2012年10月31日水曜日

Mon.Oct.29,2012 石原氏辞職と五輪招致


 石原都知事が先週25日、辞職した。驚いた。任期をまだ2年半残しての辞任である。記者会見で、本人曰く。「東京から日本を変えようとしたができなかった。こんどは日本から東京を変える。だから国政に打って出る。80歳になっても俺が頑張らなければいけないのは、今の若い者がしっかりしていないからだ」。
(東京オリンピック招致はどうなるのか?)

 1年半前に、この方が、知事選4選に出馬しないと言って、直前になって出馬したときのマニフェストの1つが「東京オリンピック招致」であった。その招致の先頭に立ってやるべき人が、あっさりと本人の大義のために旗振りを辞めてしまった。あとのことは副知事の猪瀬さん宜しくと言うことなのか。しかし、その猪瀬さんが知事選に出るかどうかも判らない。出馬しても猪瀬さんが当選する確率は決して高いとは言えない。猪瀬さんの執政官としての能力は評価するが、都知事としてのリーダーとなると未知数だ。

 次の都知事が誰になるか判らないが、その方が東京オリンピック招致を「税金の無駄使い」「次はイスタンブールで決まりだろう」等の理由で中止にする公算も高い。

 人は、辞め方で、その人物が評価されるとも言われる。世間では既に評価が定まっているようだ。しっかりしていないような若者の責任の一端は、石原さん世代にも責任はある。子供達や若者が夢を持って仕事に就ける環境が十分整っていない。それは、日本丸を舵取る政治家たちが政策よりも政局にエネルギーを費やして本来の国民から付託された任務をしっかりやっていないからだ。東京新生銀行も大赤字のまま、今まで莫大な都民税をつぎ込んで活動してきたオリンピック招致も途中で投げ出してしまっては、若者達に模範を示すことはできない。東京を不撓不屈の精神で
世界に誇れる都市として再生・成長させるためのリーダーシップを発揮して頂きたかっただけに途中降板は残念でたまらない。最後のご奉公を東京都でやっていただきたかった。

 石原さんが辞任して、国政に向かうことを一番喜んでいるのは、最近、受け狙いの週刊誌レベルに低俗化したマスメディアの人達であろう。そして、石原さんが国政に立候補するとしても、スポーツ界から票を獲得することは難しくなってくるであろう。



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