昨年の5月にこの国に来て、9月のカンボジア選手権大会を観戦して思っていた。そのチームとは、内務省警察チーム。ナショナルチームには、このチームから7名選抜した。そして10月からは、今まで以上に警察チームの練習に力を入れた。
1月になってから、ようやくナショナルチームの合宿ができるようになった。合宿は、その警察チームの体育館で警察チームと合同にして指導してきた。そして、ここでの合同練習で警察チームは実力をつけてきた。
今回の第1回会長杯の練習のために、ナショナルチームのメンバーを、一時解散し、大会1週間前に母体である地方の各チームに帰した。
大会は、5日間行われたが、警察チームにとって、昨日が一番の危機であった。昨日敗退していたら、きょうは3位4位決定戦に回らねばならなかった。私は、具体的な指示をアシスタントコーチを通じて警察チームの監督に渡した。そしてここ3年間勝ったことのない国内最強の相手に3-0で勝利して、本日午後からの優勝決定戦に残った。
試合の始まる前、今日の優勝決定戦は、悪くとも3-1で勝てると思った。そして、途中、私がベンチ近くまで行って檄を飛ばす時も数度あったが、3年ぶりの優勝を果たした。
ウオーミングアップで、二番手の若手で長身のセッター(ナショナルチームの正セッター:20歳、1.88m)が、足首を捻挫した。泣きそうな顔をしていたので、私は彼に言った。
「骨は折れてはいない。痛いかもしれないが、今はプレーしなければならない。お前がコートに入る機会は必ずある。捻挫で死んだバレーボールプレーヤーはいない。行け!」
彼のボールをセットする位置は、高い。常にネット上30cm以上の高いところでボールを捉えるように指導している。そうすることで、クイック・スパイカーはボールの出所とブロッカーの両方を視野に入れて余裕を持って攻撃できる。 また、時にはジャンプの遅い相手ミドルブロッカーの上方からクイックをエンドライン側に打つこともできる。ブロックに触れることなく打たれた男子のボールのスピードと破壊力は凄まじく、リベロが正面でボールをレシーブしてもコントロールできない。ボールは、コート外にはじき出されてしまう。
いずれにしろ、予想通り3-1で勝利し、やれやれ・・・ホッと一息・・・である。
(会場は、今日の決勝戦だけ国内唯一木の床のあるオリンピックスタジアム体育館で行われた) |
なぜ今まで、この3年間優勝できなかったのか?原因を上げれば、愚痴っぽくなるからやめよう。今夜は、これから私のための楽しみの外国人バレーボールサークルに出かける。それを終えてから、ナショナルチームを応援してくれている行きつけの日本料理店(居酒屋)にて店の従業員さん達と一緒に乾杯しよう。
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