2016年2月22日月曜日

Feb.21,2016     Thailand Men's Volleyball League in Ratchaburi

タイランドの男子リーグ観戦2日目です。

タイランドの1部リーグ戦は男子の場合、8チームで形成され、2回戦総当たりホーム・アンド・アウェイ方式で行われます。期間は2015年10月10日から3月6日までです。

私が訪れている今の時期は、あと2週残して、上位のチーム同士が直接対決して、順位がほぼ決まる大事な試合ばかりです。優勝は、3年連続の優勝を目指すNakohon Rachasima(ナコン・ラチャシマ)、Chonburi E-Tech Air Force(チョンブリ?コンブリ?・E-テック・空軍)、そしてWing 46 Phitsanulok(ウィング46 ピサノルウク)の3チームに絞られてきました。

昨日は、昨年まで2連覇しているNakohon Rachasima(ナコン・ラチャシマ)が、アウェイで地元のWing 46 Phitsanulok(ウィング46 ピサノルウク)と対戦しました。席数が400しかない小さな体育館で、立見席も出るほどの観客の前で熱戦が繰り広げられました。

結果は、各セットとも緊迫しましたが、地元のピサノルウクが3-0で勝利して、先週までの成績の3位から、勝敗数は同じですが勝ち点で優位に立ち、一躍1位に躍り出ました。

今日の観戦は、対戦前の成績が2位のChonburi E-Tech Air Force(チョンブリ?コンブリ?・E-テック・空軍)がアウエィで現在7位のRatchaburiと対戦するカードを見に行きました。

実は、本日の開催地のラチャブリというところまで行くのが難儀でした。ラチャブリは、首都バンコク市から150km離れているのですが、昨日のように飛行機は飛んでいません。交通手段としては汽車、バスもありますが数時間に1本という不便さですので、車が一番良いというのがタイランド・バレーボール協会からのアドバイスでした。とは言っても、外国でレンタカーを借りて運転するのは危険ですので、結局、観光タクシーを選択しました。金額は、飛行機代よりも高いですね。いや、国内飛行機代の方が安いのかもしれません。

そんなこんなで、約2時間かけて会場に着きました。会場を探すときには、スマートフォンの地図機能のおかげで直ぐに見つかりました。試合前に空軍チームの監督と会って調子はどうかと聞きました。彼はナショナルチームの監督も兼任しており、私とは既に2回会っています。あまり、調子は良くないそうです。
(試合の前に地元のクラブチームの女性会長に挨拶。試合の前にも監督、コーチに盛んにアドバイスしていました)
 

 
(観客席に空席が多く、寂しいですね。床は木の床の上に薄いカラーのラバーを敷き詰めています)

ゲームは、第1セットと第3セットを、地元の現在リーグ7位のRatchaburiが取りました。結果としては、3-2で毎年上位にいるChonburi E-Tech Air Force(以下、空軍チーム)が勝利しました。それにしても、4,000席ある立派な体育館には、観客は1割程度しか入っていませんでした。男子は、過去に世界選手権には出場していますが、アジアではベスト6の壁を破ることができません。対して、女子のナショナルチームは、近年、アジアで中国や日本を破って優勝もしているし、現在でもベスト4に常に進出していますので、人気は高く、毎週TV放映されています。悲願は、オリンピックなのでしょうね。
(男子試合会場の試合の見れない守衛室にはTVがあり、そこでは女子の試合の模様が放映されていました。金髪でポニーテールの外国人プレーヤーもいます)

(木の床の上に色分けした薄いラバーを敷き詰めてコートを設営しています。コート脇のスポンサー用のフェンスも良くできています。音楽も効果的に使い、スポーツを見る楽しさを華やかに演出しています。そして、昨年の世界大会から必須になった「チャレンジシステム」(主審の判定に対してビデオ画像を要求できる)をタイバレーボール協会は、さっそく取り入れていることに感心しました。さすがFIVBによる協会運営評価の最高5レベルの6か国の(アジアでは他に日本、中国)の1つです)
 
私は、この試合を観戦して、タイランド男子ナショナルチームの特徴(弱点)の1つを完全に掴みました。もし、タイランド・ナショナルチームの監督に交替がなく、今の監督が続行するのであれば、チームの特徴もさほど変わらないであろう、と思っています。

空軍チームには、タイのナショナルチームの中核をなすセッター、ミドルブロッカー、オポジット(東南アジアナンバーワンスパイカー)がいます。チーム内の他の選手にも素質のある選手が多数います。

昨年6月シンガポールで開催された時に初めて見たタイランドのチーム、10月FIVBコーチ講習会(レベル3)にモデルチームで来てくれた時に見た時の印象、そして今回の国内大会での観察で、タイランドナショナルチームの弱点を確認できたことは大きな収穫でした。

来年の東南アジア大会は、マレーシアで開催されます。最初は、4チームか5チームが2グループに分かれてグループ戦を行います。カンボジアとしては、タイランドのいるグループに入りたいものです。それも第1ゲームで対戦することで、弱いカンボジアでもタイランドの弱点に攻め入り、勝利するチャンスがあります。リーグ後半戦で、タイランドと当たれば、カンボジアには勝つチャンスは、ほとんどありません。良くて、グループ2位でしょう。

弱点をここでは具体的に挙げませんが、大きな収穫でした。やはり、現場にくることで表面的に目に見えるところだけでなく、目に見えないところまで発見することができます。

0 件のコメント: