蜷川幸雄(にながわ・ゆきお)さんが12日、死去されました。享年80歳でした。
私は、蜷川さんの著書の「千の目千のナイフ」を読んで、演出家の仕事とバレーボールの監督の仕事は、良く似ていると感じていました。「千の目千のナイフ」は、間違いなく指導者論として読むことができます。演技指導中に灰皿を投げつけたり、更には椅子を投げつけるような激しさは、少し前のスポーツの指導者の姿を見ているようでした。
蜷川さんの風貌は、なぜか私の幼少時代に、ご近所にいた小うるさいお爺さんによく似ていました。小うるさいのですが、人情味もあって時々甘いお菓子なども子供たちにあげるような優しいお爺さんでもありました。そんなことで、なんとなく蜷川さんに親しみを感じていました。
「近松心中物語」など日本の戯曲からギリシャ悲劇、シェークスピアなど古今東西にわたる延べ約300作品を手がけました。蜷川さんは、演劇を通じて人間を描き、そして世界平和を願っていることが作品を通じて理解できました。最近では、素人の60歳以上を役者として鍛え、彩の国さいたま芸術劇場芸術監督を務めたことが記憶に残っています。
寂しいですね・・・合掌。
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