TVのニュース番組で知りました。
トップクラスの選手が、このように薬物に頼ることは残念極まりないことです。
プロになることよりも難しいのは、プロであり続けることです。彼女は、今まで得たものよりも多くのものを失うことになるでしょう。
記事は下の通りです。
『【ロサンゼルス=共同】女子テニスの元世界ランキング1位で、四大大会で通算5勝のマリア・シャラポワ選手(28)=ロシア=が7日、ロサンゼルスで記者会見し、1月の全豪オープンのドーピング検査で禁止薬物の「メルドニウム」に陽性反応が出たことを明らかにした。国際テニス連盟から、12日から暫定的な資格停止処分を受けることも決まった。
競技力向上の効果があるとされるメルドニウムは、今年1月から新たな禁止薬物のリストに追加された。治療用に飲んだ薬に含まれていたとのことで「ルールにのっとって医者から処方され、この10年服用してきた。禁止薬物のリストに入ったことを知らなかった」と、禁止されていることを自覚しての摂取は否定した。それでも「大きな過ちを犯した。自分の体に何を取り入れているかの責任は自分にある」と違反を認めた。
今後について、シャラポワ選手は「私の競技人生をこのように終わらせたくはない。もう一度チャンスがもらえることを希望する」と現役続行の意思を表明した。』
10年前から飲用している薬物が、最近になって禁止薬物に追加されたことを知らなかった、と彼女は釈明していますが、その論理は通りませんね。
トップランクの選手であれば、体が資本です。日頃の食事の管理から、飲用するもの、塗布するもの、用具も含めて、全てルールに抵触しないものか、確認します。日頃の栄養食品も契約している掛かりつけの医者に成分を確認して、更には、新たに禁止薬物に指定されたものも確認しておく必要があります。
ルール変更があれば、それにすぐに対応するのは、当然です。
但し、薬物は、その摂取を止めたからといって、身体から完全に除去されずに半年間は体内に残り反応する薬物はあります。
それにしても、彼女の掛かりつけの医師は、その薬物が、最近禁止薬物に指定されたことを知らずに彼女に処方したのでしょうか?知らなかったということであれば、スポーツに携わるドクターとしては失格ですね。
今回の処罰を軽くするには、弁護団としては医師の過失責任を前面に出して、シャラポアも実は被害者であったと弁明することでしょうね。
昨年の東南アジア大会にカンボジアバレーボールチームが出場した時のことを思い出します。ドーピングなんて言葉を全く知らない選手達が、普段どんなものを食べているのか心配でした。ひょっとしたら、ドーピング違反するような野草を何かの治療に食べているのではないかと思って心配していました。
その心配は杞憂に終わりましたが、何しろ、私には理解できない民間療法をやる習慣がまだある国です。
例えば、アシスタントコーチが、風邪をひいたから医者の所に行ってくると言って翌日私にその治療跡を見せました。彼の背中には、一面、牛乳瓶のふたの大きさの赤紫色の痣ができていました。
聞いてみると、丸くて小さな瓶の内部を火であぶり真空状態にして背中に幾つも付けたとのこと。「チョッ・クチョル」という治療法だそうです。何か熱くって、むず痒くって、日本のお灸を思い出しました。
シャラポア選手は、過去の例から推測すると、恐らく4年間は国際大会に出場できないと思います。現在28歳ですから、4年後に現役に復帰するまでトレーニングだけ行うというのは辛いですね。
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