私が、小学生の頃、ほとんどの学校には二宮金次郎の銅像や石像が校門の近くや玄関前に立っていた。金次郎さんは、親を助けるために薪(たきぎ)を担いでの道中で本を読んでいた。学校の先生や親から、金次郎さんのように勤勉・努力しなさいとよく言われた。
今の子供達に言わせると「ながら勉強だったら、テレビを見ながらの勉強は得意だよ」と受けとめられるかもしれない。いや、都会の子供達には「そんなことやっていたら車に轢(ひ)かれてしまうよ」と言われてしまうかもしれない。そういった理由なのかどうか真相はわからないが、最近小学校に金次郎さんを見かけなくなった。地道な努力なしで成果は上げられないはずなのに、努力することの意味が変わってきたのか。最近では、すぐにお金が儲かるような安易なHow to本やTV情報番組が盛況だ。
そんな折、昨日の日本経済新聞「私の履歴書」で、努力のお手本のような方の連載が1ヶ月間始まった。2年前にノーベル化学賞を受賞した根岸英一氏の「私の履歴書」だ。第1回の昨日の最後の段落で氏は述べている。
「ノーベル賞でなくともいい。大きな、そして高い目標を設定し、その実現に向けて努力を続けることがたいせつなのだ。そんな私の道のりを振り返ってみたいと思う」。
これから我が子をノーベル賞受賞者に育てたい親御さんにとっては、何らかのヒントを得るために読んでみるのもよいであろう。そして、私のように最近学習意欲に目覚め始めた前期高齢者予備員にとっても有益であるに違いない。朝の新聞を読む楽しみがまた1つできた。
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