全日本女子があの強い中国に勝利した!日本の大和なでしこたちはコート上になだれこんで歓喜に浸った。よくやった!
1988年のソウルオリンピック以来、24年ぶりの準決勝進出である。各セットは、全て2点差。スパイク、ブロック、サーブ、相手ミスもほとんど互角。何が勝敗を分けたのか?戦前の予想は、昨年のワールドカップで3位に入りオリンピック出場権を得た中国を見ていた私としては、十分な準備をしてきた中国が優勢と思っていた。しかし、ふたを開けてみるとどうであろう。中国は進化していなかった。昨年から約1年もの間、新戦術を身につける余裕があったはずである。ところが、中国は単調なレフトからの攻撃だけが目だった。ライトは絡まず、ミドルのブロッカーも移動が遅く、サーブも平凡であった。特にサーブにスピードがなかった。攻撃的なサーブになっていなかった。コースも日本のリベロの達人に相当数打っていた。アジアの中では、韓国のサーブのほうが、スピードも変化もあり、ずっと脅威である。中国の出場メンバーの平均身長は184cmと、日本を約10cm上回る。しかし、コート上の中国選手たちはセットを追うごとに緊張していき、動きが硬くなっていった。
日本は木村と江畑の両エースがエースらしい活躍をした。両者とも33点獲得した。日本の総得点が117点だから、2人で半分以上点数を獲得したことになる。勿論、セッター竹下の2人の使い方も上手であった。特に江畑がここに来て更に成長した。現在22歳だから、次のリオのオリンピックでは日本の大黒柱になっているに違いない。国内ではVチャレンジと言う、いわゆる2部の日立佐和というチームにいる。今後、彼女を獲得したいVプレミアチームや海外のクラブチームが出てくるであろう。彼女の移籍を防ぐには、日立佐和がなんとしても来年度Vプレミアに昇格することである。
他のゲームでは、Aグループのチームがことごとく敗退した。ロシアはBグループ4位のブラジルに
2-3で敗退。攻撃力は同じでも、ブロックとサーブ力はブラジルが勝(まさ)った。相手ミスはロシアが23本でブラジルが16本。攻撃力はあっても荒っぽいロシアの弱点をブラジルが突いた格好だ。USAはAグループ4位のドミニカを問題なくブロックで仕留めた。勿論、若いドミニカのミスには大いに助けられた。驚いたのは韓国がBグループ2位のイタリアを3-1で撃破したことだ。原動力は、欧州クラブカップ選手権でもMVPを獲得した金選手だ。韓国がオリンピックという舞台でベスト4に残ったのは1976年モントリオール以来である(日本はこの時、白井貴子を擁して金メダル獲得)。
9日の準決勝は日本と2008年北京オリンピック・チャンピオンのブラジル、そして初の金メダルを狙うUSAと韓国。アジアのチームが2チームも残っているということは凄いことだ。どんな戦いになるか今から楽しみだ。最後に、私が試合直前の緊張しているプレーヤーにいつも言う言葉を述べて、きょうは、これからママさんバレーの練習に行ってきま~す。
「強いチームが必ずしも勝つわけではない。勝ったチームが強いんだ。勝とうとか、負けるかもしれないとか、余計なことを考えない。今、目前のことにベストを尽くすことが大事なんだ」
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