2012年9月19日水曜日

Tues.September 18,2012 バレー雑感...春高予選、狩野選手セッター転向、アジアジュニア選手権大会...

 まず、春高バレー予選会の話題から。全国トップで15日に福岡県予選会が行われ、 男子・東福岡、女子・北九州が代表に決まった。沖縄県も本日決まった。西原高校が3年連続アベック出場を遂げた。
 東京都男子の1次予選2日目が17日に行われ、ベスト4が決まった。駿台学園、早実、東洋、東亜学園の実力校が勝ち進んだ。11月17日での代表決定戦は、駿台学園-早実、東洋-東亜学園の対戦となり、勝者は第1、第2代表決定戦に進出し、敗者は第3代表の座を戦う。予想では今夏のインターハイでも東京都第1代表の駿台学園が絶対的なエースを擁し、第1代表が有力である。
 東京都高校女子の部は、10月28日に1次予選が行われベスト4が決まる。男女それぞれ勝ち進んだ4校により、11月17日に墨田区総合体育館で男女の代表決定戦(最終予選)が行われる。
 
 次に、移籍先がまだ決まっていなかった全日本選手の狩野舞子選手の移籍先が決まった。古巣の久光製薬である。そして、ポジションはセッターに転向するという。久光製薬の監督には元日立、全日本で天才セッターと言われた中田久美選手が今期から監督として采配を振っている。その中田監督から「セッターとして」口説かれたと言う。狩野選手自身がセッター転向に相当迷ったというように、セッターというポジションは難しい。ある程度セッターらしくなるのには、経験値が要求され最低でも3年はかかると専門家は言っている。その計算で行くと、現在24歳の狩野が27歳頃にはいっぱしのセッターになっていることになる。彼女の強みは186cmの長身とスパイカー、ブロッカーを経験してきたということだ。スパイカーの立場に立って打ちやすい丁寧なトス(set)を上げ、なおかつ相手ブロッカーには的を絞らせない嫌らしいトスワーク(戦術的set)を身につければ全日本でも面白い存在になる。そこで、私からの中田監督への提案であるが、セッターコーチは中田監督自身が行うのではなく、中田さんと異なるタイプのセッターコーチを置き、狩野を育ててみてはいかがであろうか?

 アジアカップ女子では、全日本Bが過去最低の5位と言う成績で終わった。今月末からは、アジアジュニア男女大会が男子がイラン、女子がタイで開催される。次のリオ・オリンピックではシニアで活躍する選手が多数参加する大会だ。ここでの成績が今までの日本の強化策の試金石となるであろう。アジアで男女とも3番以内に入って世界ジュニア大会に進み経験を積むことなくしてレベルを向上させることはできない。
 私見であるが、どうも今まで日本のチームスポーツ強化の一翼を担ってきた「Bukatu system:部活」が世界の進歩する強化策に対応できなくなってきているのではないか。サッカーだけはプロ化して新たな方向性に進んで現在の活況を示しているが、他のバレー、バスケ、ハンドなどは世界レベルと大きく引き離されている。部活は教育の枠の中で教師が指導している。海外ではジュニアの世代に対してもバレーボールの専門家がプロとして指導している。この点に関しては、また別の機会に論ずるとして、日本バレーボール界も強化策を転換させる時期である。
 今月の29日に日本バレーボール協会はLONDONオリンピックの報告会を行う。全日本女子の銅メダルを喜ぶのは良い。しかし、次のリオに向けてのビジョンをその場で聞くことができたら、なお良い。
世界のバレー界は休むことなく先に進んでいる。今日からは次の世界バレーの方向性が決まるFIVB世界バレーボール連盟の会長選挙がUSAのAnaheim(アナハイム)で開催される。Anaheimにはディズニーのテーマパークがあることで世界的に知られている。会長候補には3氏が立候補している。FIVB理事でUSA会長のDoug Beal(ダグ・ビル)氏、FIVB副会長でブラジル会長のAry raça (グラシア)氏、そしてオーストラリア会長のChris Schacht 氏か。どこでもそうだが、革新と保守
 
の戦いだ。

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