2012年7月9日月曜日

Fri.July 6,2012 黒川清先生のこと

 5日、「国会の東京電力福島発電所事故調査委員会最終報告書」が衆参両議長に手渡された。10名の委員会の委員長が黒川清先生。

 黒川先生のお名前を初めて聞いたのは、今から15年ほど前に東海大学の男子バレー部にお邪魔しているときであった。東海大学男子バレー部部長の斉藤勝教授は体育学部長でもあり、ある日、医学部の話になった。
 「渡邉君、スポーツ指導には、科学的根拠の裏づけが必要だ。身体の仕組み、解剖学、生理学など科学のないスポーツ指導は過去の経験主義だけで指導することになる。大きな発展は望めない。我が東海大学も1974年に医学部、付属大学病院を創設して、スポーツと医科学がドッキングしたんだ。10年後に医学部の発展のために黒川先生を招聘したんだ。黒川先生はアメリカの大学での経験も長く、東大医学部教授だった。ゆくゆくは東大医学部を牽引して行く人材であったのを当時の東海大学総長の松前先生が医学部長として引っ張ってきた。東海大学の医学部、付属大学病院が目覚しく発展したのはそれからなんだ」。
 黒川先生という人は凄い人なんだなというのが、そのときのお話での印象であった。そんな優秀な黒川先生を日本は放っておかない。日本学術会議会長、国立の政策研究大学院大学のアカデミックフェローなど日本の医科学政策に大きな足跡を残されて、昨年12月に「福島原子力発電事故調査委員会」の委員長に任命された。「国会による、独立した」、「この60年余,憲政史上、初の」といわれる、政府からも、国会からも独立したの法律が国会を通過し、黒川先生が委員長に任命された。
最終報告書では、原発事故への備えを怠った政府や東電の責任を厳しく追及し、事故は「自然災害ではなく、明らかに人災だ」と断定した。
黒川先生は、1936年生まれだから、現在76歳のはずだが、見た目も話し方も若々しい。昨日の外国特派員協会でのインタビューでも質問者の10倍長い回答が流暢な英語でなされた。画像をユーチューブで見たが、英語で各国の記者と英語でやり取りする先生の姿を見て、私も負けてはいけない、英語で議論できる力を付けなくてはと映像から励ましを頂いた。
この報告書が提出される数日前の7月1日に関西電力が大飯原子力発電所3号機を再稼動させたこととの関係に意図的なもの感じたのは、私だけであろうか?電力使用がピークを迎えるかも知れない夏に向けて再稼動せざるを得ないという電力会社と政府の弁であるが、日本人は、原子力と真剣に向き合って考えなければいけない。
 黒川先生は日本のマスメディアに対して「Why not Japanese Major Media angry about it?」と警鐘を鳴らしている。

2012年7月5日木曜日

thu.July 5,2012 幼稚園ママさんチームの練習試合

幼稚園PTAママさんチーム指導の2回目は練習試合。ママさんたちは園児を迎えの幼稚園バスに乗せてから体育館にやってくる。チーム名はコスモスさん。
 まず、練習試合のあり方を説明。練習試合とは、試合形式での練習のことであり、チームとしての課題、個人の課題を試合形式の場で試してみることに目的がある
 チームとしての課題は、私のほうから指示した。9人制なので、サーブは2本実行できる。1セット目は、1stサーブも含めて全員2ndサーブ(2本目のサーブ)を相手チームに100%入れること。つまり、確実に入れる2本目のサーブの練習を行おう、ということだ。1本目に剛球サーブを打てる人はチームの中に2,3人しかしない。PTAバレーの場合は、まず自チームのミスを少なくすることが負けない秘訣。勝つバレーよりも負けないバレーをやることが肝心。負けないバレーをするためには、ミスを少なくすること。ミスを少なくするには当たり前のことをしっかりとやること。ファインプレーを望まないこと。
 2セット目には、攻撃的なサーブを実行できる人達のために、全員が、全てのサーブをスピードのあるサーブを打つように指示した。ポイントは相手コートのエンドラインを狙って打つことである。
ハーフ(コート中央)を狙って打つとネットにボールが触れたりしてしまう可能性が高くなる。
 サーブの種類、打ち方、練習のやり方は、次回に一人一人見てあげよう。オーバーハンドフローターサーブを打ちたいのであれば、9m以上ボールを投げることができることが条件である。つまり、自コートのエンドラインから相手コートのエンドラインを超えてボールを投げれるだけの肩周辺の筋力が必要だから。9m投げれない人は、腰の回転でボールを飛ばすサイドハンドサーブが適している。
 中には、全日本選手がやっているようなジャンプしてのフローターサーブをやりたい人もいるだろう。サーブの後にブロックのために速やかに前衛に戻りたい人には、助走をつけてのこのジャンプフローターサーブは最適である。トスの上げるタイミングには大きく2種類ある。ジャンプしながらトスを上げるのと、ジャンプする直前にトスを上げるのとがある。また、片手でトスするのと両手でトスするのとがある。そして、踏み切り足は、両足と片足があるが、まず両足で踏み切って幅跳びジャンプするほうが空中でのボールヒットするには安定している。
 幼稚園ママさん達は30歳代と若いので、新しい技能も結構早くマスターするかもしれない。若いときに基本をしっかりと理解していれば、ベテランになっても大きく崩れはしないであろう。

Tues.July 3rd,2012 月に一度のハローワークへ

定年退職後に失業保険を受け取るには、毎月1回、指定された日時にハローワークに行き、失業認定を受けなければいけない。この日は、その日であった。認定を受けるためには、就業活動の実績を原則月2回以上残すことが条件だ。
 午前中に、新たにコーチすることになった幼稚園PTAママさんチームの指導を終えて、自宅に戻り必要書類を持参してハローワークに行った。3回目の認定はいつものように速やかに行われた。最大150日間の失業保険受領期間なので、あと2ヶ月、2回ハローワークに来ることになる。
 今週からスポーツ社会学関係の大学講師の職に応募する準備に入る。大学講師の求職活動、バレーボール指導、英語学習、この3つの活動が今の私の日常だ。4月~6月は定年直後で今までのサラリーマン生活で積もったもろもろの垢を落としていた。7月からは、本気モードのギアが入った。

Mon.July 2nd,2012 12歳のピアニストから学ぶこと

画像は、2日の日本経済新聞朝刊に載った牛田智大(うしだ ともはる)君。私の幼少時代に良く似ている12歳の中学生ピアニストだ。「ショパン国際ピアノコンクール in ASIA」で、5年続けて部門最高位を受賞している。

 智大君は、大の日本経済新聞読者である。わからない言葉があると親に聞いたり、辞書を使って調べるという。大人でも辞書を引かずにわかった振りして、知ったかぶりしている人が多いというのに、彼は本当に言葉を大事にしているんだね。
 何ゆえに、きょうは彼の記事を取り上げたのか?記事の後半の彼の言葉が私の心をグサッと捉えた。どうしても皆さんにも伝えたくなった。

 「僕は、自分のイメージや意思を伝えられるピアニストを目指しています。演奏会が終わって『技術がすごいね』と言われたら、今日は失敗だったなと思います。反対に、演奏を聴いてくれた人が『これからも頑張ろう』という気持ちになってくれたらうれしいです。そんな演奏をするためには、作曲家が住んだ国や時代などから曲を創った背景を学び、曲へのイメージを膨らませる必要があるんです。新聞には、そういったことを考えるヒントがたくさん詰まっています。
 ピアノは、一日に10時間ぐらい練習しても、特につらいと思ったことはありません。やればやるほど気になるところが見つかって、どんどんはまっていく感じです。息抜きの時間は小説などを読んでいますね。とにかく活字が好きなんです」。

 聴衆から技術を誉められて、きょうは失敗だった、と反省し、聴衆から元気が出たと言われると嬉しい、という智大君に私の頭をガーンと打たれたような衝撃であった。私も指導者として彼が思っているようにやっているつもりだが、彼の素直な言葉には参った。表面の美しさだけ誉められたら、それは自分にとっての失敗だ、なんて言葉は私の口からは出てこない。
 我々がバレーボールを指導するとき、上手にプレーできるように技能を獲得させるために繰り返しの練習やコツを教える。しかし、上手にプレーできる、勝利を手中にすることよりも心が充実するのは仲間との協力・助け合い(カバーリング、フォロー、アシスト)だと思う。心が通じ合うことで、次の練習日の再会が待ち遠しい。トップ・アスリートであれば、そんなプレーを見た観客は、また見たくなる、応援したくなるであろう。バレーボールが好きになる指導というのは、そういうことだと思う。
 きょうは、智大君に大事なことを教えてもらった。これも、日本経済新聞を読んでいるお陰。購読料は他紙と比べて少し高いが、内容は濃い。

2012年7月4日水曜日

Sun.July 1st,2012 今月はママさんバレーコーチ月間

私が住んでいる千葉県船橋市のお隣は市川市である。上から読んでも、下から読んでも、右からも、左から読んでも漢字では「市川市」だ。外国人から見たら、デザインだと思うであろう。漢字は面白い。
さて、その市川市でも船橋に隣接している柏井小学校の体育館で練習しているママさんチームの「あおばクラブ」さんに伺った。1ヶ月ぶりだ。聞けば、最近、市川市ママさんバレーの部でランクが1つ上がったそうである。ママさんバレーの部は6チームで1部を形成して6部まであるということを依然聞いていた。私が伺い始めたのは、昨年末から5,6回程度であるが、何がしかチームにとってプラスになっていたとすれば嬉しい。
 ここのクラブは千葉県でも伝統のあるクラブで、創設して30年以上は経っている。今でも現役の60歳以上のベテランのお姉さん達がクラブの運営を牽引している。30歳代の若手も近くの小学校PTAチームから入部して来ている。悩みは40歳代の中堅が少ないこと。
 来週の火曜日には、幼稚園PTAチームの指導も開始する。9月になれば、またAmericanクラブの指導が始まり、このような時間は取れなくなるであろう。
 今月は週に2,3回は指導するママさんバレー月間になりそうである。私の指導時の言葉が、ママさんたちに影響されて、お姉さま言葉にならないように注意しなくてはならない(笑)。

2012年7月2日月曜日

Sat.June 30 ルールブック編集会議

午前中は、千駄ヶ谷にある日本バレーボール協会事務局の会議室にて、今年度第1回目のルールブック編集会議。
 年に5回ほど会議を開き、ビーチ、ソフト、6人制、9人制のルールの改正・改修点を日本バレーボール協会審判規則委員会規則部にて編集する。私はその規則部員でもある。きょうの主席者は7名。現役の国際審判員もいる。
 今年はオリンピックの開催年であり、通常、翌年にはルールが改正される。現在出ている改正案としては、第1回目のボールへの接触で、連続的なドリブルは反則にしないという現行のルールが以前のようにドリブルの反則に戻される、という案が出ている。なぜ、このような改正案が出ているのか?それは、ビーチバレーとの関係があるようだ。ビーチバレーでは、オーバーハンドパスのホールディング基準が6人制と比べて緩い。ただし、オーバーハンドでのドリブルに対しては、6人制では反則に取られないケースでも、指のばらつきがあっただけでドリブルの反則に取られる。FIVB国際バレーボール連盟の見解では、ビーチと統一したドリブルの反則にするという意向だ。
 もし、この案が通れば、最初のレシーブはチャンスボールのような緩いボールに対しても選手はアンダーハンドで処理する場面が多くなる。レシーブから攻撃の展開(反撃:カウンターアタック;トランジット)のスピードが減速する可能性がある。サーブレシーブの処理が昔のようにアンダーハンドで行うようになると、現在の攻撃力のあるサーブ側が有利になる。高身長のサーバーが有利になるということも考えられる。
 午後は、大学院の10周年記念同窓会に出席した。筑波大学が文京区茗荷谷の前身である元教育大学跡地に新たに社会人大学院を設置して10年になった。私は、そこのスポーツ健康システム・マネジメント専攻学科4期生である。昨年、旧校舎を解体し、2年かけてお隣にあった放送大学の校舎と一緒に全面改築された。構内はあまりに綺麗で、当時の乱雑さが懐かしい。当時は、結構、社会人のずうずうしさと学生という甘えが混在した、それはそれで年季の入った古い校舎のよさがあった。今や、ガラス張りの教室や部屋の中が見える教官室が多くなったが、セキュリティ度が上がり、逆に閉塞感を覚えた。

 15:00から記念講演とシンポジウムが行われた。パネリストは河野一郎(日本スポーツ振興センター理事長)、勝田隆(仙台大学教授)、和久貴洋(日本スポーツセンター情報・国際化課長)、清水諭(筑波大学教授)、司会は柔道界で女三四郎の異名をとった山口香(筑波大学準教授)。全員が、筑波大学の教員であったか卒業生という関係だ。受講者は約150名ほど。

 テーマは「国をリードする人材の育成を目指して」。河野先生(2016年東京オリンピック招致委員会事務長を務めた)のお話の中で心に残った言葉があった。「国をリードする人材に必要な資質は6つある。国家観・歴史観を持つこと。グローバルな視点。危機感。状況把握力。行動力。打たれ強さ」。これらの中でも、『危機感』を他の人と組織と共有できるか否か、今、このままでよいのか、過去のものにしがみついていてもどうしようもない・・・そんな言葉に私も共感した。
 夕方からは近くのイタリアンレストランを貸切、同窓生、現役学生、先生方の総勢100名ほど集まり懇親を深めた。4期生は9名ほどいたと思ったが、この日集まれたのは東京近郊にいる5名だけであった。
 

2012年7月1日日曜日

Fri.June 29 ママさん新チーム指導開始

二週間前まで、毎週火曜日の午前中、船橋市主催の「ママさんバレー教室」を、7回指導した。最後の日に、受講者の中から自分のチームに指導に来ていただけないか、という声があった。私の都合で行ける日だけ行きましょう、という私のわがまま的な指導でもよければ、という条件で2チームに行くことになった。1つは小学校PTAチームで、もう1つは幼稚園PTAチーム。
 今夜は、小学校PTAママさんチームの練習に出かけた。体育館に入って驚いた。ママさん達の人数は10名位なのだが、子供達の数がママさん達の2倍はいる。コートは2面取れるので、1面はママさんの練習に使い、もう1面は子供達が声を上げながら走り回っている。ウオームアップが始めると、子供達の中には親の脇で一緒に真似をする幼稚園児や小学生低学年の子達がいる。
 日本のバレー環境は、ママさんバレーが次世代のプレーヤーを生み出しているとも言える。ただ、現状は子供達が地域クラブや中学の部活でバレーをやりたくとも指導者がまったく少ない。今夜やってきた中学生の男の子も学校に男子バレー部がなく、しかたがなくサッカー部に入っていると言っていた。
 チーム練習が始まると、中学生の男の子達が2,3人近寄ってきた。
「コートに入っていいですか?」
「おお、頼むよ。君はレフトでスパイク打ってくれないか」
 なんだかんだで、Bチームは7人になっていた。試合が近いというので、フォーメーションを確認しながらコーチをしていった。ママさんバレーは9人制である。フォーメーションの基本は2人の役割分担である。特に大事なのは二人の間にボールが来たときの明確な役割(約束事)を守ることである。更に、3人の場合、4人の場合、5人の場合と積み重ねていくと分かりやすい。
 1個のボールを9人全員が一斉に取りに行く(ボールにコンタクトする)と、ぶつかったり(身体の接触)、お見合い(譲り合い)をしたりしてミスしてしまうしまう。ボールを取りに行く人、カバーする人、ジャッジする人、次にボールをもらう人、というふうに役割分担して考えていけば人数が多くなっても難しいことではない。
 まずは少ない人数でコートを狭くしてミニゲームを沢山やるとフォーメーション理論は理解しやすい。4対4で行うソフトバレーは、6人制のローテーション制も含んでいるので小学生バレーからローテンション制の中学バレーに入るには、導入ゲームとして最適と思う。まずは少ない人数でコートを狭くしてミニゲームを行い、次は人数を1人増やして同じ狭いコートでやってみる。動きのスペースが狭いのでラリーは続く。この要領で、次には正規の6人や9人を入れてラリーが続くような特別ルールで行う。
 人数の変化、コートサイズの変化、そしてルールの変化(工夫)で段階的に指導していく。時には、多すぎる人数でゲームすることも必要。この場合は人の密度が高く、「声」を出さないとぶつかってしまうので「声」を出さざるを得なくなる。つまり、声を出す練習として最適ということだ。