何ともやりきれない。権力とお金の腐敗構造が露呈されました。それもスポーツ界からです。
ルールを守ることがスポーツの大前提です。それを世界サッカー連盟の幹部たちが崩壊させました。当時の取りまとめ役の会長はつい3日前に五選されましたが、責任は逮捕された幹部たちの個人的な問題であって、当サッカー連盟組織とは関係がない、と発表しています。
しかし、そのような論理に関係者は納得するでしょうか。
権力(パワー)とお金が不正に結びつくことで、我々の社会は腐敗していきます。今回の幹部の逮捕までには4年かけていたということです。まず、FBIがFIFA財務担当の人間が10年間脱税を行っていたことを突き止めました。そして検挙かFIFA内の情報提供か二者選択をその幹部に迫りました。その幹部はあっさりと情報提供の方を選択しました。そしてFIFA関係者の会話を録音していたということです。
私は、権力の座は10年を限度にするべきと考えています。10年で組織のトップの座を次世代に譲るべきです。そのことで権力は絶大にならずに済みます。平成5年に日本の総理大臣で細川さんという方がいらっしゃいました。細川さんは「権腐十年」と言って、権力者が長く同じ地位に留まるべきではないと主張していました。但し、細川さんは、10年どころか、わずか1年間だけの総理大臣の任期でした。
アメリカの大統領の任期も4年2期8年となっています。これは、第2次世界大戦以降にアメリカ憲法に明文化されました。権力への警戒と不安の高まりが、3選禁止という形で具体化したのです。 大統領の任期が2期8年と憲法に明記されていることは、アメリカには「独裁者」が誕生しないことを表わしています。
FIFAへの捜査は更に続くものと思われます。過去の大会での八百長試合疑惑も取りざたされてきました。会長の言われるように、組織ぐるみの汚職でなく一部の幹部の汚職であることを祈っています。しかし、当時の最高責任者であった会長の管理責任問題は避けられないでしょうね。
スポーツ界にとっては、頭の痛いことです。過分にお金のある人は、なぜ更にお金が欲しくなるのでしょうか。私のような庶民には良くわかりません。
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