2013年11月29日金曜日

Fri.Nov.29,2013 海外コーチの条件

38年前に2年間、私は若干23歳で海外においてバレーボールを指導する機会を与えられた。帰国後もスポーツ品製造販売会社に勤務し、業務の関係で海外で活躍された日本人コーチと親しくお付き合いをさせて頂いた。中には、海外のその国に住み着いている日本人も意外にも多くいた。

そのような海外にいる日本人、海外で活躍された日本人のパワーを集約するのも私の役目なのかなと最近思い始めている。そこで、まずは私の母体でもあった日本青年海外協力隊員のOB・OGから組織化しようとスタートした。勿論、私一人では恐らく300人以上はいるであろうOB・OGの消息を把握するのは難しいので、有能な事務局担当者を探した。

その人は、大分県にいた。モロッコOBの近江さんである。息子さんは、駿台学園中等部のエースで2度全日本中学選手権大会で優勝、現在は高等部でも1年生ながらレギュラー入りしている。全日本ユースにも近いうち選出されるであろう。

おっと、話がそれてきた。きょう、伝えたかったのは、日本人コーチが海外で指導する場合の注意事項のことであった。

まず、その国の政治、宗教 、文化に敬意を抱いても、批判はご法度である。いかなる国もその国独自の歴史的な過程を経て今がある。軽率な発言は慎むべきである。意見を求められたら、勉強不足で私には発言できない、とお断りして、代わりに共通の趣味の話しやお互いの国の食べ物の話などするのが良い。文化の面でお付き合いするのが、その国に溶け込む秘訣である。

バレーボールの指導だけできても、語学だけできても成果はあがらない。相手への理解と敬意がまず優先する。指導のスキル、語学やITのスキルは能力であるから学習次第で向上する。

そして、品位が必要である。日本国内でも同じであるが、異性、お酒、金銭でのトラブルが躓(つまず)きの元になる。私には、幸いにも周囲の人達の情けのお陰で、大きな躓きは無い。小さな躓きは沢山あった。身近の人の躓きもたくさん見てきた。成功も見てきた。そのような経験を通じて得た見識をOB・OG達と一緒に共有したい。

最後に、異国での生活はストレスが溜まる。上手に発散させる工夫も必要だ。休日の遺跡めぐりや食文化探索、その国の言語を学ぶのも良い。要は、バレーボールだけの生活にならないことだ。

明日は茨城県東海村総合体育館でママさんバレーと中学女子を対象に講習会。同行する石野さん(元IHI9人制女子バレー部監督、現在は日体大9人制女子バレー部監督)から講師協力の要請があった。

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