庄内空港は、鶴岡市と酒田市の中間点の日本海岸近くにある。空港の到着出口を出ると、山形県ソフトバレーボール連盟副会長のサンコウさんが出迎えてくれた。サンコウさん。本名は佐藤三幸(みつゆき)さんであるが、皆さん親しみを込めてサンコウさんとしか呼ばない。苗字の「佐藤さん」と呼べば、複数の人から返事が返ってくる土地柄でもある。この辺りの地は、本当に佐藤、斎藤の姓が多い。
サンコウさんが「まずは、朝ごはん。腹ごしらえだぁ!」と酒田市の方角に車で連れて行ってくれた。場所は、最近できたという海鮮レストラン。磯釣りと野鳥の数日本一で有名な離島の飛島(とびしま)に行く船の桟橋内にある。実は、私は高校生まで酒田市に住んでいた。当時は、こんな立派なレストランはなく、桟橋も船に乗る土地の人達が数名いるだけの寂しい桟橋であった。現在、飛島は過疎化がさらに進んで、島の小学校には児童が3人だけになってしまった。
この窮状を見かねて、サンコウさんは2年前に市の観光課に提案して県内外からソフトバレー愛好者を呼ぶ「飛島ソフトバレー交流大会」を開催した。第2回開催は未定であるが、サンコウさんの実行力は見事である。10回の会議より、まず実行力である。初めてやることは、やりながら修正していけばよい。まず、目の前の障壁に恐れおののく前に飛び越えようとする意思の力が必要だ。サンコウさんは、例え失敗しても、「私の失敗事例をサンコウにしていただければ幸いです」とポジティブだ。ノーベル賞学者の山中先生も「研究とは、99回失敗して1回成功するようなものです」と言われている。
腹ごしらえを終えても、時間はまだ9:30。サンコウさん、次に向かったのは、鶴岡市にある市立加茂水族館。愛嬌たっぷりのアザラシも可愛いが、ここの目玉は何といっても「クラゲ」。入場者はここ数年前から急増している。来年には新館ができるという。ゆらゆら揺れながら水の中で漂っている大小のクラゲを見ていると、いっとき浮世のことを忘れる。
11:30に会場の朝暘武道館に到着。連盟役員と昼食をとりながらスケジュールの確認。13:00から講義に入った。受講者は開催地鶴岡市を中心に酒田市、山形市、隣県の新潟県から41名。同時に研修会も開催し、こちらの受講者は13名。計54名。
(来賓には、鶴岡市教育委員会教育長の難波様、鶴岡市バレーボール協会会長の鷲田先生が足を運んでくださった。私が講義の中で地元出身の作家の井上ひさし氏のことを述べると鷲田先生は満足げに頷いていらした) |
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