きょう60回目の誕生日を迎えた。還暦とも言う。私の父親は47年間の短い生涯であった。父が経験できなかった年月を生きていることが不思議な感覚として私を覆っている。会社の方も3月10日で33年間お世話になって定年退職する。私の世界が変ろうとしている。
夕方に英会話教室4回目に行った。例のごとく、少し早めに教室に入り、講師のアメリカ人Mr.コナーにコーチング現場の生きた英語を2,3質問する。7:00p.m.になって、今晩は受講者2人だけで教室が始まった。ロールプレイ(役割をお互い演じての英会話練習)のなかでbirthday(誕生日)のことが出てきた。
”When is your birthday?”
”My birthday is February 27th. Today! ”
えーっ、それは本当のことですか?と講師のコナーがちょっと驚いて、授業は続けられた。途中、休憩時間が挟まり、後半が始まろうとした時、コナーが外に出てコンビニで急いで買ってきたらしいポリ袋を取りだした。
”Here you are、Takashi. Happy birthday!”
なんと、コナーは、わざわざ私のためにギネス缶ビール6本セットとアメリカ人らしくバーボンのワイルドターキー小瓶を買って来てくれたのだ。語学学校の教員の給料は決して多くないのを私も知っている。驚いたのと有難いのとが入り混じって、その後の後半の授業は、ほんわり温かいものになった。
学校を出たときに、従兄の子供たちやママさんバレー、ソフトバレーの仲間達からお祝いメールが携帯に入ってきた。私はへそ曲がりなのか、20歳過ぎの誕生日は、人からお祝いされるより人に感謝する日と考えている。その意味で、周りの人たちに感謝したい。これからも、私は自分らしく歩んで行く。但し、助言、忠告、諫言、叱責には素直に耳を傾ける。素直さをなくしたら、ただの頑固爺になってしまう。
(画像は、コナーからのプレゼント。人の情けは温かくて有難い。この夜は、東京も特に寒くて思いやりが余計身に沁みた)