「松前杯」とは、東海大学の前体育学部長である斎藤勝先生が創設した研修大会である。全国から卒業生が監督、コーチをしている高校男女のチームが参加する。今年で24回を重ねた。参加チームは北は北海道から西は大阪まで女子が32チーム、男子が15チーム、会場は東海大学を始め5会場。私は、福島の高校女子チームの臨時コーチで参加した。
私が参加したのは、実は、これで2度目だ。13年前に埼玉栄高校のチームのやはり臨時コーチでベンチに入った。監督も私も大学のOBではなかったが、斎藤先生から特別に参加許可を頂いた。その時は埼玉栄高校女子バレー部の外部コーチを引き受けて2年目であった。チームの勢いも埼玉県で前年のベスト8から第3位と躍進し全国出場に近づきつつあった。その時は、「松前杯」優勝というおまけまでついてきた。
今回、臨時コーチでベンチに座らせて頂いた福島県のチームは、他のチームより仕上がりが早く、速攻も効果的にからませていた。セッターがネット上端に近い高いところでボールをコントロールできるのが他のチームと比べて格段に優れていた。最優秀個人賞を頂いた2年生の177cmのエースの子も素直な性格で私のコーチングを速やかに吸収する。監督さんは元男子バレーの指導の経験があり、全国大会出場も果たしている。来年1月開催の春高バレーの予選会が福島県は9月にある。3年生のいないチームなので多少不安はあるものの、決勝戦までは行く実力があと2カ月で備わると期待している。
そうそう、「松前杯」の結果は、初優勝であった。来月号の「月刊バレー」には載るであろう。素直で努力好きな子供達と女子でも全国を目指そうと言う意欲的なベテラン監督の賜物である。優勝の喜びの輪の中に一緒に入させていただき有難かった。観客席から喜ぶのと、コートの中で喜ぶのとでは感慨が違う。
(「第24回松前杯」プログラムの表紙。斎藤先生が仰っていた。「卒業生が監督で優勝している高校チームがまだ出ていないんだ。コーチで日本一は東亜学園があるが、監督で日本一がない。25回までには出るかな」。そんな先生の声が届いたか、昨日の沖縄インターハイで宇部商業高校男子バレー部監督の藤田先生がそれを成し遂げた。お見事)
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