きょうの朝刊各紙のトップに『NEC5,000人削減』と大きな見出しが出た。今期1,000億円の赤字になる見通しと2期連続の無配が遠藤社長から発表された。更に5,000人の業務委託も打ち切るということだ。
2009年も3,000億円の赤字を出し2万人のリストラを実施した。この時、社長も現在の遠藤さんに代わり、男子バレーボール部も休部になった。しかし、事業環境の悪化に歯止めがかかっていない。10,000人もの人員削減をして、女子バレー部やラグビー部の存続に影響が出ない訳はない。
女子バレー部は、現在Vプレミアリーグで全敗の最下位だ。業績不振のカメラのヤシカから選手達が日本電気(現.NEC)に移籍して30年近く経った。日本リーグでもVリーグでも優勝を飾り、数多くの全日本選手を輩出した名門チームだ。まずは、ここから意地を見せて全勝して欲しい。一戦一戦がトーナメントの気持ちで戦うことだ。
我が国のスポーツ競技力向上は、学校部活、地域クラブ(柔剣道、スイミング、体操など)そして企業スポーツに大きく依存してきた。企業スポーツはバブルの崩壊以降、休部・廃部が相次いで発表された。海外は国が直接強化するステートアマや地域スポーツクラブが中心になって強化している。
我が国の企業スポーツは更に衰退していく、と指摘する人は多い。特に、大企業はビジネスの活動が世界中、つまりグローバルな活動になってきているので、国内でしか人気のないスポーツには見向きもしない。サントリーやトヨタなどのような超大企業が企業文化としてスポーツを捉えている企業はほんの一握りだ。中企業では、その時の経営者の哲学でスポーツを支援しているが、経営者が代わればスポーツに対する支援はなくなる不安定性がある。
スポーツが音楽や絵などのように我々の生活に欠かせない文化として定着させる努力を継続させていかなければ、企業スポーツはますます衰退していくであろう。
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