2011年12月9日金曜日

12/5(月) 女性のチームには女性のスタッフを

先週から、柔道指導者の不祥事でメディアが喧(かまびす)しい。不祥事の責任は本人にあるのは勿論であるが、30歳代の社会経験が未熟な若者に「客員教授」という称号を与える学校側もいかがかと思う。指導者としての資質も、発言などを聞いていると、まだ学生感覚が抜けていないのではと思うような発言が多い。
 金メダルを何個持っていようが、指導者の資質は別物である。トップアスリーととしての実績は、指導的立場になるうえでは非常に有利である。競技会という現場でトップアスリートとして経験した者でなければ得れない特別な感覚がある。しかし、そのような感覚を現役のアスリートに指導するためにはコミニュケーション能力や心理学、バイオメカニクスなどのコーチ学を身につけることで、より一層伝えることができる。現役時代の自身のプレーや心理状態を、若きアスリートに伝えるには自身を客観的に分析して理論的にまとめることが必要である。
 バレーボール界で、私の身近で名選手で名指導者であった人は、ほんの一握り。浜田勝彦さんという方をご存知であろうか?浜田さんは、そんな一握りの指導者である。2009年の私自身のここのブログに浜田さんについて載せていたのを偶然インターネットで探し当てた。
 ≪品川駅でタクシーを待っていたら、偶然同じ会場に行こうとしている富山県にあるV1チームの黒部アクアの監督の浜田勝彦さんにお会いした。そして、そのままタクシーに同乗させて頂いた。この方は日本鋼管で活躍しメキシコオリンピックの候補でもあった天才選手である。6人制の後は神奈川県の平塚クラブで9人制男子のプレーヤーで活躍し日本一は20回以上であろう。40歳まで現役であったのには驚く。その後、神奈川交通9人制女子では監督として日本一を10回以上成し遂げといる。9人制のスキルを6人制に取り入れて面白いバレーを展開する≫
 浜田さんの理論で面白いのは、1967年のユニバシアード(大学生の世界大会)前後にご本人が中心になって編み出したBクイック理論。当時、Aクイックは外国のチームに止められ始めていた。そこで、木村憲治さんや小泉勲さんの中央大学・日本鋼管コンビでAクイックよりもセッターから離れた位置で打つ速攻であるBクイックを開発した。
 おっと、タイトルの本論に戻ろう。私の結論は、女性のチームには必ず1名以上の女性のコーチングスタッフが必要ということである。私が監督であるならば、コーチかトレーナーは、女性にする。監督と選手の中間管理職として、女性の感覚で選手を見て欲しい。女性の監督というのも悪くないが、女性しか入れないような場所に、頻繁に出入りするのも、選手のフラストレーションが溜まってしまう。要は、指導者が男か女かの議論でなく指導者としての資質を持っているかどうかなのだと思う。

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