カンボジア国内の大会で最大規模で行われるのが「Leo Cup(レオカップ)」です。スポンサーがタイのLeo Beerというビール会社です。優勝賞金総額が、日本円で220万円です。
カンボジアには、まだ国内リーグ戦がありません。連盟幹部は、その理由を、スポンサーが見つからないからと言っていますが、私には別の理由があるように思っています。それは、別の機会にお話しするとして、このleo Cupが国内最高の大会であることは間違いありません。8チームが4チームずつ2グループに分かれて完全リーグ戦を行い、その後、各グループ上位2チームがたすき掛けで準決、3位・4位順位戦、決勝を行います。
この大会は、ナショナルチームの強化の基礎部分にも当たりますので、私も各チームの強化具合、ナショナルメンバーの活躍ぶりをチェックする場でもあります。来年度は、国内リーグ戦を創設して2ヵ月間、毎週末に開催したいですね。そのことが、カンボジア・バレーボールの強化、更には数多く試合することでファンの関心を高めることができ、メディアにも取り上げられ、観客動員数の増加にもなります。今でも、決勝だけはTVが入っていますが、毎週TVを入れてカンボジア中の人々にバレーボールの面白さを伝えたいですね。
大会は既に2月から国内各地で毎週1会場で予選会を行っています。そして、予選から勝ち抜いてきたチーム8チームが下位グループを形成します。上位グループは、昨年の大会での成績がベスト8以上のチームから6チームが推薦され、そこに下位グループの上位2チームが加わります。
下位グループのゲームは、先週月曜日からリーグ戦形式で毎日行われ、先週の日曜日に決勝が行われました。決勝では、プノンペンのチームで「Body Gard(ボディ・ガード)」が3-0で優勝しました。
Body Gardは、政治家など要人をガードする軍隊に近い組織で、そこが母体になっているクラブチームです。日本で言えばSPを養成している組織です。ここのチームには、ナショナルメンバーが2人入っています。プレーを見ていると、気のせいか以前よりも上手になっているようです。ナショナルチームでの経験を自分たちのチームで活かしているようです。
今週の月曜日から上位8チームが4チームずつに分かれてリーグ戦を行っています。そして、今日の第2試合が始まる前に、ハプニングがありました。
予定の時間が来て、20分たっても、試合がなかなか始まらなかったのです。原因は「選手の移籍問題」でした。国内第3位のチームのセッターが昨年末、練習中に急死しました。そこで、そのチームは、2ケ月前に他のクラブチーム(国内6位)から190cmの若いセッターを移籍させました。
ところが、本日、試合前にそのセッターが属していた以前のチームからクレームが入ったのです。内容は「あのセッターは正式な移籍ではなく、違法な引き抜きである。従って、彼が新しいチームでプレーすることは許されない」と、こういうことです。
試合会場の中に、バレーボール連盟の事務所があります。私が、事情を詳しく聞こうと事務所に 入って行くと、関係している2チームの役員達が既に集まって協議している最中でした。「移籍問題」は、ナショナルチームに直接関係してくることではないので、その場は、私は遠慮して直ぐに退出しました。
恐らく、この国のバレーボール連盟には「チーム及び選手登録規程」が成文化されていないと推察しています。規程があれば、今日のような問題は起こるはずがありません。明日、連盟に行って、今回の顛末がどうなったか確認します。そして、依頼されれば、日本のバレーボール協会の規程(移籍も含めて)を参考に示そうと考えています。
願わくは、選手を犠牲にせずに、プレーをやれるような方向で、速やかに解決して欲しいものです。最終的には今回の件は移籍金で処置されることになりそうです。そして、一方で規定の整備を速やかに行うことが連盟の任務になります。
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