2015年9月16日水曜日

15,Sep.2015    カンボジアの高校卒業検定試験

この国の教育制度は、近年、変わりつつあります。

昨年新たに就任した教育大臣は、カンボジアの高校卒業検定試験の制度を大きく変えました。試験会場にカンニングペーパーやスマホの持ち込み禁止、受験者同士の教え合いなどを禁止にしました。

つまり、従来はそれらが公然と行われていたいうことです。卒業検定試験合格証は、同時に上位の大学への入学許可証でもあります。私学の大学の中には、これらの優秀合格者がそこの大学に入学する場合は、奨学金(贈与)を出すとのことです。

昨年、初めて導入された新検定制度の結果、受験者の75%が不合格者となりました。慌てた教育省は、救済のための追試験を行いました。

そして、今年も検定試験が8月末にあり、12日に合格者の受験ナンバーが発表されました。結果は、50数%が合格ということです。試験内容が難しいのか、受験生の日頃の学習が足りないのか、そのあたりは私には判りません。個人的な見解ですが、私が通っている英語学校での観察によれば、富裕層の子弟ほど学習しており、貧困層は学習よりも家の手伝いやアルバイトで学習する時間は無いようです。
(写真には受賞者の一部しか写っていませんが、女性が多いように見受けられます。女性が頑張れる国は成長する。私は、そのように考えています。・・・女子バレー・ナショナルチームの創設もしなくてはいけません)
 
画像は、本日の新聞に載ったものです。検定試験合格者の中で成績優秀者(A評価)がフンセン首相から1人1人にお祝いの品々(現金6万円、タブレットパソコン、銀貨、記念の本)を渡しているところです。昨年度の受賞者は、わずか11名でしたが、今年は108名の受賞者がいたとのことです。

新聞は、野党からは首相の人気取りだと揶揄する人の声も取り上げていましたが、学生達には好評で、首相と直接会うことができて良かった、という声が多かったということです。

私が気になるのは、不合格になった生徒達です。来年、再受験する人は、また同じ高校に通う気になるのであろうか、それとも専門学校に通いながら学習して来年に備えるのか。学費の余裕のない生徒は、進学をあきらめて就職の道を選ぶのか。日本の大検制度のように、救済措置があると良いのですが。

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