19日(土)駒沢体育館にて東日本の先陣を切っての代表決定戦は東京都から始まった。男子は東洋、駿台学園、早稲田実業、女子は八王子実践、下北沢成徳学園、文京学院大高校。男子の東亜学園は昨年度優勝で推薦。
この決定戦には、数々のドラマが秘められている男子の東洋高校は、私が昨年まで父母の会会長を務めていた高校で、前監督の山口先生(故人)の時からの付き合いだから、かれこれ23年目になる。ここ3年間全国大会とは縁がなかった。昨年度は特に学校創設100周年であったので花を添えてほしかったのだが叶わなかった。監督の北畠先生の体調が思わしくなかったからだ。今回も体をだましだまし合宿に参加しチームを鍛えていった。新人戦でも2位だから、これで間違いない全国区に復帰だ。過去の春高全国での最高成績は2位。今回の目標はベスト8.第5シードだから決して難しくはない。しかし、東京都の男子優勝はここ10年間東亜と東洋の2校で占めている。実は東亜学園は全国に出る前は東洋高校に随分と練習試合で世話になっていた経緯がある。その時の東亜学園の名将馬橋(うまはし)先生、東洋の山口先生も故人になっている。3人でマージャンに興じながら全国への道を探っていた過日が懐かしい。
女子の第3代表は昨年度の新人戦では優勝したものの、予選会ベスト4決めの試合直前エースが肩関節故障でまさかのベスト8止まりという不本意の結果に終わってしまった。その後のインターハイ予選会でもシード権を落とした文京はベスト4には復帰したものの、春高バレー本大会の実戦で経験を積んだ実力校の八王子実践、共栄学園に退けられて、1年間全国大会とは縁がなかった。文京の監督の山根貞子さんとは練習後、上野駅の近くの居酒屋で2人で作戦を練った?いや、酒を頂いたものです。
その山根監督が、12月末の合宿中に階段で転落、脛骨腓骨を骨折し全治3か月。階段から落下し悲鳴を聞いて現場に駆けつけて見たのは山根さんの脛から飛び出た血まみれの折れた骨の先端であった。先週のベスト4決定戦での実力的に同格の淑徳学園との壮絶な試合。19日の決定戦の3セット目22-22に追い詰められてからのゲーム。主将でセッターの正(しょう)の踏ん張りでなんとか駿台学園を振り切った勝利であった。
他のチームにも表には出ない様々なドラマがあったであろう。そのような試練困難を乗り越え我々はバレーボールで戦って行く。勝っても負けても、そこから我々は学ぶことが多い。単なる勝ち負けにこだわている限り人生の機微に触れることはない。スポーツの価値は単なる勝ち負けではない。
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