2013年5月29日水曜日

Wed.May 29,1013 脱体罰に向けた文科省の部活指導ガイドライン

部活動指導のガイドラインが文部科学省から示された。そもそも、「ガイドライン(guide line)」とは?

辞書を引くと、[guideline] 指標・指針・誘導指標・指導目標などと訳される。組織・団体における個人または全体の行動(政府における政策など)に関して、守るのが好ましいとされる規範(ルール・マナー)や目指すべき目標などを明文化し、その行動に具体的な方向性を与えたり、時には何らかの「縛り」を与えるもの、とある。今回のガイドライン全文は、文部省のホームページに掲載されている。

8月8日〜11日まで私が開催責任者で千葉県旭市で開催する(公財)日本体育協会公認バレーボール指導員養成講習会においても、この事はカリキュラムの中に組み込む。

以下は、27日の毎日新聞夕刊の記事。

体罰:桜宮高自殺受け、脱体罰で部活動指針 水無し長距離走は「×」反復レシーブは「指導」−−文科省有識者会議



毎日新聞 2013年05月27日 東京夕刊
 文部科学省の有識者会議は27日、体罰に頼らない部活動の指導ガイドラインをまとめ、下村博文文科相に提出した。部活動を「学校教育の一環」として「体罰を厳しい指導として正当化することは誤りである」と明記。「熱中症が予見される中で給水せずに長時間ランニングさせる」など、体罰に該当する許されない指導法も例示した。文科省が体罰に関する部活動の指針を示すのは、これが初めて。【福田隆】
 ガイドラインをまとめたのは、スポーツ指導の研究者や高野連、中体連など関連団体関係者、弁護士らによる「運動部活動の在り方に関する調査研究協力者会議」(座長・友添秀則早稲田大教授)。大阪市立桜宮高でバスケットボール部の男子生徒が自殺した問題から、政府の教育再生実行会議が今年2月に出した提言を受け、3月に設置された。
 ガイドラインでは、指導者は生徒の身体的・心理的状態を把握した上で指導し、厳しい言葉や重い負荷を与えた後は、きちんとフォローするよう指摘。負担がかかりやすいキャプテン(主将)については留意が必要とした。
 具体的には、殴る、蹴る▽社会通念、医科学に基づいた健康管理、安全確保の点から認めがたい肉体的・精神的負荷▽脅し、威圧、嫌がらせなどのパワーハラスメント▽セクシュアルハラスメントの言動▽身体や容姿、人格を否定する発言▽指導者の独善的目的のための執拗(しつよう)・過度な肉体的・精神的負荷−−を伴う指導を「許されない体罰」と定義、先輩から後輩への暴力防止にも注意を払うように求めた。
 一方、指導と認められるケースとして「遅刻を繰り返した部員を試合に出さない」など教育上必要がある場合や正当防衛、正当行為も例示し、判断材料とした。
 さらに、体罰に頼らないために、最新の研究成果を踏まえた科学的指導方法を積極的に取り込むなど、指導者の資質と能力の向上に努めることとした。
 文科省はガイドラインを同省のホームページで公開するなどして全国の部活動指導者らに活用を促す。
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 ◇文部科学省の部活動ガイドラインで示された指導例

<認められる指導>
◇通常の指導
・バレーボールで反復してボールを投げてレシーブを練習させる
・初心者に柔道の受け身を繰り返させる
◇教育上必要と判断
・試合中、危険な反則を繰り返す生徒を退場させ、残らせて危険性を理解させる
・練習に遅刻を繰り返し、計画に従わない生徒を、試合に出さず見学させる
◇正当防衛と判断
・生徒が顧問の足を蹴ったため、背後に回って体を押さえる
・他の生徒に危害が及ぶ可能性があるため、腕を引っ張って移動させる

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