ゲームのほうは、3-0で全日本の圧勝であった。アルジェリアのレベルは、TVで見る限り、日本のインターハイ・ベスト4のレベルに近い。あまりにも自チーム内でのミスが多過ぎる。日本のミスも少なくはないが9に対してアルジェリアは19。国際経験を積むためには遠征費がかかる。遠征費が捻出できないと経験を積むことはできない。同じAグループの英国のナショナルチームも同様のレベルである。
そういえば、10年前のことを思い出した。私の知り合いで日本の実業団9人制バレーの名門、石川島播磨重工業(IHI)女子バレー部でエースとして活躍した後、社内結婚。ご主人が英国に転勤となり、付いていった。現地でバレーボールクラブに入り、全英大会にも出場した。彼女からお手紙が来た。
「渡邉さん、こちらのバレーのレベルは欧州でも相当下のレベルです。だって165cmの私でも十分通用するんですもん。英国人はアメリカ合衆国発祥のバレーボールに対して真剣に取り組まないのです。やはり、英国は自分達が発明したラグビーであり、サッカーなんですね」。事情は10年経ってもほとんど変わっていないようだ。オリンピックが閉幕したら英国のバレーの強化も終わるのかもしれない。
英国のNOCオリンピック委員会は強化費の配分をメダルの取れる種目と取れない種目を明確に分けて強化費をつけている。バレーボール男女に関しては、英国は全敗する可能性が高い。それでも多くの英国人観客がバレーボールの面白さを堪能してくれれば、これを契機にバレーボール熱が高まる可能性もある。