「当時、スコッチは高嶺の花であった」。「その奥底にあったのは、烈々とした矜恃であった」。これらの文章は9日に亡くなった英国初めての女性首相を務めたサッチャー女史の業績を讃えた10付朝日新聞天声人語からの抜粋である。
新聞社の定期異動で天声人語の執筆陣も幾人か交替されたようですが、さすがに文章の達人揃い。冒頭にあげたサッチャー女史に関する言葉の選択に文筆業の矜恃を感じる。「高嶺の花」「烈々とした」「矜恃」などの日本語が単なる活字ではあるが生きている。
亡くなったサッチャーさんも、言葉を使う名人であった。教育相だった1973年には、「私が生きている間は、女性の首相が誕生するとは思わない」と述べていたが、その6年後にみずからがイギリスで初めての女性の首相に就任した。
言葉は時代と共に変化していく。しかし、失って欲しくない日本語もある。そのような豊穣なる日本語を残して(使って)いくのに、電子辞書などITを活用してその現象、事象にふさわしい言葉を選択していくのも伝統を革新することになる。何もしないことは守ることではない。
何もしないのは衰退につながる。積極的に守ってきたものだけが今日、伝統として生き残っている。先輩達に感謝!
…どうも、私は、まとめが良くない。天声人語を熟読して構成力をつけねばならない。
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