今回出場チームで3枚ブロック(Triple Block)を積極的に行っているチームは男子の創造学園と雄物川。いずれも平均身長が185cmを超えている長身チームだ。3枚ブロックを成功させるのは、まず2枚ブロックを形成させて、そこにもう一枚のサイドブロッカーを隙間を開けずに寄り添って跳んで3枚ブロックを完成させる方法が一般的である。
創造学園は、更に高度で3人が一体となってコート中央から左右に移動する。目に見えない鎖でがっしりと繋がっているようなので、チェーンブロックとも称される。
3枚ブロックがスパイカーの前に立ちはだかると、打つコースが無くなってしまうか、というと必ずしもそうではない。ここはブロックを利用する戦術をとることができる。
1つはブロックアウト。要は、3人ブロックに跳んでいようと、その中の一人のブロッカーと対戦してブロックアウトを取ればよい。サイドのブロッカーの手平の縦半分に当てるブロックアウト。もしくは手の指を狙ってコート後方に弾くブロックアウト。
もう一つは、リバウンド。ブロッカーの手の平に軽く当ててリバウンドを取り、逆サイドに並行トスを上げて攻め返す(トランジッション:反撃)戦術も考えられる。一般的に、逆サイドにはブロッカーがいないはずであるので、ノーブロックの状態で打てる。逆サイドの前衛(フロント)に強打を打てるプレーヤーがいなければバックアタックも考えられる。
いずれにしろ、実行するにはスパイカーのスキルが求められる。練習のやり方は、別の機会に実技で紹介したい。難しいことを簡単にできるようにすることが、我々指導者の役割でもある。何事もコツがある。指導者はそのコツを伝えなければいけない。
本日、ベスト4が男女とも出揃った。
【女子:準々決勝】
A5 九州文化学園(長崎) - 京都橘(京都) 2-1 (24-26, 25-21, 25-14)
A6 共栄学園(東京) - 金蘭会(大阪) 2-1 (23-25, 25-23, 25-22)
D5 都市大塩尻(長野) - 高松商(香川) 2-0 (26-24, 25-17)
D6 東九州龍谷(大分) - 鹿児島女(鹿児島) 2-0 (25-19, 25-19)
【1/11:準決勝】
九州文化学園(長崎) - 共栄学園(東京)
都市大塩尻(長野) - 東九州龍谷(大分)
ベスト8の中で、東日本は共栄学園のみ。九州勢が強い。3チーム入った。下北沢成徳は2年連続優勝を果たせず、ベスト8決めで京都橘に敗退。下北沢は世界ユース選手権大会主将の辺野喜を膝の故障で欠き、万全の体制ではなかった。優勝は?下馬評では、今年国体が開催される長崎の代表チームである九州文化学園が関係者の間では高い。
【男子:準々決勝】
B5 星城(愛知) - 開智(和歌山) 2-1 (24-26, 25-11, 25-21)
C5 東福岡(福岡) - 大村工(長崎) 2-0 (25-22, 25-23)
B6 鹿児島商(鹿児島) - 創造学園(長野) 2-0 (25-19, 25-17)
C6 雄物川(秋田) - 大塚(大阪) 2-1 (20-25, 25-23, 32-30)
<男子試合日程>
01月11日(土)
【準決勝】
星城(愛知) - 東福岡(福岡)
鹿児島商(鹿児島) - 雄物川(秋田)
男子もベスト8に東日本で残ったのは雄物川だけ。雄物川は準々決勝で昨年インターハイ準優勝の大塚をフルセット、最終セットは32-30の大激戦を制したのが大きい。11日の準決勝で勝てば初めての全国大会決勝戦進出である。そして優勝に、宇佐美監督(60歳)の悲願達成されるか?
星城が優勝すれば、2年連続で3冠という偉業を達成する。11日のゲームは面白くなってきた。
男女とも、明日から3日間の中休み。この間に何か起きそうだ。地方から出場のチームはこのまま東京に留まるのであろうか?それとも東京近郊で合宿を張るのか?経費の件もある。11日に各監督さんたちに聞いてみよう。
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