1つはトルコで開催中の世界ジュニア男子バレーボール選手権大会(U-21)で、全日本男子ジュニアチームが関田主将(セッター、中央大、東洋高校出身)中心に決勝トーナメント戦に進出し、9位~16位の順位で奮闘している。大学2年生中心のメンバーの中で唯一の高校生である石川祐希( 187cm、星城高校:昨年度高校3冠獲得、3年生の今年も既に2冠を獲得)がウイングスパイカー(レフトアタッカー)で大活躍している。
明日勝てば、9位~12位の試合に進出できる。相手のチームはアフリカ代表のチュニジア。私がかつて遠い昔30数年前に指導していたチュニジア男子が久々に世界の舞台に出てきた。シニアチームは、昨年のロンドンオリンピックに3回目の出場を果たしたが、ジュニアチームや女子チームとなると、実力があっても遠征費がない、そんなに裕福な国ではない。
今回はトルコという地理的にもさほど遠くない開催国もあり出場できたようだ。メンバーの中には200cm前後の高身長も4~5人いる。予選リーグでロシアには敗北したが、20点近いゲームもできた。そんな私の孫のようなチュニジアのジュニアチームと全日本との試合が明日の午後にある。
WEB-TVでやってくれないかな・・・。
2つ目の全日本チームは、勿論、現在北海道の札幌キタエールアリーナで開催されているワールドグランプリ。今夜の相手は昨年ロンドンオリンピック金メダルチームのブラジル。結果は力負けであった。
(日本のエーススパイカー江畑。指を狙ってコート外にはじき出すスキルだけでなく、画像のようにブロックアウトも取れる。途中から出てきたロンドンオリンピックで最多得点をたたき出した30歳のシェイラの右手縦半分外側を見事狙って打っている。抜群のボールヒットコントロール能力である。江畑は空中でのバランス能力が相当良い) |
日本は第1、2セットともに中盤までリードを奪うなど競り合ったが、20点あたりからのベテラン・中堅選手の集中力がブラジルはますます研ぎ澄まされていく感じだ。ベンチ入り12選手のうち、7人がロンドンの代表。攻守とも高いレベルを見せつけた。3年後には、自国のリオでオリンピックが開催される。監督のギマラエスは、リオに照準を合わせた世代交代を上手くはかりつつある。
世代交代のやり方は難しい。全員交代させるやり方はあまりスマート(賢い)とは言えない。ベテラン、中堅、若手の3層を上手く生かして、技術、戦術、戦略そして監督が同じであるならば哲学(フィロソフィ)の引き継ぎを行うことが大事と私は考える。勿論、選手が手を抜けば交代があるように常にコンペティティブ(競争的)であるべきだ。ブラジルはロンドン金メダリストを7人引き連れてきた。遠征の先々で、実際のコートで、ベテランはトップアスリー(プロフェッショナル)のあり方を示す。中堅はそれを若手に繋ぎ、若手は学び取る。ギマラエス監督はチームマネジメントの要諦を心得ている。
ブラジルに19歳の若手のホープが出てきた。Guimaraes Gabriela Braga、愛称はGabi(ガビィ)。身長は176cmと昨今の女子バレーの中では小柄であるが、空中バランス能力が高いので大きく崩れない。課題は、3枚ブロックに参加した時のブロック姿勢が外側を向いていることの調整、同じく3枚ブロック後のスタートポジションに戻るリターンステップを素早くすることである。
今夜の試合では両軍最多の19得点を稼いだ。スパイクで16点、ブロックでも3点。日本の稼ぎ頭は江畑で11点。
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