2013年1月11日金曜日

Fri.Jan.11,2013 再び「体罰」について

 文部科学省の調べでは、全国の公立小中高校や特別支援学校で2011年度に体罰を理由に処分された教職員は404人に上る。三割程度が部活動絡みだった。最近十年間は四百人前後で推移していて、大きくは減っていない。大阪だけでなく、全国的に体罰を容認する風潮が根強く残っているのが現実だ。


(バレー部にも体罰があった。なんということだ・・・)
メディアは、「体罰」という何か教育的なニュアンスを混ぜた日本語でなく、明確に「暴力」という日本語を使うべきではないか?「暴力」という恐怖で指導して全国大会に行ってもそこにはスポーツの価値がない。教師と言うのは、教える専門家のこと。「教育」とは教え育てること。教育を放棄して、恐怖感と教師と生徒との従属関係(進学決定権など)を背景にした部活指導に社会における存在価値はない。暴力で指導する人間に教師の資格はない。そしてこれは事件として厳罰を科すべきだ。
そうでなければ、亡くなった生徒が浮かばれない。

 このままでは、「部活」は、教育の一環から外れて、地域スポーツ社会の範疇に入り「地域クラブ」として今後活動するようになるかも知れない。学校というところは、体育を教える。地域では地域スポーツクラブが資格を持った指導のプロがスポーツをコーチする。そういう方向に今後進んで行くのか。日本のスポーツを支えてきた両輪としての「企業スポーツ」そして「部活」がますます衰退していくのであろうか?それとも、日本のスポーツの転機となるのであろうか?

 
 現在、東京都知事の猪瀬さん達がロンドンに行き、2020東京オリンピック招致を訴えているが、こんな野蛮な国でオリンピックを開催させるべきではない、と言われるかもしれない。本日の午後3時に下村文科相は、学校現場での体罰の実態調査の実施を求めることを決めた。下に今夕の朝日新聞夕刊の記事を転載する。

(下村大臣本日3時の記者会見。この方は苦学してこられた方だ。英断を期待したい)
 大阪市教委へ義家政務官派遣 文科省、体罰全国調査へ
「 大阪市桜宮高校でバスケットボール部顧問の教師から体罰を受けていた男子生徒が自殺した問題で、文部科学省は11日、全都道府県に対し、学校現場での体罰の実態調査の実施を求めることを決めた。具体的な質問項目や調査方法は統一せず、各都道府県に委ねるが、結果の報告を求める。
 下村博文文科相は11日の閣議後会見で「部活動で試合に勝つことや強くするために体罰を厳しい指導として正当化することは誤った認識」と述べ、「体罰で子どもが命を落とすようなことはあってはならず、子どもの命を預かる学校として、まさに犯罪だ」と批判した。
 「大阪市教委を指導していく必要がある」として、15日に義家弘介政務官を同市教委へ派遣することを表明。事実解明と文科省への報告を直接指示するという。
 学校教育法は体罰を禁止しており、文科省は2007年の通知で、殴る蹴るなどの「身体に対する侵害」や長時間の起立や正座といった行為を体罰と規定している。同省は改めて体罰の禁止を通知する方針。」

  明日は、春高バレーの準決勝で埼玉県の所沢市民体育館に行く。

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