2014年1月9日木曜日

Wed.Jan.8,2014 Coaching tips #29 The exercise that a loud voice comes out.

チームで競い合うボールゲームにおいて、初心者指導の難しい点の1つに声出しがある。個人競技では自分に気合を入れる以外は、ほとんど声を発しない。チームでボールを扱うスポーツはコミュニケーションが必要なので絶え間なく声を出す。

意思の声、判断の声、指示の声、勇気づけの声など黙っていてはできないのがバレーボールである。しかし、声はそう簡単には出てこない。出ていても、小声では観客の声援にかき消され、声を出していないと同じ。

私が中学生の自分、声出し練習というものがあった。下級生のときは、上級生が練習をやっているコートの周りでひたすら「ファイト〜」とか、市内の第一中学校だったので「いっちゅう〜ファイト」と叫んでいた。練習を景気づける応援団のようなものであった。声を出さずに練習している上級生にとっても、声を出すだけでボールを扱う練習をしていない下級生にとっても、あまり効果のあるものではなかった。中学で県大会に行った記憶はなかった。

初心者は、「声を出してプレーしなさい」と言われても、声が出てこない。どのような言葉を、どのタイミングで、どの様に発するのか具体的に教えなければならない。上級生が声出しを出来ていれば、下級生は真似をしてできるようになる。全員が初心者で1年生だと真似すべきお手本がいないので、指導者は丁寧に教えなければならない。

言葉は「ハイ!」。アメリカンスクールでも“Hi”で通じる。ちなみに英語の“Hi(ハイ)”は「やあ!」に近い意味の「こんにちは」の意味。ボールに触れる前に「こんにちは」とボールに挨拶しているような感じだ。

タイミングは、ボールに触れる直前がベスト。最初は対人パス練習時にパスする毎に1から30ぐらいまで数を数えさせる。この時の声を出すタイミングはボールに触れると同時でも良いとする(ベター)。

ボールを扱っていない時でも、動作を起こす直前に声を出す(息を吐く)ことは、リラックスするために必要なこと。

コート上のチーム内での声出しのために効果的な練習は、ボール2個で行うゲームがお勧め。両コートに部員全員が半数ずつ入る。多ければ多いほど良い。少なければ、相手チームがボールをフロントゾーンに返したらアウトというルールで行えばよい。ルールは、サーブはチャンスサーブで両コートから打つ。ジャンプして相手コートに返したら反則。必ずボールに3回触れて相手コートに返すこと。

やってみると、初心者でも大きな声が出てくる。またこの練習は、視野の拡大にもなる。ただし、審判を務める人は、視野を両コートに広げなければならないので大変。視点で見るだけでなく、視野でも見なくてはいけない審判の方も視野拡大の練習になる。選手達に交替で審判をやらせるのも良いであろう。

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