2008年11月11日火曜日

恩人の逝去


 一昨日、私の自宅に新年の挨拶を欠礼する旨の葉書が届いた。私が山形県酒田市から出てきて2年目19歳の大学浪人生活を送っていたとき、新宿区で「やよいクラブ」というママさんバレーチームの指導をお願いされやっていた。その時のメンバーの一人の荻原さんというママさんとご主人が両親のいない私を不憫に思ってか、なにかれとなく面倒を見てくれた。結婚式の時も私の親代わりになって頂いた。そのおやじさんが5月に78歳で亡くなったという葉書であった。亡くなった事だけでもショックだったのだが、そのことを今まで知らなかった、足が遠のいていた自分が情けなかったた。実の親にも孝行できず、今回も看取ることもできず、何も恩返しができなかった。5年前にもバレーボールの師と仰いでいた渡辺泰行先生(名門、中村高校監督)に突然先立たれ、後ろ盾を失った私は途方にくれたものだった。
 昨夜、妻と二人の子供達を連れて新宿の荻原さん宅に弔問してきた。線香を上げながら仏壇でにこやかに微笑んでいるおやじさんに詫びた。「今頃不幸者をお許しください」これから、私たちの年代では家族や友人の高齢者が順番に先立って逝く。ママさんチームのメンバーの一人のメールに次の言葉があった。「心の準備をしていなくてはいけない」確かにそうだ。そういう年代だ、我々は・・・。
 ( 画像は愛読者のF.Kさんが法隆寺に行って、壁に掛かってた文字を写して送ってきたものです。『春風(しゅんぷう)をもって人に接し、秋霜(しゅうそう)をもって自らを慎む』。 「春風をもって人に接する」というのは、暖かい気持ちでいつも人に接しなさい。 「秋霜をもって自らつつしむ」というのは、秋の霜のように自分には厳しくあたりなさい、という意味です。坂本龍馬、吉田松陰、勝海舟などに大きな影響とを与えたという、江戸時代の儒学者、佐藤一斎(いっさい)の言葉です。)

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