2010年8月16日月曜日

8/15(日) 東海大学名誉教授の斎藤勝先生のこと


 秋田から帰りの新幹線車中で斎藤勝先生から頂いた著書を読了した。トレーニング理論では卓越したものを確立された斎藤先生の半生の記録が著作の中で述べられていた。

 斎藤先生のバレーボールの指導は、中学校の教員からスタートし、体育大学女子部の指導、全日本男子のトレーナー(現在の名称では、コンディショナル・コーチ)、私学高校の教員、全国大会出場の東海一高男子、東海大学男子、そして全日本男子の監督と色々な年代の選手を指導してきたオールラウンドな指導者である。一般的に全日本チームの監督さんは初心者指導は苦手なのであるが、斎藤先生は自身も努力型の選手であったことから、初心者指導は特に優れている。初心者がなぜ上達できないのか、その障壁をよくご存じで、初心者でも練習内容の工夫次第で短期に上達する指導法を編み出した。そして、ミュンヘンオリンピックで金メダルを獲得した全日本男子のトレーナーとして190cm台の大男たちをバック転や逆立ち歩行などアクロバティックなトレーニングで鍛えて「自信」という第3の技術を植えつけたことは、当時の世界のスポーツ界に大きな衝撃を与えた。

 斎藤先生から頂いた著書というのは、先日の「松前杯」で私が先生におねだりしたのであるが、律義な先生はその翌日には送ってくださった。今年で御歳73歳と思うが、直立姿勢も相変わらずピンとされており、指導論になると、いつでも、どこでも実技も入って熱く語ってくれる。

 現在の全日男子バレーのスタメンの半数は東海大学の教え子か孫弟子。日本の男子バレー界を変えた斎藤勝先生の薫陶を僅かでも受けている私はまだ50歳代(後半ではあるが・・・)、斎藤先生に指導者として褒めていただくまでは、まだまだ頑張らないと・・・。

(画像は謹呈頂いた斎藤先生のご著書。市販していないので希少本である。筆文字は40歳代から習ったという。私が筆文字を50の手習いで始めたのも先生の影響が大きい。日本人はワードだけでなく、筆文字も書けたほうが良い。筆文字からは、日本の文化の奥深さが見えてくる)

1 件のコメント:

てつ さんのコメント...

はじめまして。たまたまこちらのブログにたどりつきました。
私は札幌の中学校に勤め、北海道のバレーボールに携わっております。実は出身が同じ酒田です。高校はHです。私は1977年生まれですから、わたなべさんに比べ相当な若輩者ですが、コメント書いてしまいました。
北海道でバレーをやっていて、最近悩むことも多くなってきました。よろしければ交流を持たせてもらえればと思っております。