V・プレミアリーグに所属する東レアローズ女子バレーボール部の中心選手であり、全日本チームでもエースの木村沙織(きむら さおり)選手が、トルコ1 部リーグ所属の「ワクフバンク・スポーツクラブ」(Vakifbank Sports Club、トルコ共和国イスタンブール県)と移籍について基本合意し、仮契約を締結した。
ワクフバンク・スポーツクラブは1986年に創設され、現在トルコリーグ1部に在籍するチームで、2010年の欧州チャンピョンズリーグでの優勝をはじめ、トルコリーグで過去6回優勝するなど、トルコリーグを代表するチームだ。地元のワクフ銀行がスポンサーについている。
木村選手、よくぞ決断した!また、木村選手の移籍を応援する東レも立派だ。
私は以前からトップアスリートやトップ指導者の海外での活動を提唱していた。世界のバレーボールの中で揉(もま)れることで本人の能力も上がり、日本のバレーの今後のあるべき姿も見えてくる。日本にいるだけでは世界は見えてこない。日本を一度は出て、その地に1年以上過ごし、現地で同じものを食べ、言語や歴史を肌で学ぶことは世界観や人生観を豊かにし生まれ故郷の日本という国を客観的に観ることができる。
より高みに行くには、その世界で一流の人物の集まる地に行き、その中で揉まれてくることだ。芸術の世界であればヨーロッパに、学問や経営の世界であれば米国へ行くのと同じだ。
木村選手は、今年の9月末に東レを退社し、10月から開幕するトルコリーグのシーズンに合わせて、ワクフバンク・スポーツクラブに合流する予定。トルコの女子バレーのトップレベルは、今や日本と同じレベルに達している。ヨーロッパでもベスト4内に常に入るようになった。そして、8年後のオリンピック招致でもイスタンブールは東京と肩を並べ、最有力の開催地候補である。経済的発展も近年目覚しい。
私が彼女にアドバイスするとすれば、語学と食物である。現地の言葉はトルコ語で、ドイツ語も結構話されている。ドイツ語はドイツへの移民が多いというところがある。彼女が移籍するチームの監督はドイツ人なのでドイツ語の片言もできたほうが良いね。コーチはイタリア人。しかし、ここは、思い切ってトルコ語を特に学習することを進めたい。日本人でトルコ語を話せるという人はほとんどいない。スポーツ界では皆無。だから、引退後は日本とトルコとの関係性の中で仕事もできるであろう。トルコ語のできるトップアスリートがいる日本バレーボール界っていうのはいいね。もし、トルコのイスタンブールが8年後のオリンピック開催地になれば、木村さんに選手団の総務(通訳)役員をお願いしたい。
実は、私もトルコに指導者としていくことを密かに計画しているが、先を越されてしまった。サオリン、焼き鳥の美味しいお店を開拓しておいてくださいね。よろしく。
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