8月11日から開幕している小学生の全国大会の会場の一つである東京都体育館に行ってきた。夏休みということもあり、家族の応援も多い。インターハイと比べて親御さんの年齢も40歳前後と若い。役員室に行き、総務委員長の山下さんと久し振りにお会いし、連盟30周年事業の打ち合わせをした。会長の山崎先生とも2年ぶりかで再会できた。来年度は冠スポンサーを付けて開催するということや会場を現在の6会場からコート4面使える4つの大きな体育館を使用して開催する旨もお聞きできた。JVAからも役員が視察に見えていた。一貫指導の委員長の古澤先生とはこういうところでしかお会いしない。思えば、30数年前、古澤先生は東大で助手をされていたかたわら「東大ジュニア」という小学生バレーのチームを指導されていた。その後、鹿屋大学にて教授、バレー部の部長と活躍され昨年退任されている。
11月には、秋田県で今度は小学生指導者ばかり70名ほどの受講者の前で講師を務める。全国大会を見て最近の小学生バレーの動向を調査するのも講師の務めと思っている。コート上の選手はほとんど6年生。サーブはオーバーハンドのフローターサーブがほとんど。中学年以下がサイドハンドのサーブをゲンコツで打っている。2段トスはオーバーハンドでは飛ばないのでアンダーハンドでやっている。
会場内で、女子の部で3年ぶり14回目の出場を成し遂げた東京都代表の金町ビーバーズ総監督の浦野さんとお会いし言葉を交わした。このチームの出身者は中学でも高校でも全国大会レベルのチームで活躍している。小学生のルールはフリーポジションであるが、浦野さんは他のチームのようにポジションを固定せず、一人の子供がいろいろなポジションを経験できるように練習している。チーム作りにとって効率は良くないが、このあたりの考え方が中学生以降になって本人に良い意味で跳ね返ってくる。フリーポジションということは、一つのポジションだけやっていればよいということになる。しかし、これでは小学生のうちはよいが中学生になるとローテーション制になり複数のポジションをこなす必要が出てくる。将来の全日本の選手はセッターもできるアタッカー、レシーブもできるアタッカーが理想である。その意味では浦野さんのように神経系統が発達する小学生の時から色々なポジションを経験させることは必要なことと考える。過去に日本一を男女で4回達成しているが、最近は全国に出ることも難しいようだ。しかし、中学・高校・大学で活躍している子供の数はビーバーズ卒業生が実は一番多い。昨年春高バレー男子で日本一を2年連続達成した東京の東亜学園の主力もビーバーズ卒業生であった。
例え全国大会に行けない小学生チームであっても、その子が進学先の中学、高校で全国大会に出場した場合、小学生の指導者を表彰したりする制度があってもよい。そして、ポイントを与え、一定のポイント数が溜まれば、小・中学や高校の全国大会にその県からの補助金にて大会の視察・応援ができる制度があって良いのではないか。更には、指導者の評価は全国大会に出場できたかどうかだけでなく、中学との連携度やバレー部員数が多いということなども評価項目にするべきではないであろうか。小学生の指導はバレーの楽しみを教え、スポーツのフェアネス(公正・公平)を教え、協調性を教え、努力の意義を教えることで、中学以降で本格的に活躍できる下地を作る期間なのではないかと考える。
(画像は冷房の利いた東京都体育館にて激戦の模様を撮影)
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