中学校からのスポーツ講義の依頼があり、埼玉県行田(ぎょうだ)市に向かった。お隣の騎西町の廃校になっている県立騎西(きさい)高校には、原発から避難していた双葉町の住民の方達がまだ800名ほど教室で生活を営んでいる。
学校に着いて、校長室に入った。広い校長室で、ちょっとした短期大学の学長室ほどあった。学校のあるところは行田市の中心地で忍城址に建っている。この「忍」という漢字読めますか?「おし」と読むんですね。山田風太郎という武芸時代物作者の「忍者・・・」とかいう小説も・・・確か・・・あった記憶がある。
体育館に行くと、各部活の部員達が座って並んでいる。なんでも、初めは部長、副部長だけという話であったが、部員全員集合したようだ。父母と教職員も運動のできる服装で集まっている。全員で170名ほどいたかな。この日のテーマは「中学生の体力トレーニングと実際」。時間が90分しか頂いていなかったので、股関節と肩甲骨周りの筋トレとストレッチを紹介した。途中、校長先生にもモデルをお願いして、あっという間に時間は過ぎた。
その後、男子バレー部の指導を頼まれた。部員は3名と聞いていたが、近くの県立高校男子バレー部が練習手伝いに来てくれた。進修館高校という学校名を見て、私学なのかな、と思っていたが、以前は県立行田工業高校ということであった。近くの学校と合併になって、現在の名前になったということだ。恐らく江戸時代の藩校の名前を取ったのではないであろうか。
何を知りたいの?と高校生に聞くと「ジャンプ力を伸ばすトレーニングです」と主将から元気な声が返ってきた。そこで、プライオ・メトリック・トレーニングを紹介した。筋肉の「伸張反射」という特性を生かしたジャンプ力の効果的なトレーニングである。マットを敷いて、跳び箱を準備して初級編、中級編のポイントを説明した。それから、1日10本バスケット・ボードにジャンプして手を付ける練習を説明した。最終目標は、リングである。進修館男子バレーの諸君は、まじめに一生懸命取り組んでくれた。中学生も3人しかいないが、部を辞める気配はないとのことだ。高校生と中学生でクラブカップの県予選会に出れるシステムを県協会が作ってくれれば、少ない部員数でも部活動を続ける動機にはなるであろう。男子バレーの人口拡大策は、全日本男子が活躍する影響を頼みにするだけでなく、身近なところで色々考えられるのではなかろうか?
(画像は、中学生と高校生との集合写真。高校チームは、時々このように中学校に来たり、高校に呼んだりして地元で唯一ある中学男子バレー部員の面倒を見ている。地域では、このように皆何らかの努力をしている。全日本男子の諸君は、地域で頑張っているこのようなバレーを継いでいく者達のためににも来るべきワールドカップで一つでも多く勝ってほしい)
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