この日、午後から船橋市内の法典東小学校に出かけた。市内で小学生バレーを指導して3年目になる日下さんから先週連絡が入り、いらっしゃいませんか、とお誘いを受けていた。日下さんは、長年ママさんバレーに携わり、プレーヤーとして全国大会に出場したこともあるバレー大好き人間である。
4年前に、その日下さんから地域に小学生バレーチームを立ち上げたい、と相談があった。丁度、日本バレー協会では、地域スポーツクラブ創設の後押しとして助成金制度を立ち上げていたので、この機会に、バレーボール型地域スポーツクラブとして、ママさん、ソフトバレー、小学生バレーの3チームを核にしたクラブを創設しませんかと提案したところ、「難しそうだけどやってみましょう」との即答で現在まで活動している。小学生チームは2チーム体制になり、公式試合にも出れるようにもなってきた。
この日、4チームのリーグ戦で、日下さんのチームは全敗ながらも1セットを取り成長の跡が伺えた。
ママさん達が小学生を指導している例は、千葉県内でも多くなってきた。ママさんバレーやソフトバレーで親や大人達が楽しんでいる光景を子供たちが身近でみれば、子供達もバレーをやりたくなるのは自然である。ママさんバレー、ソフトバレーから小学生バレーにつながり、それから中学校でもバレーを続けて少しレベルの高いバレーを楽しむことができれば普及のシステムとして適っている。
ゲームの中で、失敗の多いのがサーブレシーブである。ネットの高さが2mなので、スピードサーブを打たれると小学生ではまだ良くコントロールできない。ひらめいたのが、1本返しである。奇策ではあるが、考えると理に適っている。変化スピードサーブをセッターのいる斜め方向に返球するのは、腕の面を微妙にコントロールしなければいけないので結構難しい。コート上方に上げればよいと言う指導者は多いが、腰をボール下に入れ角度を調整するのも小学生の初心者には難しい。そこで、打って来たサーバーに返すように、前方に返球する「1本がえし」を覚えるのもレシーブの段階としては良いと考える。サーブレシーブの基本練習で、重心移動を覚えるためにネットにボールを当てるあの練習である。
そんなことを考えていると、眼の前でたまたま1本返しレシーブが生じた。腕を振り過ぎたのであろう、ボールは相手コートのエンドラインに飛んで行って、レシーブが崩れ、相手チームはラストボールを返すのがやっとという状態になった。これこれ、この戦術を意図的にできれば、強サーブもさほど怖くない。
時には、相手のチャンスボールになるかもしれないが、自コートの外に弾いて味方がカバーできないようなレシーブをするよりは失点の確率が少なくなる。
今日は、子供たちのおかげで新戦術を生み出すことができた。何からでも学べるものだ。
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