第2次ナショナルチームの合宿練習(Camp)も、本日まで。
来週から1週間ほど、各地で3年前から始まった「Leo Cup」の地区予選会が始まるので、ナショナルチームのメンバーは、各母体のチームに帰っていく。
第2次合宿では、午前中は、個々の技術(Skill)の精度を上げる練習、午後は戦術を組み立てる練習を行ってきた。
まともな攻撃をしても、東南アジア上位3ヵ国のブロックを粉砕するのは容易ではない。上位チームと比べて身長が8cm~10cm低いカンボジアは、1回の攻撃で点数を取れるとは思っていない。
攻撃の起点(スタート)はサーブレシーブ(Reception)である。そして、そこから相手のブロッカ―を移動させて不安定な姿勢で空中にブロックジャンプさせることが必要である。つまり、相手のブロッカー陣に「カンチャン」(Gap)を作り、そこから素早く攻撃させることが小柄なチームの戦う術である。
基本の攻撃システムは、「X攻撃」である。日本語では「移動時間差攻撃」と言われている。スパイカーがお互いにXの字に移動して相手ブロッカーを攪乱する基本的な攻撃戦術である。日本の高校生のトップクラスでもこの攻撃戦術は、まだまだ通用する。
なぜか?
相手のチームのブロックシステムが、この攻撃戦術に対応できていないからである。なぜ対応できないか?ブロック練習に割く時間が少ないからである。日本のチームは、一般的にブロックなしのDig(スパイクレシーブ)練習が多い。これをフロアレシーブという。床の上で行うレシーブのことである。
ブロックが第1のスパイクレシーブであるという認識がまだ低い。ブロックシステムとフロアレシーブシステムを結び付けて行うことが守備の戦術練習である。
おっと・・・話が横道にそれた。
そういう訳で・・・「X攻撃」戦術を色々と思案してきた。そこで大事なのは、セッターの判断力である。さらには、時間差に回り込むプレーヤーがブロッカーの位置の確認をしっかりとできること。また、リベロがその状況をしっかりと把握して、フィードバックをセッターとスパイカーに伝えられるだけのコミュニケーション能力を備えることである。
面白いことに、守備練習では集中力も途切れがちに行う選手達も、一転、攻撃の練習になると目の色を変えて積極的に取り組む。最近の私の練習では、攻撃の練習は、練習後半の集中力が無くなりそうな時間帯に移動させている。美味しいものは、後にするのが良い。
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