講堂にて開催される。なにしろ、昨夜、バレーボール連盟に別件で連絡を入れたら、私も出席してください、と急な出席要請であった。

いつものことながら、このような急な出席依頼は今に始まったわけではない。できれば、もう少し事前に連絡いただけないものか、と少し心の中で愚痴を言った。選手も出席するので、練習も3日間キャンセルである。練習できない分、宿舎で自主練習をやっておきなさいと言っても、若い彼らは市内に遊びに行って自主トレーニングなんか忘れるであろう・・・。
(大学構内は広い。体育館の1つぐらい建ててあってもよさそうだが、そんなものはない。バレーボールは、この国ではまだまだアウトドアスポーツなのだ)

さて、朝6時にアパートメントを出て、会場の大学に着いた。到着指定の時間は7:00であったが。参加者は、まだ少なかった。ほどなくして合宿中のバレーボールチームもマイクロバスで到着した。全員、お揃いのポロシャツを着ている。背中には"SAY NO TO DOPING"(ドーピングにノーと言おう)ーと印刷されている。
(この日、このような講習会では、初めて国家が流れたのを聞いた。但し斉唱はなかった)
 
(なぜか帽子を脱がない選手達。日本人講師の番になって、彼女が脱帽してくださいとお願いして、やっと選手達も帽子を脱いだ)

受け付けは8:00に始まり、8:30に開幕した。受け付けが8:00~であれば7:30にアパートメントを出ても十分間に合ったのに、と少し連盟から連絡された早すぎる時間設定を恨んだが、早く来たおかげで講師のお二人とお会いすることができた。
(講師が作ってきたテキストが良かった。こちらでは一般的に文字だけのテキストが多いのであるが、パワーポイントで使用した図解をテキストに入れてクメール語に翻訳されてあった。これは素晴らしい)

主任講師は東南アジア地域のアンチドーピング機構の事務局長でシンガポール人。もう一人の講師は日本アンチドーピング機構の山本真由美さん。

この講習会が急に今開催された訳は、先月のアジア大会で複数の選手がドーピング陽性と出て金メダルの剥奪などあったことが引き金である。東南アジア地域でもマレーシアとここカンボジアの選手も引っかかった。マレーシアのケースはスポーツ裁判に持ち込まれようとしている。カンボジアの場合はソフトテニスの女性選手が禁止されている物質の入っている食欲抑制剤を服用したと判別した。

私は、1998年の長野冬季オリンピック開催時にドーピングの知識を得ている。私が、通訳ボランティア(フランス語)で宿舎に泊まり込んでいた時に同部屋の人がドーピング検査技師であったので、その彼からドーピングに関していろいろ聞いていた。大会が始まると、彼が帰ってくる時間は深夜に渡った。それだけ検体の検査が大変であったのだ。

さて、講習会の方であるが、参加した指導者、連盟職員は初めて聞くことばかりで、どこまで理解しているかわからないが、罰則規定のところだけは盛んに質問が飛んだ。検査で陽性となれば、4年間大会には参加できない。つまり、選手生命もほぼ終わりということである。

1982年の男子バレー世界選手権大会はアルゼンチンで開催された。私は、この時、全日本男子チームに同行している。そして選手の1人が陽性と判定された。これが、国際大会で日本人が初めてドーピングに引っかかった最初の事例である。本人は帯同ドクターから風邪薬と言われて飲んだ漢方薬に禁止物質が含まれていたのだ。その後、結論は、選手には、お咎めがなく、ドクターに罰則が適用された。

この時から、日本バレーボール協会は、帯同ドクターは外科もしくは内科のドクターに限るとした。その後、国内でも日本体育協会が中心になりスポーツドクター制度が作られていった。アルゼンチン世界選手権の時代まで、日本は正規のドクターではなく、スタッフの知り合いの柔道整復師や接骨医、中には秘術に近い治療を施す方が帯同していた。

話が、昔に戻って行って、秘術の話題にまで広がってきたので、きょうはこのあたりで・・・。

20,Oct.2014 Skypeで英語学習

Skype(スカイプ)は、パソコン間で無料通話ができるインターネット電話 である。

私は、2年前からこのソフトをインストールして海外の仲間と連絡し合っていた。カンボジアに来てからは、日本の友人たちとの会議などに使用している。

10年程前は、勤務していた会社でも出張経費をかけるよりもテレビ電話が経費削減になるし、体も疲れないと高額なテレビ電話システムを導入したことを覚えている。そして、今やSkypeやLINEで個人がお互いの顔を見ながら話ができるようになった。

国際結婚している息子や娘の子供(孫)と毎日顔を合わせて話のできる環境が訪れた。いやはや、文明の力は凄いものだ。

そして、その恩恵を私は英語学習に活用し始めた。先生は、フィリピンに住むお子さん3人とご主人の5人家族で40歳代の主婦。最近まで英語教員を務めていた。教育関係の博士号を持ち、趣味がバレーボールと言うところが気に入り、彼女を指名した。

毎朝6:30から30分で、授業料は月6,000円。すでに3日、個人レッスンを受けているが、正しい英語を使うとなると、これもまた一苦労である。毎回、注意、指摘、修正の連続である。

おっと、もうすぐ彼女から連絡が入るので、スタンバイしておかなくては・・・。



2014年10月20日月曜日

19,Oct.2014 Asian Girls' U17 Volleyball Championship - final

第10回アジアユース女子バレーボール選手権大会(U-17)にて、日本が5大会連続6度目の優勝を遂げた。

 
 
決勝の相手は、地元タイランド。この決勝で初めて、日本はセットを取られたが、4セット目をねばる
 
タイランドを振り切って3-1で勝利した。スタッフのチームワークも見事であったが、改めてこの年代を指導している中学校と高校の指導者のレベルの高さも実感している。海外にいると、日本の指導者の素晴らしさに認識を新たにする。

4位までのチームが、来年ペルーで行われるU18世界選手権大会に出場する。
MVPは、宮部 藍梨さん。彼女の属する大阪府金蘭会高校は、長崎国体で本日ベスト8に進出した。日本に戻って、チームに合流するのかな?

最終順位は、以下の通り。

1位  日本
2位  タイランド
3位  中国
4位  韓国
5位  チャイニーズタイペイ
6位  カザフスタン
7位  フィリピン
8位  ニュージーランド
9位  ホンコンチャイナ
10位  イラン
11位  インド
12位  ベトナム
13位  オーストラリア

東南アジアからはタイランド、フィリピン、ベトナムの3ヵ国が出場している。私が、カンボジアの次に指導に行きたい国はオーストラリアだ。男子は2000年のシドニーオリンピック出場以来、アジアでもトップクラスを維持しており一昨年のロンドンオリンピックも出場している。一方、女子はアジアで10位前後である。何か原因があるのであろう。それを探って原因を取り除けば男子同様アジアのトップに躍り出れる。

18,Oct.2014 I need to upgrade.

価値も商品である。私自身が商品であれば、私の商品価値を高めていかねばならない。

そういうわけで、英語力のアップグレード(向上)を始めた。具体的には、先月からプノンペン市内にある英語専門学校に週3回、通い始めている。バレーの指導が終わっての夜のクラス(1時間半)である。

約14名いる受講者のほとんどは高校生である。金額は1回500円ほど。日本の1/3程度であるが、ある程度裕福な家庭の子でないと3ヶ月分の授業料$200(2万円)は出せない。彼らは、英国、シンガポール、ニュージーランドなどの海外の大学に進学し、卒業後は英語の使える仕事でカンボジアの発展に尽くしたり収入の多い外資系の会社に勤めるのが夢なのであろう。

英語学校に通い始めたもう一つの理由は、英語の発音の矯正である。こちらの人の英語の発音は、カンボジア語(クメール語)の発音の影響で子音が聞き取りにくい。先日もカンボジア・バレーボール連盟の専務理事と英語で打ち合わせしていたら、私の英語の発音がカンボジア英語になっていることに気付いた。

正しい発音を聞いておかねばならない、という訳で英国人が先生の英語専門学校(ACE)に通い始めたのである。ところが、ここに落とし穴が待っていた。先生は英国人(クリスと言う)であるが、私以外の生徒は全員カンボジア人である。つまり、ブリティシュ・イングリッシュよりはカンボジア・イングリッシュのほうが私の耳に沢山入ってくる。

そこで、本日からプラン2を実行した。

Skype(スカイプ)の活用である。発音が比較的良いと言われるフィリピン人が先生のスカイプでの英語学習を始めた。フィリピンでは公用語がアメリカ英語なので発音は比較的良い。毎日朝6:30から30分、月6,000円。

月6,000の出費は痛いが、晩酌を切り詰めれば何とかなる。

2014年10月18日土曜日

17,Oct.2014 アジア連盟主催の今年の国際大会も2つを残すのみ

アジアバレーボール連盟(AVC)主催の国際大会もあと2つを残すのみとなった。

1つは、現在タイランドで開催中の世界女子バレーU-17選手権大会アジア予選会。もう1つは昨日からバーレーンでスタートした世界男子バレーU-20選手権大会アジア予選会。
(日本チームでは宮部の得点力が群を抜いている。彼女はナイジェリア人の父と日本人の母を持つ。182cmでジャンプ力もある。今夏のインターハイでも大阪の金蘭会高校を初優勝に導いた。跳躍力とパワーは高校生離れしていた。2020東京オリンピックの主力になりそうだ)

タイで行われている大会に出場している全日本女子チームは高校1年生生と中学3年生で構成されている。監督は三枝さん。実は、彼は青年海外協力隊では私の後輩にあたる。彼は南米のチリで2年間、バレーの指導に従事した。心の指導から入って行くタイプである。

昨日もメールを交換した。きょう勝てばベスト4で来年の世界大会への出場権が取れる。きょうの試合相手はバレーボール発展途上のニュージーランドなので、まず負けることはないと思う。ベスト4に出てくるのは、開催地である地元のタイ、韓国、中国そして日本が順当であろう。

東南アジアから出場している国は、タイ、フィリピン、ベトナムの3ヵ国。この中ではタイが男子同様実力は抜きんでている。17歳以下のこのような国際大会から選手に色々経験させることはシニアになってから大きな財産になる。我がカンボジアも男女とも出場させたい。そのためには、いつものことながら強化予算を作らねばならない。

16,Oct.2014 9人制バレーボールの名監督が逝去

ここのブログに昨日、9人制バレーボール関係者の方から投稿があった。

内容は、群馬銀行9人制女子バレーボール部の元監督さんが亡くなられたことであった。元監督と言えば、川合輝男さんしかいない。この方は、監督現役時代に国民体育大会はじめ公式な全国大会で、なんと44回も日本一になっている。激しい情熱と温かい思いやりの混じった名指導者であった。

2004年に後進に道を譲ってからは、地元高校女子バレー部の指導や地域ママさんバレーの指導そして講演活動に携わっていた。一度お会いして9人制バレーの真髄をお聞きしようと思っていた。

まだ66歳のはずです。残念です・・・。

合掌

2014年10月16日木曜日

15,Oct.2014 心を癒すのはフルーツ

ナショナルチームの第2次合宿。

全員は、まだ集まっていない。まだ7名が集まっていない。その理由も連盟に聞いても定かではない。まあ・・・こんなものでしょう。ここで憤慨しても、直ぐに今までの習慣が改まるものでもない。

第2次合宿は、内務省チームの練習会場を借りて行っている。内務省チームからナショナルチームに8名のメンバーを送ってもらっているので合同練習(15名)しても会場内が狭いという訳ではない。

本日の午後の練習は、休みになった。理由は、国民の祝日(ノロドム・シアヌーク前国王)。公務員はお休み。スポーツ選手は、こういうときにこそ練習であると思うのであるが、お休みするとのことだ。

練習の帰りに、私の住んでいる地域の市場によって、フルーツを買った。一般庶民が買い物に来るところで、食料品を中心に古着のような衣服も販売している。床屋もパーマ屋も混在している。終戦後の闇市のような活気がある。生肉や魚の干物、果物が販売されているので市場内に独特の臭気が漂っている。

きょうは、マンゴスチンを買った。1kg200円で沢山買えた。表皮は決して美しくはないが、中の白桃色の果肉がほんのり甘酸っぱく上品な味で美味しい。「果物の女王」と言われる所以である。

2014年10月14日火曜日

14,Oct.2014 カンボジアの国民的飲料とは?

ナショナルチームの第2次合宿を15日からスタートする予定であるが、連盟からは具体的な集合時間や会場の連絡が来ない。催促しても具体的な返事がない。

今に始まったことではないので、とりあえず市内で練習している内務省のクラブチームの練習を見に行った。ここには、ナショナルチームのメンバーが6人いる。

練習の内容が良くない。このチームの指導者は、今月、2週間というものFIVBコーチコース(レベル2)を受講したばかりだ。受講して学習したことを生かして、練習内容が良くなっているかなと期待したが、旧態依然とした練習をやっている。

結局、資格を得るためだけの学習であったのか?少しがっかりした。ウオームアップ、メインのトレーニング、クールダウン・・・それぞれに目的がある。「何のために」「なぜこれをやるのか」という目的や根拠をしっかり持って指導に当たることが大事である。単に真似してやっているだけでは指導力は伸びない。

指導は、真似から始めてもよい。テキスト通りでもよい。しかし、中級以上進むには、自分ならではのオリジナルな指導が必要である。チームも生き物である。テキスト通りいかないことが沢山出てくる。そこからが指導者の出番である。今まで培った知識、経験を総動員させて自分のチームにあった練習方法、内容を選択する。それが独自の戦術創造に発展していく。

おっと・・・きょうは指導のことより、カンボジアでよく見かける庶民の飲み物を紹介したい。

練習を少し見て、帰りがけにココナッツ・ジュースを買った。缶ジュースではない。ココナッツの実(ヤシの実)でも未熟な実の中にたまっている生のジュースである。面白いことに、ココナッツの実は、熟してくると甘さが薄れてくる。

店の前に山のように積まれているココナッツの実から店のおかみさんが1つ手に取って、中国包丁を使って器用に実の上部を切り落とす。そこにストローを指して、持ち帰り用のビニール袋に入れてくれた。容量は、コップ2杯分はある。日本円で25円。


(バナナと同様に、どこにでも生えているヤシの木。そこに生るのがココナッツの実。1本の木に実は何個できるのか? t9個(ココナッツ)。おっと、おやじギャグでした・・・)

 
直ぐに飲んでみた。生ぬるくて、ちょっと青臭い。

アパートメントに帰って、冷蔵庫に入れて冷やしてから飲んでみた。青臭さが抜けて、飲みやすくなっていた。

ちょっとインターネットで調べてみた。ココナッツジュースは、自然界におけるスポーツドリンクと紹介されていた。成分としてカリウムとミネラルを豊富に含んでいる。コップ1杯のココナッツジュースは普通のスポーツドリンクよりも多くの電解質を含み、1本のバナナよりも多くのカリウムを含んでいる。

水よりも水分の吸収率が良いということは・・・つまり、焼酎のココナッツジュース割は、短時間でほろ酔い気分になれるということか・・・。

2014年10月13日月曜日

13,Oct.2014  We came here to make history and we made it.

カーチキライ監督の勝利インタビューの全文を載せたい。英語の学習にもなるし、私も将来の勝利インタビューのために参考にしておきたい。

”We came here to make history”(我々は、歴史を作るために、ここにやって来た)。


USA coach Karch Kiraly: We came here to make history and we made it. It was a tough battle. I would like to congratulate Lang Ping and her team. They played a marvelous tournament. After we got a 2-0 lead we knew China would never give up. It was a battle to the end and they have some great young players, as do we. I hope that we will be playing against each other in the future. It is just good for the sport to have teams with such history performing at a high level.

It is not about my CV, it is about this team and this program. They are a wonderful group of people that I get to work with every day. I think one of the things is that we got contributions from every single player. It was not just our starting six. That helped us be rested and have more energy at the finish when we got to use players like Tori Dixon and Rachel Adams, the other middles and Kelsey Robinson and Kristin Hildebrand the other outsides. Our other libero Nicole Davis, I am sure I am forgetting people but we got to use lots and lots of people. Every set Courtney Thompson and Nicole Fawcett came in and gave a little rest to our setter and opposite combination Alisha Glass and Kelly Murphy. All of that combined helped give us enough energy to finish strong at the end. 

Kimberley Hill has improved tremendously. She is a world-class player in so many of her skills and she's only been with this team two years, two seasons. Last summer and this summer. She can still get much better so we are excited about her future and her future with USA. This is a good start. 

It feels really good, it's awesome. I am so proud of these people I work with in this program every day. The 50 athletes who wore a USA uniform this year at some point and all the contributions they made and make on a daily basis. All of our staff, I have an amazing staff and we put it all together. Everybody did an amazing job so we are blessed to have such a quality group of people to work with.


最後に、対戦した中国の女性監督である郎平(ランピン)女史のインタビューコメントを紹介したい。アメリカナショナルチームの監督も歴任した彼女がアメリカの大学女子バレーボール界における多くの女性コーチの活躍できる環境に触れている。

China coach Lang Ping: I am very happy. The Championship is finished.
 I think our team played well today, but we would like to congratulate USA. They had fantastic work and a great team. It was a good experience for us and hopefully next year we can have good training to help our young players. 

   I think it is a hard job to coach at this level. Normally women have more     
   responsibility for the family, but it is hard. In the USA, there are many
   women coaches at college level. We will have more, I think, I hope. 

12,Oct.2014 FIVB Women's World Championship - final


20日間にわたる女子バレー世界選手権大会の最終日。決勝が行われた。結果は、FIVBのHP上のこの写真で判った。USAだ。初優勝だ。
中国 - アメリカ 1 - 3 (25-27, 20-25, 25-16, 24-26)

監督のカーチキライが両腕を高々と上げて勝利の雄叫びを上げている。

この男は、何をやっても絵になる。コート上の選手達の感激もこの写真を通じて良く伝わってくる。何しろ、アメリカ女子バレーにとって、これが三大世界大会での初めての金メダルなのだ。

実は、アメリカのチームとは私が34年間勤務していたスポーツ品製造販売会社といささか関係がある。1984年ロスアンゼルス・オリンピックの直前に、私の勤務していたその会社はアメリカバレーボール協会と契約した。私の仕事はバレーボール専門であった。

アメリカバレーボール協会に男女チームのユニフォームデザイン画を提示した。女子は、我々の提示したデザイン画で監督のセリンジャー氏がOKを出した。男子は、我々に注文を付けてきた。襟はポロ襟にして半袖にしてくれ、という提案であった。そして、まったくシンプルな濃紺色のユニフォームができた。

商売上、これで市場に出して売れるのかな?と我々は危惧した。市場は、長袖にデザイン性のある図柄が好まれている。果たして、1984年ロスと1988年ソウルの2つのオリンピックで金メダルを取ったアメリカ男子が着用したユニフォームはそのシンプルなデザインが好評でよく売れた。特にカーチキライが良く似合っていた。カーチキライがユニフォームに付加価値を付けたのだ。

3位決定戦は、地元イタリアと初優勝を逃がしたブラジルとの間で争われた。

結果は、ブラジルがイタリアを振り切って勝利。
2 - 3 (15-25, 13-25, 25-22, 25-22, 7-15)



4年後は、日本で開催される。東京オリンピック開催の2年前だ。

<最終順位>
1位 アメリカ
2位 中国
3位 ブラジル
4位 イタリア
5位 ドミニカ共和国
5位 ロシア
7位 日本
7位 セルビア
9位 ドイツ
9位 トルコ
11位 ベルギー
11位 ブルガリア
13位 クロアチア
13位 オランダ
15位 アゼルバイジャン
15位 カザフスタン
17位 アルゼンチン
17位 カナダ
17位 プエルトリコ
17位 タイ
21位 カメルーン
21位 キューバ
21位 メキシコ
21位 チュニジア

2014年10月12日日曜日

11,Oct.2014 Women’s World Championship in Italy 2014: Semifinals

イタリアで開催されているバレーボール女子世界選手権大会で準決勝が行われ、決勝進出のチームが決まった。

 
準決勝最初の試合は、アメリカ(FIVBランキング2位)とブラジル(FIVBランキング1位)。
実は、ブラジル、3大大会のオリンピックとワールドカップに優勝しているが、世界選手権大会ではまだ優勝したことがない。そして、ワールドグランプリで優勝したチームは、同年開催の世界選手権大会では優勝していない、というジンクスがある。

結果は、アメリカが強烈なサーブで相手攻撃を単純化し、攻撃では網のようなブラジルのブロック陣をかいくぐって強力なスパイクをブラジルコートに矢のように放った。2年前に就任したカーチ・キライ監督の手腕が大きい。

(さすがMr.Volleyball!監督姿もさまになっている。彼にはポロシャツが良く似合う)

アメリカ - ブラジル 3 - 0 (25-18, 29-27, 25-20)

そのアメリカであるが、3大大会での優勝は、まだない。

もう一つの準決勝は、中国(FIVBランキング5位)とイタリア(FIVBランキング4位)。結果は、中国が粘る地元イタリアを3-1( 25-21, 25-20, 20-25, 30-28)で退けた。中国は、過去(1982年、1986年)この大会で2度優勝している。この時の中国の大エースが郎平(ランピン)選手。現在の中国女子の監督である。また、ランピンは、2005年~08年までアメリカ女子チームの監督を務め、北京オリンピックでは銅メダルを獲得している。

(こちらはMs.Volleyballと呼べるであろう。彼女の53年間の人生とはどんなものであったのか・・・。日本にも彼女のような初代3冠獲得で大エースの白井貴子さんがいる。二人の対談なんか聞きたいなあ)

決勝戦は、監督同士の戦いと言っても過言ではない。ともに、現役選手時代にオリンピックと世界選手権大会での金メダリスト。カーチ・キライはプラスビーチバレーでも金メダリスト。ランピンはワールドカップでも金メダリスト。現役時代の3大大会での金メダル数はお互いに5個。そして、年齢がともに53歳。

指導者として、最初に金メダルを獲得するのは、果たしてどちらか?

決勝戦は明日だ。

最後に・・・私には気になることがある。決勝戦の前に3位決定戦を行うのであるが、イタリアとブラジルの両チームの監督・選手達がどのようにして前日の敗退から立ち直って試合に臨むのか、心中や如何なものであろうか。

そして、今夜この場所にいなかったFIVBランキング3位の日本チームは、どんな思いで決勝戦のTVを観るのか?いや、観ないかもしれない・・・。

私が選手であるならば、自分が出場していない決勝戦は見たくない。決勝戦は、自分がプレーして人に見せるものである。TV放映時間は、体育館で練習している。

私が監督であるならば、決勝戦は見る。客観的に研究対象として見る。そして、チームが勝利した瞬間のベンチでの自分の姿をイメージする。次は自分の番だと。









 

  

2014年10月11日土曜日

10,Oct.2014 女子バレー世界選手権大会 いよいよ佳境へ

ベスト4の内、残りの2チームが決まった。

ブラジル - ドミニカ共和国 3 - 0 (25-19, 25-21, 25-17) 

ブラジルのサーブで崩してからのブロック力はまさに攻撃的ブロックだ。ブラジルのブロックが11点に対してドミニカは、わずか4点。

イタリア - ロシア 3 - 1 (25-12, 25-17, 12-25, 25-23)

ロシアの2m超のガモワ選手の復帰が遅すぎたか、地元イタリアが快進撃。前回優勝のロシアは、これで2敗となり脱落。


準決勝は、今夜。  アメリカとブラジル、そしてイタリアと中国とで争われる。

ブラジルとイタリアが決勝に出てきそうだが、何が起きるかわからないのが勝負。ここまで来たら、メンタルコンディショニングの調整でしょうね。

2014年10月10日金曜日

07,Oct.2014  ナショナルチーム 第1次合宿 2日目

本日から、午後のフィジカル・トレーニング(体力トレーニング)は、練習会場であるオリンピック・スタジアム内体育館の近くにあるNOC(ナショナル・オリンピック委員会)の入っている建物内で行うことにした。
 

 
バレーボール連盟は、カンボジアにはこういう施設があるので利用したらどうですか?というような提案は私に一切ない。不親切な訳ではない。そういう習慣なのだ。従って、私の方から情報を探しに行き、私から、あそこは使えるのか?使用料金はどのくらいなのか?と、こちらから何でも積極的に聞いたり、確認したりしないと前に進まない。受け身では、何も得られない。
 
 
先週、ここの施設でFIVBコーチ・コースが2週間開催された。8階建ての建物の中を見て回ったら、5階にトレーニングルームらしきものがあったのを私は記憶していた。そして、連盟に確認したら、使えるということなので、早速借りることにした。
器具は、IOC(国際オリンピック委員会)と民間企業からの寄贈であった。油圧式は設置されていなかったものの、一通りのモノが揃っていた。それも、まだ新品である。


2014年10月9日木曜日

06,Oct.2014 ナショナルチームの始動

本日からカンボジア男子バレーボールチームが始動した。

ここまで来るには、順風という訳ではなかった。宿舎、食事、選手の交通費、練習会場など経費の捻出に苦労した。日本であれば、全日本の合宿に関して、年度当初に予算化されているものであるが、発展途上のこの国では、そう簡単にはいかない。

当初の予定のスタートから2週間も遅れたが、交渉の末、やっと第1次合宿の開始にこぎつけることができた。

きょうは、16名の選手達の体格測定と体力測定を行った。まずは、現状把握である。

(練習前に必ず今日の練習事項を説明する。チームのテーマはサーブとブロック。サーブで相手チームの攻撃を単調にさせること。そして、ブロックの移動を速やかに行い正しいフォームでジャンプすること。きょうは、各種ブロックステップの練習に時間を随分と割いた)

平均身長は、186cm。この数値は、現在の東南アジアチャンピオンであるタイランド男子チーム(2014年アジア大会7位)の190cm、また全日本男子(2014年アジア大会2位)の191cmには及ばない。しかし、国民の平均身長が日本人より3~4cmは低いカンボジア人の中で、これだけの大男を探すのは簡単なことではない。人口も1,500万人と日本の1/9程で少ない。

ちなみに、来年の東南アジア大会(SEA Games:6月シンガポール)で目標のベスト4入りするにあたってのライバルの1つであるミャンマー(2014年アジア大会14位)は185cm。

平均のスパイクジャンプ最高到達点は、326cm。決して悪い数値ではない。タイランドも326cm。全日本は、さすがに339cm。

明日は、メンタルテストを行う。

2014年10月8日水曜日

05,Oct.2014 カンボジアスポーツ60年で初めての金メダル獲得  

カンボジア人にとって、アジア大会での金メダルを取ることは悲願というより、取れないものであるという諦めが以前からあった。それが、金メダルを取った。そしてリオ・オリンピックでも金メダルをという国民の願いに変わった。

金メダリストはテコンドー女子選手のソーン・シーヴメイさん19歳。昨年の東南アジア大会でも金メダルを取っている。

この昼に、バレーボール連盟から連絡が入った。「フンセン首相が発起人で、彼女の祝勝会をやるので会場まで来て欲しい。迎えの車を差し向ける」。

迎えに来たのは、明日集合する予定のバレーボール男子の候補選手達を載せた中古のマイクロバスであった。まず、オリンピック・スタジアムに向かい、そこで他の種目のナショナルチームの選手達を載せたバスや自家用車と合流し、会場の平和会館というところに向かった。

祝勝会には食事は出なかった。会が終了したのは、深夜0:30である。日本風にパーティ形式の会食を当てにして6時から食事をしていなかった私にはちょっとつらかった。

テコンドー連盟は、普段から普及に努めている。地方の孤児院などを慰問しながら将来の選手を獲得している。これから、第二のシーメイさんを目指して、テコンドーを行う人口も増えると思う。カンボジア全体のスポーツ振興にもシーメイさんの金メダルは大きなインパクトである。

男子バレーボールもテコンドーに続いて行きたい。


2014年10月6日月曜日

04,Oct.2014 女子世界選手権大会 全日本女子二次ラウンドにて敗退決定

本日の地元イタリアとの試合に0-3で敗退し、これで全日本女子の7位以下が決定した。


世界選手権大会で日本女子が7位以下になったのは12年振りである。12年前の2002年の世界選手権大会では、コンディショニングの大失敗であった。大会直前までの合宿を気温差のある地域で行い、大会本番では実力を発揮できなかった。結果、13位という国際大会史上最低の成績で終了した。その時の監督は、帰国後、直ぐに解任された。

日本国内の大会でも、気候差によるコンディショニング調整に北海道や沖縄のチームは苦労していた。国際大会においては、コンディショニングは、気候だけではない。時差調整、食事やその国特有の雰囲気もある。常にトップに君臨するチームは、このコンディショニングに気を配り、大会の1週間前には開催国に入る。予算が少ない国は、大会開催直前に入り、コンディション不良で勝負を逃がすケースは結構ある。

全日本女子は、明日、既にベスト6以上を決めたドミニカ共和国と対戦する。日本は気落ちすることなく、最後の試合を全うして欲しい。消化試合ではなく、次につながる闘いを行って欲しい。





  • 1974年 - 1位金メダル                                    
  • 1978年 - 2位銀メダル
  • 1982年 - 4位
  • 1986年 - 7位
  • 1990年 - 8位
  • 1994年 - 7位
  • 1998年 - 8位
  • 2002年 - 13位
  • 2006年 - 6位
  • 2010年 - 3位銅メダル
  • 2014年 - 7位

  • 2014年10月4日土曜日

    03,Oct.2014 Asian Games: 全日本男子が決勝で健闘

    2週間前に終了したポーランドで開催された世界選手権大会から戻ってきたイラン、韓国、中国を相手に新生全日本男子は大健闘した。

    決勝の相手イランには、現時点ではまだ勝てるとは思っていなかった。しかし、1セット取ったことは評価される。

    日本男子は、今年の世界選手権大会に初めて出場を逃した。アジアのライバル達は世界選手権の本番で更に経験を積んでいく。しかし、今年の日本協会の強化策は積極的であった。まず、ドイツ、フランスという世界ベスト4-6クラスと対戦。更に世界選手権大会開催中は、ブラジルに飛び、国内トップクラブチームと対戦し腕を磨いてきた。

    越川主将を中心に若い選手達、そして南部監督が歯を食いしばってトレーニングに耐えた成果である。支援している強化事業本部も強化費の捻出に大変であったと想像できる。

    この勢いを、これから開催されるVプレミアリーグに繋げて行っていただきたい。運営、経営、強化を上手く繋げて、更に強化費を捻出して頂きたい。そして、次のステップは、アジア連盟に加盟する65ヵ国(大陸別では最大数)へのバレーボールの普及に、より積極的に手を貸して頂きたい。

    <最終順位>
    1位 イラン(初優勝)
    2位 日本 (連覇を逃す。過去8回優勝)
    3位 韓国
    4位 中国
    5位 インド
    6位 カタール
    7位 タイ
    8位 クウェ―ト
    9位 チャイニーズタイペイ
    10位 カザフスタン
    11位 パキスタン
    12位 サウジアラビア
    13位 トルクメニスタン
    14位 ミャンマー
    15位 ホンコンチャイナ
    16位 モルディブ

    2014年10月3日金曜日

    02,Oct.2014 アジア大会: 全日本男子が韓国を撃破し決勝へ

    いやあ、嬉しいニュースですね。

    キャプテンの越川は勿論大車輪の活躍だが、越川の後に続く大学1年生の石川が14点奪う活躍をした。日本バレー界の底力をよくぞ出してくれた。監督の南部さんもよくやった!

    記録を見るとサーブで相手を崩せたようだ。明日のイランとの決勝戦は勝って欲しいのはやまやまなれど、善戦してくれれば十分だ。それだけ今のイランは強い。

    女子の方は全日本Bチームが出場している。現在イタリアで開催中の世界選手権に出場できなかった韓国とタイランドが圧倒的に強い。タイランドは日本Bを、韓国は中国Bをストレートで退けて、決勝に進んだ。開催国でもある韓国が圧勝で優勝する可能性が大きい。

    アジアの女子のレベルも上がってきた。以前は日・中・韓の3強であったが、最近はそこにタイランドが加わり4強になった。さらに、旧ソ連から独立した中央アジアの国々が高身長を武器にレベルアップしてきた。

    2014年10月2日木曜日

    01,Oct.2014 全日本女子バレー メダル獲得に黄信号

    イタリアで開催中の女子バレー世界選手権大会は、きょうから2次ラウンドが始まった。そして、FIVBランキング3位の日本女子は、FIVBランキング23位のクロアチアに手痛い敗退を負った。
    日本女子は、これでグループ第4位である。3次ラウンドに進出できるのは第3位までである。

    クロアチア - 日本 3 - 2 (18-25, 25-23, 25-27, 25-20, 15-8)

    記録を見ると、ブロックによる点数では、クロアチアが13点、日本が7点。これは平均身長の勝る欧州勢と戦う時はブロック力に差が出るのである程度計算できた。

    問題は、サーブ力である。 クロアチアがダイレクト・ポイントで5点、対して日本は3点。サーブとサーブレシーブ(レセプション・サービス)は日本の生命線である。

    相手に与えたミスポインは、日本が24点、クロアチアが25点。

    日本女子は、守備の要であるリベロの佐野優子(36歳)が体調不良で欠場しているのが痛い。彼女のプレーは技術だけでなく、コーチの役目も果たし指示も出せる。彼女がいると他の選手達には安心感がある。

    2016年リオ・オリンピックでは、彼女も38歳になる。次世代のリベロの育成も課題である。そして、ゲームの柱となる技術(skills)である「攻撃的かつ戦術的なサーブ」とリベロを中心とした「サーブレシーブ(reception)」の2つの精度をさらに向上させることだ。

    どの国も、いよいよ来年からのオリンピック予選を前にして、ベールを脱いできた。チームメンバーの構成も固めてきた。ランキング20位前後といっても侮れない。

    アウエィでの戦いはコンディショニング(体調)の維持を始め、難しいものだ・・・。国際大会を数多く経験している日本女子であっても難しい。我がカンボジアチームは、まだ隣国との友好試合さえやっていない。東南アジアでライバルのタイランド、ミャンマーは、現在、韓国のインチョンで開催中のアジア大会でイラン、日本、韓国、中国に揉まれて経験を積んでいる。

    公式試合に勝る最良の練習はない。カンボジアも遠征費を作って、国際経験を積みに外に出なければならない。  

    2014年10月1日水曜日

    30,Sep.2014 アジア大会: 男子バレー ベスト4進出

    仁川アジア大会第13日(1日、仁川)バレーボール男子の日本は準々決勝でインドに大苦戦しながらもベスト4に進出した。

    メディアによると、大学生コンビが流れを変えたという。1-2で迎えた第4セット中盤、ピンチサーバーを任された慶大4年の柳田(駿台中→東洋高校出身)が強烈なサーブで相手を崩し、中大1年の石川がスパイクで得点を重ねた。

    次の準決勝は、昨年の世界選手権アジア予選で敗れて連続出場を絶たれた韓国との対戦だ。なんとか勝って欲しい。そして、決勝に進んで欲しい。