2012年6月13日水曜日

Mon.June 11.2012 男子バレーをどうする?

  きょうは、昨夜終了したオリンピック最終予選で連続オリンピック出場を逃がした全日本男子バレーを考えてみよう。

  男子バレーボールは、1992年バルセロナ出場以降、5大会で1回だけの出場というのが、ここ20年間の成績。しかも、前回16年ぶりに出場した北京オリンピックでは予選リーグ全敗の11位という最下位と同じ成績であった。
  今回のロンドンオリンピックでは、男子チームスポーツでは、サッカー男子だけが出場権を得た。日本の男子チームスポーツの危機なのだ。バレーボールだけでなくバスケット、ハンドボールなども男子が苦戦している。そして、オリンピック選手団の男女比は、毎回女子の比率が高くなってきている。
  男子バレーボールをどうするのか?どうしなければならないのか?私が提案するのは、抜本的な対策。期間16年の対策を提案したい。まず、指導者育成。優秀な指導者なくして優秀な選手が輩出されるはずはない。次に子供たちの獲得。子供たちがバレーボールに親しむことのできるシステムをつくること。部活が機能しなくなってきている昨今、地域スポーツクラブの創設・運営に活路を見出したい。指導者と子供たちが核だ。そして指導者と将来のアスリート達を育てる環境整備。そのためにはバレーボールを愛している人たちがプロジェクトチームで新しいシステムを構築しなければならない。
  従来のシステムでは、うまく機能しないということが今回も明確に証明されたので、まったく新しい視点から新システムを構築すべきと考える。幸い、日本には世界にない組織である「 ママさんバレー」と「ソフトバレーボール」がある。子供たちはこのレクリエーションスポーツに集まってきている。
今回の最終予選で日本のサーブ力はデータでは12チーム中最下位であった。サーブ力がないということは、そのサーブで練習するサーブレシーブ(Reception)力も低いという相関関係が考えられる。しかし、今、個々のスキルや戦術のレベルの低さを検証するよりも、大局的に、世界のバレー界で闘っていくためにどうするのかをFIVB国際バレーボール連盟との関係性、JOC日本オリンピック委員会、日本体育協会との連携の中で、計画性のある長期プランの中で、明確な年次達成目標を掲げて推進すべきである。
  そのときに肝要なのは、プロジェクトチームの人選である。過去名選手や大学派閥、バレー界の人間という小さな世界のメンバーだけでなく多様な世界(行政、産業、マスメディア、大学、医学、スポーツ業界、ファンクラブなど)から、本当にバレーボールを愛する人たちを招聘して「日本の力」を生み出すべきではないか。「力」を秘めてはいるが「力」を生み出していないのが今の日本の現状だと私は考えている。
  過去の大松、松平、山田監督のような一人の天才的なリーダーの出現を待っているよりも、バレーボールを愛することでは人後に落ちない庶民の英知を集結させて新しい神経組織を作ることが俊敏な行動力を創る源になると思うのであるが、いかがであろうか?

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