2013年9月29日日曜日

Sun.Sep.29,2013  千葉県ソフトバレーボール選手権大会に出場

60歳以上の部に出場した。来年2月の関東大会の県予選も兼ねている。昨年60歳になって初出場で2位。今回は私の出番はあまりなく、仲間たちの活躍で優勝。毎週の練習の賜物だ。

Sat.Sep.28,2013  日体協公認上級コーチ受講者の方達と食事会

私は日体協公認上級コーチを8年前に受講。再試験もあったが最終レポートが通り合格した。今夜は、今年度受講されたバレーボール関係者5名を2日目の講習終了後に千代田区神田の受講会場で待ち構えるようにして食事会にお誘いした。

今年度の受講者の中に、実は鳥取県ソフトバレーボール連盟審判長であり小学生バレーの指導者でもある知り合いの糸原さんが受講されていた。2日前に、携帯メールに「東京に受講のため行きます」と入り、それでは土曜日にお会いしましょう、ついては他のバレー関係の受講者の方々もどうぞお誘いしたらと言ったら、何と全員来ることになった。

夕食会の会場は、講習会会場の近くの水道橋駅の近くの居酒屋で、私の財布でも何とか会費の半分は面倒見れる行きつけのところを予約しておいた。5名の受講者の職業は皆違う。大学の教授、中学の教諭で全日本ユースの監督、理学療法士、Vチャレンジの女性監督、JAの職員。

皆ほとんど初対面。挨拶代わりに、私のほうから「合格する最終レポートの書き方」なるものを申し上げた。ポイントを申し上げると、みなさん「なあ~んだ」みたいな顔でホッとした様子であった。その後は、バレー界の話題で、国内あり、海外あり、あっち行き、こっち行き。盛り上がってきたが、明日も講習会があるので2時間でお開きにした。皆さんから、楽しかった!と言っていただいて、私もいがった!

明日は、私もソフトバレーボールの公式大会で出場するので、ほろ酔い加減のレベルで押さえて帰宅した。

Sat.Sep.28,2013 じぇ、じぇ、じぇ!最終回だ!

NHK朝の連続テレビドラマ「あまちゃん」が終了した。ほぼ毎日、録画で見た。
出演者も良かったが、脚本の岩手出身の宮藤官九郎もいがった。音楽の大友良英もいがった。


山形県出身の私にとって東北人の思いはわかりすぎるほど共感できる。東北人は厳しい自然といつも共存してきた。たとえ乏しくとも、海の幸、山の幸に感謝しながら生きてきた。たとえ貧しくとも隣近所互いに不足しながらも更に不足している近隣に物を分け合って生きてきた。

東北の人は、災害に会うとよく「しょうがねべ」と笑う。これは、諦めの言葉ではない。これは、いつまでも起きてしまったことを嘆いていないで、前に進もう!という合図なのだ。恰好いい言葉はスラスラ出てこない。見た目は鈍臭い。しかし蟻のように黙々と努力を継続し続けるのが東北人だ。

そんな東北人が主役のNHK「アマチャン」は久々に爽快で、ほろ苦く、悲しく、面白い番組であった。最終回に拍手。

2013年9月28日土曜日

Sat.Sep.28,2013 ママさんだってデータバレーはお好き

来週の水曜日は、いよいよアドバイスしている全国を目指すママさんバレーチームの最終決戦日である。

決勝戦含めて、一日で3ゲームある。決勝に行くまでの2ゲームを勝利したとして、全てフルセットになったら3セットマッチ×2ゲーム=6セット動いてなければいけない。普段の練習時間の2時間を超えてしまう計算だ。そのあとの試合は・・・?相手も同様にフルセットの連続で決勝まで上がってきてゲームをやっても、お互いに足は棒のようになり、呼吸も荒くなり、心拍数も120を超え、声も出なくなり・・・ミスの数の多いほうが敗者となることであろう。

いや、そんなことより、体力も集中力も使い果たしたママさんたちの翌日のパートなどの仕事がちゃんとできるのかが心配だ。それ以上に、勝とうが負けようが、甘いもの大放出、大奮発の試合後のミーティングが恐怖だ。「先生、どうぞ~召し上がれぇ」の言葉と一緒に私の胃袋は菓子類でパンパンになる。どうも最近このチームをコーチし始めてから気のせいかズボンのベルトがきつくなってきた。

昨夜の練習では、次に対戦するチームとのオフェンス(攻撃)、ディフェンス(守備)の戦術を練習会場の小学校にパソコンを持ち込み、パワーポイントのアニメ機能も使い12pの図解入りで解説した。データの数値を図にして、例えばスパイクコースを矢印を何本も引いて見える化にした。
(タイトルである。大会名は英文で記した。日本語では「全国ママさんバレー冬季大会」。12月に仙台市で開催際される)

来週の決勝戦に向けて、肝心なのは省エネでのゲーム、できれば2-0、2-0で決勝戦に臨めれば、ほぼ決勝戦での勝負は見えてくる。主婦に効く言葉、それは「無駄使い」「もったいない」「貯蓄」そして「省エネ」。無駄な動きや、チャンスボールがピンチになるようなもったいないまいことをせず、セットの前半でポイントを貯め逃げ切るようなゲーム展開で「省エネ」プレーをして欲しい。
(ママさんといえど県大会ベスト8以上となるとレベルが違ってくる。9人制は2本サーブができるので1本目は剛速球のサーブを打ってくる。これを無理にセッターにAパスで返そうとすると失敗が生じる。ボールの来た方向に返しましょう。セッターもそのことを予想してスタートポジションを工夫してね、と昨夜念を押して実際セットアップまで行った)
動機づけは、全国大会会場である仙台市名物の「牛タン」で釣っているのであるが、やはり甘いものが一番なのか・・・?

Sat.Sep.28,2013 暴力団に金を融資する銀行に喝!

今朝の朝日新聞1面は、銀行が暴力団に融資し、役員がそれを知りながら2年以上も対策を取らずに放置していたことが金融庁の検査で分かった、という記事であった。

銀行には「信用情報」という審査があり、融資する前に必ず調査を行う。私もサラリーマン時代にスポーツ品の取引を希望するあるバレーボール関係の出版社の「信用情報」を社内の関係部署に依頼したことがある。調査報告書を見るとその出版社の経営者のこと、主力銀行、収益、信用度などのデータが出ている。

今回の大不祥事が発覚した銀行は、社会から顧客から信用失墜で「倍返し」いや「100倍返し」を食らうであろう。信用こそが商売の基本である。それも信用第一の金融業がこの有様である。収益に大きく影響することであろう。

私事を思い出した。
10数年前になるが、ヤクザの組頭が勤務中の私を訪ねて来たことがある。近くにある本店の売り場責任者から「ナベちゃん、SOS。そちらにお客様をお回ししたので、あとよろしく。お礼は近々どこかで一杯。」と社内電話があった。

10分ほどして、本社の玄関に白塗りの高級外車が止まり、中から高級スーツをビシッと着こなしたどこかの会社の部長のようにも見える組頭が車を降りてきた。もう1人は、運転手で付き添ってきた、いかにも「あっしはチンピラでござんす」といういで立ちの若い衆であった。このチンピラはキンピラみたいなゴボウ色をしており、体をしじゅう揺すって落ち着きがない。背中に虫でもいて痒いのか肩を左右挙げたり下ろしたり、見ているこっちも落ち着かない。

接客室に通して話を伺った。「実は・・・」と急に若頭の背中が丸くなり小さくなって話し出した。要は、若気の至りで昔背中に大きな刺青を入れた。結婚してできた子供が幼稚園児になり、今度せがまれて一緒に市民プールに行くことになった。だけど、この刺青をよそ様に見られたら、娘が悲しがる。そんな時にTVでお宅様の選手用の全身を覆うスイミングスーツの番組を見てこれだ!と思いついた次第でございます。

結論は、立派な体格ということもあり特別注文にして、5割増料金で作らせて頂いた。その後、組頭の白い外車は会社の玄関に横付けされることはなかった。連絡の無いのは良い知らせ。組頭がお嬢さんと市民プールで楽しそうにはしゃいでいる様子がふと浮かんだ。

売り場責任者からの「近々どこかで一杯」は、未だにない。

2013年9月27日金曜日

Thu.Sep.26,2013 チョイと都心へ

昼から茅場町にある行きつけの床屋さんに行き、伸びた頭髪をカットしてもらった。カットしてくれる理容師は、私が勤務していた神田神保町にある会社のすぐ近くの本店で働いていた。私は腕の良い彼をいつも指名していた。そこの床屋さんの社長が3年前に60歳ぐらいでポックリと亡くなり、美容院になった。理容師である彼は、茅場町にある支店に移動となった。

店に入ると、元私の上司が気持ち良さそうに髭を剃ってもらっていた。元上司は、昨年まで副社長で、今年からは相談役として活躍している。実は、この方も例の理容師を追っかけて、わざわざ会社から離れているここまで電車を30分ほど乗り継いで来ているのだ。

散髪を終え、千駄ヶ谷駅前の都立東京体育館に向かった。ここの体育館を管理運営しているのが東京都スポーツ文化事業団という団体で、そこの課長さんに会うために訪問した。アポは昨日取っていた。1月13日(祝)に行う都民ソフトバレーボール交流大会の打ち合わせを行った。

夕方、自宅に近いJR西船橋駅でアジアバレーボール連盟の関係者と落ち合い、2時間ほどアジアバレーボール連盟の現状を聞いた。

帰宅して、飲み疲れもあったが、散髪で頭が軽くなってサッパリしていたので、自然に心地よい眠りに落ちていった。会いたい人と会って、じっくり話しを交わすのは、自分が路程の何処にいるのか確認することができてありがたいことである。

2013年9月26日木曜日

Wed.Sep.25,2013 ベトナムへの想い

最近、ベトナムという国が身近になってきた。理由がある。

先月の千葉県、今月の神奈川県で開催された日体協公認スポーツ指導員養成講習会で今年度からの新カリキュラム「日本バレーボールの歴史」を講義した。既存の適切な年表は探してもなかった。そこで、自分で年表を作成した。資料探しも含めて、作成に10時間かかった。作成して行く中で1975年のベトナム戦争の終結も年表の社会面に入れた。30年もの間、ベトナムという国は戦場であった。

NHKのTV語学講座に「大人の基礎英語」という番組がある。番組の構成はドラマ風に仕立てられている。主人公の美香が自分探しの旅でタイ、シンガポールなど東南アジア各国を訪れていく。今月末で最終回の第100回目を迎える。私の推測であるが、主人公は先週から訪れているベトナムの地で自分の進むべき道を見つけるのではないか。主人公は姉の旅行代理店を新規に立ち上げるのに際して、観光企画の中にベトナム戦争の遺跡である洞窟を取り入れようと決心する。「観光」とは「その国(地域)の威光を観察する」のが本来の意味である。そうであれば、ベトナム戦争でベトナムがアメリカに負けなかったゲリラ戦の象徴である国内に堀めぐらされた250kmのトンネルは正に威光の象徴である。身を屈めるのが精いっぱいの狭いトンネルを手で掘り進めたベトナム人の不屈の精神とその洞窟の中に入って戦争と平和を考えるのも観光である。

(NHKの語学番組から。主人公が手にランタンを持って体を屈めながらトンネルを進んでいく。その長さは、直線にすると250km。ベトナム人の不屈の闘志を感じる)
ここでちょっと語学学習。「戦争が終わった」を英語でどういうか?
出演者の坂下千里ちゃんは”The war is finished”と答えたが、松本先生にやんわりと指摘された。「finishは期限や課題があって何かを終えることですのでこの場合は当てはまりません」。
”The war ended”もしくは”The war was over”が正解、と聞いて納得した。


おりしも、今年は日本・ベトナム国交樹立40周年。TBSさんが、スペシャルドラマ『The Partner ~愛しき百年の友へ~』を作成した。今月の29日夜に放映される。主演の東山紀之、武井咲の100年前の明治時代を背景にした演技も見どころだ。
(昨年のアジアカップ時のベトナムチーム)

今月中旬に日本で開催された「アジア選手権女子バレー予選会」にベトナム女子チームがやってきた。成績は第6位と2年前より1つ上がった。FIVBのランキングでは98位であるが、国際大会への参加が少なくポイントが稼げないだけで、実力は昨年のアジアカップでは若手主体の全日本女子Bをフルセットで勝利を挙げているアジアで急上昇中のチームである。

語学であるが、ベトナムは中国による千年間の支配に耐え独立した後に、再び近代になってフランスの植民地となった。その影響で年配者にはフランス語が通じる。公的な建築物の中にもフランスの影響が多い。私のフランス語は日常会話に不自由はないので、現地で活用できる。

以上、なにか自分で無理やりベトナムと自分との関係性がある理由を挙げているようにも思えるが、最近急にベトナムのバレーを支援したくなってきた。
(ベトナムの代表的な料理「生春巻き」。中国とフランス両国の統治下におかれた200年の食文化が織りなすベトナム料理って最高でしょうね!)

そんな訳で、明日の夕刻にアジアバレーボール連盟の関係者にお会いする。



2013年9月25日水曜日

Tue.Sep.24,2013 アジアの中の全日本男子バレーの実力は

全日本男子は、UAE(アラブ首長国連邦)ドバイで28日から開催されるアジア選手権大会に備えて、現在カタールで親善試合を行っている。ここでのゲーム内容は、当然データに取られるので監督のMr.Satoも手の内を見せずに戦っている。

初戦は来年の世界選手権出場権を得ているオーストラリアに0-3の完敗であった。昨日の第2戦はレバノンに対して、日本は試合を巧みに進め、セットカウント31(2725293125212521)で勝利を収めた。日本のFIVB世界ランキングは19位。対するレバノンは、122(2013722日現在)であるが、実力は世界ランキング20位前後である。

レバノンは、急速に世界のバレー強豪国からアスリートを獲得している。つまり、国籍を替えさせた帰化選手を多数獲得し始めている。オイルマネーで潤っている中東の国々はスポーツを国策として捉え、陸上など個人競技をはじめ国籍を替えさせて強化を図っている。日本国内でも以前似たようなことが行われていた。国民体育大会を開催する県が優秀なアスリートを自県内に就職(主に教員採用)させた構図の国際版のようなものである。

レバノン戦で、日本男子は選手構成を大幅に変えた。平均身長は下がったが、スキルのある選手たちをコート上に揃えた。セッターに深津、MB(ミドルブロッカー)に松本、WS(ウイングスパイカー)にレセプションの中心にもなる米山。日本の良さが出たと思う。

本日は、開催国のカタールと最終戦を行う。カタールはFIVBランキング53位であるが、ここも実力は日本と同等くらいある。中東はアジアバレー圏に入っている。そして、オイルマネーの力で強化を急速に進めている。今月28日から始まるアジア選手権大会には優勝候補筆頭の中東のイランをはじめ経済成長中の東南アジアのインドネシアやタイ、経済成長スピードは鈍ったもののインド、そして日本の永遠のライバルである韓国、中国が日本を待ち受けている。

日本の新監督であるMr.SATOHの指導の成果は、まだ出ていない。私はあと半年はかかると考えている。日本のバレーボールの強化システムは、地域クラブの小学生バレーに始まり、中・高における「部活」までは世界レベルである。そこから先の大学・企業・地域クラブ・Vリーグにおける強化システムが世界と比べて進化のスピードが鈍っている。

2013年9月23日月曜日

Mon.Sep.23,2013 全日本チームがらみの国際情勢から

先週から今週にかけて興味深い国際大会が開催された。開催中の友好試合もあるので、ちょっと抜粋して紹介しておきたい。
まず、「第17回AVCアジア女子バレーボール選手権大会2013」
09月13日(金)~09月21日(土) タイ・ナコンラチャシマで開催された。日本は準決勝で韓国に勝ち決勝に進出したものの、地元のタイに0-3(22-25、18-25、17-25)で完敗し、3大会ぶり4度目の優勝はならなかった。タイは準決勝で強敵の中国を下し、今秋日本で開催されるワールドグランドチャンピオンズカップ(6ヶ国)出場の権利を獲得。その勢いに日本は負けたようだ。
(準決勝で中国に勝利したタイは、これで弾みがついた。それにしても中国の若き18歳のエースであるシュウチンのブロックは男子並みに前に出ていること!)
個人賞に準優勝の日本から1人も選出されなかったのは寂しい。ベストセッター賞のヌットサラは世界でもトップクラスのセッターである。モントリオールで金メダルを取った日本のセッターの松田紀子さんに良く似たタイプである。特徴としては、ボールの落下点に入るのが速いので、余裕をもってセットアップを行っている。オーバーハンドの手の向きが最初に挙げようとしているスパイカーの方向にしっかりと向いている。スパイカーは自分に来るボールの方向をしっかりと確認できるので安心して視点をブロッカーや相手チームのほうに向けることができる。日本のセッターの宮下さんは、このあたりを見習ったほうが良い。ヌットサラは、手首も柔らかい。同じようなセットアップの姿勢から、どのような方向にも自在にボールをセットできる。そして、仲間のスパイカーの特徴を熟知して1人1人打ちやすいボールを与えている。

<最終順位> (前回2011)
1位  (4)  タイ  ☆2大会ぶり2度目の優勝(2009/2013)
2位  (2)  日本
3位  (3)  韓国
4位  (1)  中国
5位  (9)  カザフスタン
6位  (7)  ベトナム
7位  (5)  チャイニーズタイペイ
8位  (8)  イラン
9位  (10)  オーストラリア
10位  (13)  インドネシア
11位  (11)  インド
12位  (--)  フィリピン
13位  (--)  ホンコンチャイナ
14位  (--)  モンゴル
15位  (12)  スリランカ
16位  (--)  ミャンマー

<個人賞>
MVP: Wilawan Apinyapong (タイ)
べストスコアラー: Kim Yeon-Koung (韓国)
べストスパイカー: Zhu Ting (中国)
べストブロッカー: Xu Yunli (中国)
べストサーバー: Kim Yeon-Koung (韓国)
べストセッター: Nootsara Tomkom (タイ)
べストリベロ: Kim Hae-Ran (韓国)
次に男子の友好試合。今月の28日からUAE(アラブ首長国連邦)にて、やはりワールドグランドチャンピオンズ出場(開催国含めて6ヵ国)をかけてのアジア選手権大会が開催される。日本は開催国なので優勝しなくとも出場できるが、最悪でも決勝までは戦ってほしい。全日本男子は、地理的に開催国に近いカタールで調整を兼ねて「ドーハ4カ国対抗男子バレーボール大会2013」に出場している。昨日の結果は、来年の世界選手権出場権を持っているオーストラリアに完敗した。
日本男子は、体力トレーニング不足である。目先の結果よりも、じっくりと体力を養ってほしい。基礎がなくて日本的なバレーを更に進化させることはできない。

09月22日(日) 第1日
日本 - オーストラリア  0 - 3(24-26,  20-25,  23-25) 
話題はあと2つ。
ポーランド世界選手権男子バレー2014アジア最終予選結果は最後の1ヵ国が決まり、全てが出そろった。日本男子の名前のないのは、とても寂しい。最後の1枠は躍進中のインドに勝利した中国である。

【A組1位】オーストラリア
【B組1位】イラン
【C組1位】中国
【D組1位】韓国  (日本2位予選敗退)

最後であるが、国際バレーボール連盟の話題である。共同通信からの記事を転載する。

「国際バレーボール連盟は20日、U-23(23歳以下)世界選手権で現行の1セット25点制を21点制にするなど新ルールをテストすると発表した。
試合をリードするチームが8点と16点に到達した際に与えられるテクニカルタイムアウトも、新ルールでは12点に達した時だけとなる。大会は男子がブラジル、女子はメキシコでともに10月に行われる。(共同)」

さあ、きょうは久しぶりに自宅で畳の上にゴロッと横になって秋の風を少し身体に受けて心身をリラックスさせよう。そのあとに、ビデをを借りて『グレイズ・アナトミー』というシリーズ(第9まで現在出ており継続中の長寿ドラマ)のメディカル・ヒューマンドラマを観る。外科手術の生々しい場面がたくさん出てくるので、解剖学の学習にもなる。一流の外科医を目指す主人公たちの葛藤や成長を通して恋愛、家族、夫婦、仕事などの社会の諸問題が生死を分ける病院という場で展開される。生死の前では、人は手術前に身体を裸にするように、心も正直に純粋になっていく。勿論、英語の学習の為が最優先である。現在は第5シリーズで3年前のものなのでレンタル料も1枚100円と安い。字幕で1回見たら、ストーリーが頭に入っているので2回目は英語字幕で見る。バレーの指導に使える表現や気に入った表現があるとノートにメモして「英語でのバレーボール指導」という本をいつか出版するときの資料とする。

先週借りたビデオには、上司が手術中にお喋りをしている部下に”Focus!(集中しなさい!)”と一喝しているのをメモした。



Sun.Sep.22,2013  船橋市でソフトバレー大会に出場

船橋市では年に4回ソフトバレーボール交流大会が開催される。本日は32チームが集まっての市民秋季交流大会。私は38歳以上の部に出場した。我がチームの構成は40歳代が2名、60歳以上が4名の計6名。これは、来週の日曜日には県の交流大会があり、そちらのゴールドの部(60歳以上)に出場するための練習も兼ねているので60歳以上が多くなったのである。

結果は2年連続の優勝であったが、私自身のプレーを客観的に見直すこともできて良かった。やはり、集中しているときのプレーにはミスがない。頭も冴えているので冷静な判断ができる。集中するためには仲間のイージーミスを気にしないことだ。起きたしまったミスよりも、次のプレー、戦術に集中し、喜び過ぎず、落胆し過ぎず、平常心でプレーしていると、良い結果が出やすい。

仲間がいるから、一緒にプレーできる。ブロック以外のプレーで1人で2回ボールに接触すればソフトバレーボールは6人制同様、反則である。相手のチームがいなければゲームができない。審判団がいてくれるおかげで、自分たちがセルフジャッジを行うよりも公平に判定していただける。「感謝」の気持ちを持ちながらプレーすることが、ゲームの勝ち負けを超越した「スポーツの勝利者」になれるのかもしれない。

秋のお彼岸の時期である。61歳になってもソフトバレーをプレーできる頑強な身体を授けてくれたご先祖様の墓参りに行こう。私は、先月既に墓掃除に行った折、お参りしてきたので、明日は船橋の自宅で父の遺影に手を合わせる。

Sat.Sep.21,2013 青森県バレーボール指導者研修会

昨夕、青森空港に降り立ち、出迎えのタクシーで宿泊するホテルのある弘前市に向かった。ホテルには、県協会指導普及委員長の齋藤先生がすでに見えられており、チェックイン後すぐに打ち合わせを兼ねた夕食会に向かった。

打ち合わせの会場は、お寿司屋さんであった。そこには県協会会長の春藤先生(元弘前工業高校男子バレー1976年三冠獲得監督)、弘前市バレーボール協会顧問の玉田さん(弘前工業高校前コーチ)のお二人が待っていた。春藤先生たちとお話ししていると楽しくて時間の経つのも忘れてしまう。ここ2週間ほどの中でのスポーツ界での出来事を先生たちの観点でズバッと論評していただく。時折、地元の津軽弁が混じるが、理解できないほどではない(笑)。


明日の研修会のために今晩はこのくらいでということで、8時半にはお開きとした。バレーボール界の諸先輩の方々のお話を聞いていくうちに日本のバレーボール界の歴史の断片がまとまりをもって理解されていく。すでに亡くなられた諸先輩の表には出なかった苦労話や秘話が時折語られる。
私にはこのような時間がとても貴重な時間である。

さて、本日の会場は県立木造高校である。ホテルのある弘前市から車で30分の所にある。木造高校は、全国大会にも数回出場している創立100年以上は経っている名門校である。全国に初めて出場した時は、出場常連チームから木造(もくぞう)高校と呼ばれたが、2回目の出場以後は木造(きづくり)と正しい呼びかたで呼ばれるようになった。そして、齋藤先生はこうも付け加えた。「渡邉さん、我が校は、もはや木造ではなく、今や鉄筋コンクリート造りです」。何やら訳がわからない・・・!?。

今回の研修会のテーマは「ディフェンス〜ブロックとディグの連携」。パワーポイントで1時間の講義の後、体育館で実技を行った。モデルチームは会場校の木造高校と五所川原(ごしょがわら)商業高校の女子バレー部(青森県第3位)がお手伝いしてくれた。五所川原商業には175cm超の選手が2名いて来年が楽しみなチームである。木造りは部員数の少ないのが現在の悩み。一人一人は小学生からバレーの経験があるのでボールのつなぎが上手い。

受講者約30名は、私もここ11年連続で講師で招かれているので顔見知りばかりだ。今年6月に行われた東北NHK杯高校バレー大会には、東北6県から2チームずつ出場するのであるが、今回、男子において青森県勢が決勝に進出した。優勝の五所川原工業と準優勝の弘前工業である。これは、県協会創立初めての快挙となる。私も11年かかったが、県内チームの底上げに役に立ったのかもしれない。裾野のレベルが上がれば頂上のレベルも上がると信じて講習会をやってきた甲斐があった。

2013年9月20日金曜日

Fri.Sep.20,2013  青森県へ飛ぶ

今月2回目の青森県訪問である。前回はソフトバレーボールの講習会で、今回は主に6人制の指導者対象の研修会である。

夕方の飛行機で羽田空港から移動して、弘前市に向かい、まずは県協会長、指導普及委員長と打ち合わせを行う。青森県の最低気温は20度を切っている。秋の装いで出かけよう。

明日が本番。明日の夕方の便で羽田に帰ってくる。明後日は船橋市民ソフトバレーの38歳以上の部に選手で出る。我がチームは全員60歳以上で臨む。

来週は、アジアバレーボール連盟の日本出先機関を訪問し、アジアのバレーボール事情をお聞きする。その次の週からは、東京国体が本格的に開幕する。少年男女の部を中心に各会場を回って関係者に挨拶したい。

Thu.Sep.19,2013 全国ママさんバレー冬季大会を目指して

ママさんバレーには、従来の全国大会の他に、三年前に新たに「冬季大会」が創設された。従来の大会が、生涯一度だけしか出場できない大会であるのに対し、後者は何度でも出場できる。レベルは新設の冬季大会が高い。

レクリエーションスポーツといえども、全国大会という大会名は愛好者にとっては魅力ある響きがあるようだ。全国大会に行きたいというチームは多い。千葉県ママさんバレー連盟では、チーム構成に2中学校地域の住民に限るという条件を付けているので、他県にあるような市区内での選抜チームを作ることはできない。従って千葉県のレベルは全国に出ても上位に行くことはめったにない。しかしながら、メンバーはご近所同士なのでとても仲が良く、チームワークがとても良い。

昨日は、その全国大会予選会の第2週目が成田市体育館で行われた。出場84チームが、先ずは、成田市体育館(4コート)に集まり、2週2日間かけてベスト8に絞り込む。共稼ぎの多いママさんたちにとって平日にお休みを頂くことは決して易しいことではない。土日に開催しようにも千葉県内の大きな施設は他のイベントが入っている。それで会場を借りやすい平日にしているのであるが、それでも難しい。役員達の会場探しは毎年悩みの種である。
(手前のチームがアドバイス中のチームである。レシーバーの位置取りはまずまずであるが、2名の構えが遅い。移動中の人もいる。スパイカーが打つ寸前にはスパイクコースにしっかりと入って構えている必要がある)
2ヶ月前からアドバイスしている船橋市内のママさんチームもこの予選会に出場した。本日、4回戦を勝ち抜きベスト8に進出した。2週後の最終日も勝ち進めば、準々決勝、準決勝、決勝と一日で3試合の過酷なゲームが待っている。全てフルセットになれば、9セットプレーするようになる。ということは、戦略としては、決勝に行くまでは、2-0で勝利して、エネルギーを消耗しないようにして決勝に臨むのが理想的である。

ここからが、私の出番になる。省エネバレーの実践である。但し、練習時はフルセットの連続を意識して、心拍数を上げた状態でも集中力を切らさない練習方法を課す。 例えば、ブロック、ディグ、スパイクを連続した後にサーブを打つ、などラリーに負荷を与えて(心拍数100-120/分)からのサーブやレセプションのプレーを集中心を切らさずに行うエクササイズは効果がある。

ママさんたちの体力の消耗の他に私が危惧していることがもう1つある。それは、試合後のスウィーツ食べ放題のさまである。この人たちは、お菓子をまるで主食のようにパクパク食べてしまう。普段はおちょぼ口なのに、試合後になるとお口が耳まで裂けるかのように大きく開かれ、お菓子類があっ!という間に吸い込まれて行く。そのスピードたるや試合時のAクイックより素早い!

2013年9月18日水曜日

Wed.Sep.18,2013 Coaching tips #27 To ask a question

多くのトップクラスのチームに訪問して、色々な指導法に接してきた。ときどき、どうかな?と疑問に思う指導法の現場に遭遇する。

指導者の言葉しかほとんど聞こえてこない場合がある。選手たちからは、「ハイ」という短い言葉が時々聞こえてくる。指導とは「教えたことを確認すること」でもある。教えたことを選手に質問して確認することで、選手の意識が明快となる。特に、チームが中級から上級レベルに向上する場合に指導者から選手に「質問する」こと、選手から指導者に「質問する」機会を作ることが必要である。

学校の教室での授業ではプロの教員として生徒や学生に質問したり、させたりしている先生達が、部活での現場指導になると一転して教えることに熱心すぎて、教えの内容を選手達が本当に理解しているのか確認を怠ったまま次のステップに進んでいる場合がある。。また、指導者の中には、その子の現状のレベルより遥かに上位のスキルを指導して指導者満足に浸っている方もいる。子供達が容易にできないことを罵声を浴びせながら叱咤激励しているのが熱心な指導者と勘違いしている方がいる。

そのプレイがうまくできなければ、より基本に立ち返るべきである。つまり、「易しいことから、難しいことへ」段階を経て進むべきである。

昨夜、大学女子バレー部の学生のレシーブ練習を見ていて、そこに形式的で空虚な練習態度が見えた。私は、練習を止めてもらってキャプテンに質問した。
「この練習の目的は?ポイントは?」

学生たちは指示されたことには反応が早い。しかし、質問されることに論理的に答えることにはあまり慣れていないようだ。バレーボールの公式戦プレー中に監督から指示を受けるのは、一般的には2回のタイムアウトの時だけだ。プレー中はその瞬間、瞬間に自分で状況判断し、次のサーヴの実施までの数秒間、コート上でコミュニケーションを交わしサインを確認する。

スマート・バレーボールは、そのような自律したプレーヤー達でなされる。チーム戦術は監督の仕事であるが、プレーヤー個々の戦術はプレーヤー自身が刻刻と変化する状況に瞬時に自分の意思で対応していかねばならない。そのようなプレーヤーは指導者の適切な質問によって鍛えられ、育てられる。

Tue.Sep.17,2013 日体大女子バレーボール部9人制チームを訪問

世田谷区深沢にある日本体育大学を訪問した。目的は、女子バレーボール部9人制チームの監督である石野さんにお会いするため。

体育館を見て驚いた。実は、深沢の体育館を訪れたのは5年振りぐらいであるが、新築になっていた。天井は高く、明るく、清潔でシンプルな内装で、公式試合のフリーゾーンも十分確保できるほど広い。冷暖房も完備されている。

石野さんが監督に就任したのは8年ほど前。名伯楽の石野さんの指導でテームはメキメキと頭角を表してきた。10月に開催される東日本社会人大会の東京都予選会も先月、失セットゼロで他を寄せ付けず代表の座を射止めた。
(学生を指導する石野さん。石野さんは、実業団IHIの監督として25年以上の経験を持っている。日本の9人制バレーの隅々までご存知の石野さんから教えていただきたいことはまだまだたくさんある)
石野さんの指導ぶりを懐かしく拝見した。今年で72歳になられた石野さん、まだまだ指導はできる。大学チームでも9人制日本一の栄冠を獲得できる日もそう遠くはないであろう。

2013年9月17日火曜日

Mon.Sep.16,2013 台風接近の中、神奈川県で講習会

主に、先月から今月にかけて各都道府県バレーボール協会の主管で日本体育協会公認スポーツ指導員養成講習会が開催されている。カリキュラムとして大別して、専門科目と共通科目Ⅰがある。日本バレーボール協会を通じて各都道府県バレーボール協会が委託されているのが専門科目である。専門科目は計40時間あるので日数で4日〜6日間かけて講習(講義と実技)が行われる。

本日は、神奈川県における講習会、その第2日目で、「日本バレーボールの歴史」「初心者指導法」の講義と実技の講師を私が担当することになっていた。

そして、台風18号接近の風雨の中を私は電車を乗り継いで移動した。普段であればJR西船橋から会場近くの駅であるJR藤沢まで1時間20分のところを、多くの電車が運休している中、動いている電車を探しながら、2時間20分かけてようやくたどり着いた。協会の責任者には、昨日から相談して開始の時間を遅らせるようにしていたので、受講者も9割り方辿り着いていた。
(「日本バレーボールの歴史」の年表を自分で作成した。40ページ、20時間かかった。そして改めて、先輩たちのご苦労に感謝申し上げる気持ちになった。歴史の中には必ず歴史を動かした人物がいる。次回は、事柄だけでなく人物に光を当てて講義していくのも解りやすくてよいかもしれない)
早速、「日本バレーボールの歴史」の講義を始めた。先ずは、今年の事柄から入って現状を述べ、その後、1895年のバレーボールの発祥まで戻り、歴史の外観をざっと下って行った。

受講者に好評であったのは、日本が金メダルを獲った五輪の東京、ミュンヘン、モントリオールのゲームと監督像の動画であった。私のバレーボール関係資料の収集品もこの時のためにあったかのように蘇り役に立った。受講者の年齢は平均30歳代。東洋の魔女達の勇姿を30分以上も動画で観たのは初めてという受講者がほとんどであった。


2013年9月14日土曜日

Sat.Sep.14,2013 Coaching tips #26 Learn from the team named “Oriental Witches”

2020 Tokyo Olympic が決定してからというもの、メディアでは連日オリンピック関連の話題が尽きない。前回1964年東京大会の思いでを読売新聞の取材で語ってくれたのは、東京五輪の女子バレーボール決勝で東洋の魔女と戦ったソ連(現ロシア)の若きエースのインナ・リスカルさん。今年で69歳になった。

その語りの中で、リスカルさんが東洋の魔女たちの正確なオーバーハンドパスの秘密を知ったのが、試合前のウォームアップであった。魔女達は軍手をはめてパスをしていた。軍手をはめたままで、いいかげんにパスを行うと、ボールが滑って扱いづらくなる。それを逆手にとって、基本に忠実に、おでこの上方でボールの芯をきちんと捉えるように仕向ける。指で弾く力の方向とボールの芯(中央)とターゲットへの放物線のスタート点が一直線に並んでいることで良いパスが生まれる。安物の軍手で高い成果をあげることができるということ。軍手の活用は、他にブロック練習時にも突き指の防止にもなり重宝する。

リスカルさんは、東京で銀メダルに終わったが、4年後のメキシコ、更に4年後のミュンヘンでは決勝で日本を降して連続金メダルを獲得した。2020東京五輪にリスカルさんが期待しているのが、前回でも感激した日本人の「おもてなし」とか。2020年には更に磨きあげられたものになっていることを楽しみにしています、とのコメントで締めくくられた。

2013年9月13日金曜日

Fri.Sep.13,2013 見損なったぞ、フランス人のエスプリ

私はフランスが好きだ。1979年に青年海外協力隊員としてチュニジアにバレーボールのコーチで派遣される途中、語学研修ということで一人、初めてパリを訪れた感激は今でも忘れない。凱旋門、シャンゼリゼ、エッフェル塔・・・2日間だけの滞在であったが、オシャレな映画を観ているようであった。普通の店での買い物の時に、初めて話したフランス語が自然に通じて感激した。

本日の読売新聞社会面にフランスの週刊紙カナール・アンシェネの風刺画が掲載されていた。2020年夏季東京オリンピック開催と福島原発の汚染問題の影響を報じた記事と共に、手や足が3本ある力士の風刺画を載せた。

風刺は、フランス人のエスプリ(精神、知性)を表す。しかし、この風刺画にはエスプリのかけらも感じない。在仏日本大使館は12日、「不適切な表現で、被災者の心情を傷つける」と同紙に抗議した。多くのフランス人は、日本の文化に敬意を持っている。一部のフランス人に無神経な人間がいることは大変残念なことではある。

それにしてもお世辞にも上手な絵とは言えない。こんな痩せ細った短めのポニーテールのような相撲取りがいる訳がない。この絵描きが日本に対する正確な知識を持っていないことは明白である。自分の無知をさらけ出している。そんな三流絵描きは採用する週刊紙も三流なんでしょう。速やかな謝罪が無ければ、更に四流以下と見下されるでしょうね。

信愛なるフランス人の良識を私は信じている。

Thu.Sep.12,2013 オリンピックと宮本武蔵の関係は?

答えは、「五輪」。

五輪の旗を掲げるオリンピックを「五輪」と訳したのは、前回東京オリンピック当時の読売新聞社記者であった川本信正氏。由来は、江戸時代初期の兵法家、剣術家であった宮本武蔵が記し名著『五輪之書』から。紙面上での文字数を減らせることから他のマスコミにも普及したとのこと。

きょうの午前中は、幼稚園ママさんバレーチームの定期練習日であった。練習後にママさんたちに、7年先の東京五輪開催時にあなた方は何をしているのか、何をしていたいのか、あなた自身が、子供が、ご主人が、家族がどうなっていたいのかイメージできますか?と問うてみた。皆、幼子の育児で毎日の生活を過ごすことで精一杯のようで、「う〜ん」と唸って、直ぐには返事がなかった。

私は、ボランティアで通訳しているかも、と答えた。1998年の長野オリンピックで私はフランス語の通訳ボランティアで1週間現地にいた。会場は、フィギュアスケート会場のホワイトリンク。仕事場はIOC委員の集まるVIPルームでの接遇員であった。フランス語が公式語のIOC委員にフランス語で軽食やワインをサービスする、今の言葉でいうと、おもてなし要員であった。

宿は、近くの県立長野農業大学校であった。研修所内の宿舎は合い部屋であったが、同室の医者の卵のボランティアは、深夜の帰宅で顔を合わすことはほとんどなかった。彼は、夜の競技終了後にドーピング検査をやっていたのだ。

女子フィギュアは、役得で舞台裏からも見ることができた。愛くるしく人気のあった米国のミシェル・クワンは、銀メダルに終わった。表彰式の後、リンク脇の裏で1人うなだれて泣いている姿を近くで見た。日本人では荒川静香選手が、13位、男子の本田武史が15位で日本スケート連盟は危機感を抱き、この年から英才教育の強化を図り野辺山合宿をスタートさせた。

初めに戻って、「五輪之書」の内容は、バレーボールの指導者にも指導論、戦術論として多いに役に立つと思う。『五輪之書に学ぶバレーボール指導』という本を書いて見たくなった。まずは、講習会で使えるようにノートを作っておこう。

2013年9月11日水曜日

Wed.Sep.11,2013 2020東京Olympicの光と影

東京招致決定後、まだ決定の喜びの余韻がメディアで行き交っている。政府はスポーツ界念願であった「スポーツ庁」の創設の計画も発表した。経済効果も株価などに早速反応された。スポーツ産業界のアシックス社、デサント社の株価は9日に今年最高値を示した。ミズノも最高値に近く上昇した。まさしく、オリンピック効果の光である。

光がどれほど眩しくとも、我々は足元の影を忘れることはできない。3.11の震災で仮設住宅の入居者が2年半経っても9割(約10万人)にのぼることが、岩手、宮城、福島の被災3県の調査でわかった。つまり、1割りの被災者しか仮設を出て普通の暮らしに戻っていないということだ。

人の暮らしは、「衣食住」が基本と言われる。私は、これらに付け加えて「衣・食・住・医・職」と提案している。身近に医者がいる、働く場があることが加わって、人は健康で文化的な生活を地域で営むことができる。

2020東京招致が成功した大きな要因の一つが、震災復興に立ち向かう日本の姿だ。首相も世界に公約した。ゼネコンや不動産業者は、早速、東京を新しい街に変える算段に走ってようようだが、チョット待って欲しい。先ずは、被災地の復興が先でしょう。その意味で、首相には外交でお帰りになられたばかりでお疲れのところですが、「住」の問題に取り掛かって頂きたい。

そして、除染も完了して欲しい。福島にいる私の友人で公務員の彼は、連日の除染作業で心身とも疲れ果て、大好きなソフトバレーボールの練習に行く気力も出てこない。

震災で死者は1万5千883人。私の家内の実家である千葉県旭市など県内で亡くなった方も21名いる。行方不明者は、なお2,654名いる。家族としては、心の整理がつかない日々を送られていることであろう。辛いですね・・・。捜索が時間と共に難しくなるが、何らかの手立てで心の平安を得ることができないものか。

東京が決まって、まずやることは早急の震災復興である。期限を今後1年以内と決め最優先課題として取り組まずに、税金を投入する東京のインフラ整備に着工すべきではない、と私は考える。

日本人であれば、できる。我々の先達は、明治維新で新しい国家を創った。敗戦から立ち直った。1964東京オリンピックでは経済成長を遂げた。2020東京オリンピックでは震災復興を短期間に成し遂げた成熟した日本人として世界からの友人を迎えたい。


Tue.Sep.10,2013 ちょっと多忙な一日だった

午前中は、船橋市内の私立幼稚園ママさんバレーボール大会。開会式には、今年の市長選で初当選した松戸氏が挨拶に見えた。松戸氏は船橋市職員から初めての生え抜きの市長である。挨拶の中で、氏は中学生時代、バレーボール部に属していたというお話があった。始球式の予定もあったが、所用があって、挨拶後お帰りになった。始球式を拝見できなかったのは残念であった。人口60数万人の中核都市の船橋市長は多忙である。
(船橋市はマンさんバレーが盛ん。そのお子さんたちが小学生バレー、中学バレーに進んで行く。そんなバレーボールの街を目指している)
私が昨年以来コーチしている幼稚園ママチームには試合前に入念にアドバイスした。「リラックスしてプレーすること。頑張りすぎないこと。大きな声を出せば緊張も解ける」。それだけ言って、次の会場に移動した。次の会場は、船橋市内から車で1時間ほどのところにある成田市体育館である。近くには成田国際空港がある。こちらは全国ママさん冬季大会(仙台市)出場を目指しているチームがアドバイスを待っていた。

こちらのチームは、本日の試合が1回戦不戦勝で6試合目の1ゲームだけとあって、朝9時の開会式後に胃袋のウォームアップを始めていたようだ。試合開始のプレーを見たら体が重いようで足が動いていない。その分、ママさん得意の達者なコミュニケーション能力(私に言わせると「おしゃべり」にしか聞こえないのであるが・・・)で補っていた。

いずれのチームもゲームでは、失セットゼロで快勝であった。やはり、ゲームで大事なスキル(技能)はreception(サーブレシーブ)とserve(サーブ)である。練習時間がどんなに短くともサーブレシーブとサーブの練習を欠かしてはいけない、そしてやり方を戦術的に行うことが必要である。戦術的とは複合的に行うこと。例えば、スパイク練習時にスパイカーはチャンスサーブを仲間に打ってもらってレシーブしてセッターにパスしてトスをあげてもらってスパイクする。このような練習方法はゲームライクな練習とも言うが、効果は十分ある。

夜は、私が総監督を務めるソフトバレークラブでの自分の練習である。2会場で沢山の美しいユニフォームを着用したママさんを見すぎたせいか、多少の疲労感を覚え、ジャンプフローターの精度がいつもよりも良くなかった。そこで私個人の戦術を切り替え、パワフルなプレーを止めて、全体的に省エネプレーを実行して、大きなミスもなく、ゲーム練習を仲間と楽しんだ。

明日は9.11。アメリカで同時多発テロがあった日だ。あの日から12年経った・・・。


2013年9月9日月曜日

Mon.Sep.9,2013 全日本男子 世界選手権大会出場を逃す

昨夜、TVで全日本と韓国とのゲームを観た。1960年からの世界選手権大会連続出場は14回で途切れた。

データを見ても、韓国が日本を上回っていた。右側が韓国の集計データ。

アタック 31-49,  ブロック 2-4,  サーブ 2-5,  相手ミス 18-17

サーブで崩して、相手攻撃陣を1枚でも減らすことができれば、サーブの成功である。レシーバー側のセッターがバックポジションでランニングセッターの場合、現代バレーにおいて、攻撃はバックアタックも含めて4か所から攻撃できる。対してブロッカーは3人であるから数的に守備側は不利である。

昨夜のゲームで、そのような展開で有利に立ったのは韓国であった。韓国のパワーサーブ(力強いジャンプスパイクサーブ)は、日本のレシーブを崩して攻撃を単調にした。それが、ブロックポイント4点に表れている。また、数値には出てこないが、ワンタッチを取ってスパイクボールの威力を弱め、次のレシーバーが取りやすくするブロック(ソフトブロック)も日本より多かった。

対して、日本のサーブはミスが多く、相手のレシーブを乱すことはできていなかった。この日のチームの戦術として、強いサーブを打とうということは監督から事前に指示があった。しかし、エースサーバーにサーブミスが多かった。ボールをコントロールして相手の弱点を狙っていくサーバーも、この日はコントロールが悪く、ほとんど相手のレシーブスペシャリストであるリベロにサーブを打っていた。

チームのリズムが狂う時、それはミスが連続するときである。今回のサーブミスが多い場合、私であれば、パワーサーブを止めさせ、ボールのスピードを落とし、同じジャンプスパイクサーブでもコントロールサーブに切り替えさせる。そして、リズムが戻れば、エースサーバーに再びパワーサーブをやらせる。勿論、コントロールサーブは、スピードを落とす分、ピンポイントで相手の弱点を狙わなければならない。

今回の敗北は、日本バレー界にとって大ショックである。ホームのゲームでの0-3での敗退というのは痛い。世界の中で後れをとっている日本が、アジアの中でも勝てない状況が現実的になってきた。チームだけの責任ではない。新監督を外国人に変えただけでは状況は変わらない根本的な問題があるのかもしれない。

世界選手権大会アジア予選は、他に3ヵ国(3会場)で行われている。各グループから1チームのみに代表権が与えられる。私の予想では、ホスト国が順当に出てくるものと思う。波乱があるとすればPool c:の中国とインドのゲームか。

 Pool A: Australia (host), Kazakhstan, Thailand, Kuwait

  Pool B: Iran (host), Pakistan, Indonesia, Bahrain
  Pool C: China (host), India, Chinese Taipei, Saudi Arabia
  Pool D: Japan (host), Korea, Qatar, New Zealand

2013年9月8日日曜日

Sun.Sep.8,2013 Tokyo 決まった!

夜のプレゼンをTV中継で見た。個人的にあげる勝因は、日本の経済力、原発の汚染水漏れ問題の不安払拭、そしてIOCのオリンピックムーブメント精神へのリスペクト(敬意)の三点。

プレゼンのトップバッターに立った高円宮妃久子様が凛としたお姿でフランス語でお話を始められたときは驚いた。付け刃ではない滑らかで洗練された品格のあるフランス語であった。日本の皇族のIOC総会は初めてである。各国のIOC委員には皇族もいらっしゃる。アピール度は高かった。

最後に立ったのは、安倍首相。前日のロシアでのG20からアルゼンチンに飛んできた。自分のプレゼンの番が来るまで原稿用紙に何度も眼を通している姿に必死さが見られた。長期の安倍政権が確実なその本人が、懸念されている汚染水漏れ問題に対して安全性確保をIOC委員の前で力強く約束したスピーチは説得性があった。安倍首相の英語は、国政の場で発言されている日本語と比べて格段に滑舌が良かった。発音の訓練に相当数時間を費やしたのであろう。

半ばで登壇しコンパクト東京開催のメリットを訴えたのは、私が勤務していた会社の元上司の水野正人さんで現在は招致委員会の副理事長。IOC環境委員会のメンバーでもある。この方は、アメリカの大学に留学されていたので、英語はお手の物だ。いつも笑顔でお話しされるが、この日は少し緊張されていたようで笑顔がいつもより多かった。そして驚いたのは、フランス語でもスピーチしたこと。こちらも相当訓練を積み重ねた跡が見えた。

IOCの第1公用語はフランス語である。これは近代オリンピックを提唱したクーベルタン氏がフランス人であったことが、その理由である。滝川さんも親御さんのどちらかがフランス人なのでフランス語で日本人の「おもてなしの心」を美しくアピールした。

2020東京オリンピックには、全ての開催種目に日本人が出場できる。今まで出場が叶わなかった種目の選手にはまたとない好機である。特に、7年後に中心的な年代になる現在の小学生高学年・中・高生に期待したい。またアスリートを支援するボランティアも大人数必要になる。私も長野オリンピック時には休暇を取ってフランス語通訳ボランティアを1週間務めた。良き思い出になる経験となることは間違いない。
(私も招致活動のバッジを襟に付けて、ささやかですがアピールしてきました。しかし、いつまで付けていていいのか、ちょっと気になってきた。とりあえず安倍さんが付けている間は私もこのままにしていよう)

7年間、ワクワクして待つことができる幸せ、開催成功に向けて準備できることの幸せに感謝したい。バレーボールでは現地でJOCメンバーでもある日本バレーボール協会強化事業本部長の荒木田さんはじめ招致関係者の皆様、大変お疲れ様でした。


2013年9月7日土曜日

Sat.Sep.7,2013 東京オリンピック招致なるか?

本日は、千駄ヶ谷にある日本バレーボール協会事務局に電車で向かっている。日本バレー協会審判規則委員会規則部会がそこで開催される。具体的には、来年度のルールブックの第1回目の編集会議である。自宅近くのJR西船橋駅駅から、乗り換えなしの45分で着く。着くまでの間に、新聞を読み、このブログを打っている。

さて、東京オリンピック招致であるが、新聞報道によれば、猪瀬知事は7日の最終プレゼンについて「これまでの集大成。東京の安全性、強固な財政力、大会運営能力、何より五輪開催への情熱をIOC委員に訴えたい」と述べた。記者会見には最終プレゼンで登壇するフェンシングの五輪銀メダリストの太田雄貴選手らも同席。太田選手は「世界中の若者に夢と希望を与えたい」と話した。

ちょっと気になったのが、「情熱」の主体者。主体は東京ではなく、東京を訪れる選手、大会関係者、観光客ではないのかな?ということ。プレゼンテーション(スピーチ)で共感を得るポイントがある。それは、話の中で主語を私(I)や私達(We)から始めるのでなく、貴方や貴方(You)から始めることが大事だ。

今回の最終プレゼンの相手はメディアでも、一般大衆でもない。約100名の王族や貴族である。彼等のプライドを"You"で揺さぶって欲しい。

例えば、お団子の例で恐縮だが、「私は美味しいお団子を準備しています」というのと、「貴方は、美味しいお団子を召し上がることができます」というのでは話を聞いている人の受けとめかたは違ってくる。

例が良くない!?
これではどうですか?
「私は貴方を必ず幸せにする」というのと「貴方は私と一緒になることで必ず幸せになる」

願わくば、"I"から話を始めても良いので、次に"We"をつなげて、締めくくりを"You"にして、相手を主語にして頂ければ、良き結果に近づけるのではないか。わが国の首相もアルゼンチンに飛んで招致演説を行う。安倍さんのお爺さんの岸信介さんは1964年の東京オリンピック招致に奔走した当時の首相であった。お孫さんもお爺さんにあやかって2020東京招致を成功させて頂きたいものだ。

最後に、太田さんの「夢と希望を与えたい」という発言であるが、夢とか希望はそんな簡単に与えるものでも、与えられるものでもない、と私は思う。私達は、その人が夢や希望を持ってくれるように働きかけ、できることを支援することしかできない。せめて「夢と希望を感じるオリンピックを世界中の仲間と一体になって共有しよう」というレベルの謙虚さでいかがであろうか。

いずれにしと、結果は明日の早朝に発表になる。

2013年9月6日金曜日

Fri.Sep.6,2013 ベトナム女子チームに喝!

一昨日から世界バレーボール選手権大会(2014年イタリア開催)アジア地区予選会の1つである小牧大会が行われている。

小牧大会から女子は2チームが代表に選ばれる。日本とタイが選出されることはほぼ確実だ。同じグループ内のチャイニーズ台北、ベトナム、オーストラリアの3チームは日本、タイと比べて、まだ実力差がある。もう一つのアジア予選グループでは、代表2枠に中国と韓国の2強に旧ソ連の流れを汲むカザフスタンが挑む構図だ。

昨日の全日本女子vs .ベトナムの試合でベトナムには少しがっかりした。アジアカップという最近できたアジア連盟主催の大会(2012年9月:優勝はタイ、以下中国、カザフスタン、ベトナム、日本は5位)に今年の日本は全日本Bを派遣した。そしてベトナムと対戦し敗北した。アジアにおける女子バレーボールの普及は、男子ほどではないが、少しずつ拡大し、実力もアップしてきている。

私は、弱小チームの応援団長を自認している。正直な気持ち、おお・・・ベトナムも結構、日本と対等近くやるようになってきたではないか、と嬉しくなった。

我々の年代であれば誰でもベトナム戦争(第2次インドシナ戦争)を知っている。ビートルズの一員であったジョン・レノンの「イマジン」もこの時にできた反戦歌だ。キング牧師やボクサーのモハメッド・アリもこの非人道的な戦争に反対した。時の大統領であったジョンソンは再選されなかった。1960年代からの15年間の内戦(日本は高度経済成長時代のスタート)、そしてその後の米軍の軍事介入でベトナム人は東西冷戦の犠牲になり500万人も死亡した。米軍の無差別的な空爆で民間人も多数の死者を出した。米軍や韓国軍による悲惨な民間人虐殺もあった。枯葉剤(化学兵器)で心身に大きな障害も残した。米軍も58,000人死亡。帰還兵の心理的障害も広く認知され社会問題となった。
(ジャングルに枯葉剤を散布する米軍のヘリコプター(1969年))
ベトナム戦争で社会インフラもズタズタに引き裂かれ、労働力人口の甚大な損失と重なり、第二次世界大戦の戦後の経済復興や経済成長の妨げとなりながらも、現在は低賃金を魅力に東南アジアでの成長率は高い。日本企業(私の勤務していたスポーツメーカーなど)の多くも工場を中国からベトナムの工場にシフト替えを始めている。

(現在のホー・チ・ミン市(旧サイゴン市)にはフランス統治下の美しい建物と最近のビルが林立している。暮らしの様子は現在NHKTV語学番組『大人の基礎英語』で見ることができる)
おっと、本論から外れてしまった。ベトナム女子チームのことであった。一言で言って、戦術が不足。スパイク力のあることは画面でも十分わかった。しかし、レセプション(サーブレシーブ)のフォームがまるでなっていない。ボールが接触する前腕の位置と目が離れすぎているのでコントロールを難しくしている。サーバーのボールがどこに落下するのか、方向はサーバーの打つ瞬間の身体の向き、腕のスイング、手の平の動き・向きで予測できる。サオリンが時々やるフロントゾーンへの短いサーブ(Short serve)には、ネット際にいるセッターが「ショート(前!)」と声をかけてあげればよい。

大体が、レシーバーのポジショニング(構えの位置)が下がりすぎ。フローターサーブに対しては、もう少し前方で構え、正面はおでこの前でオーバーハンドでレシーブするのが原則。短かったり伸びてきたボールにはアンダーハンドで対応する。Short Serveには膝をついて、伸びるサーブには前腕の面をセッターに向けて入射角と反射角を明確に作る。伸びてきたら、最近高校生にも指導しているが、腕の面を保ったまま1回転ぐるっと回転してもよい。床上で回転しない、回転レシーブである。この方が面を返す方向に保つには合理的だ。ただし、この後攻撃に入る場合は、目が回った状態になっているのでアプローチを真っ直ぐに入れるように調整することが求められる(笑)。

セッターはボールタッチは良い。但し、ジャンプトスを使うことでトスボールのリリースポイント(離れる位置)が高くなり、クイッカーは相手ブロッカーも視野に入り打ちやすくなる。また、攻撃のリズムも更にリズムかるになってくる。ベトナムのセッターを見ていたらミュンヘン女子のセッターであったシンマツさん(松村さん)のトスフォームを思い出した。体型もトスを上げた後のしぐさも何か似ていた(すみません。松村さんの方がスリムです。訂正!)

それと、このセッターの子は、バックプレーヤー(ランニングセッター)の場合に、トスアップして、フォローして、ボールが相手コートに入った後の自分のレシーブ位置に戻るのが遅すぎる。遅すぎるので、構える前に日本の大竹に攻撃されてボールをコート外にはじいている。ちなみに、ミュンヘンのシンマツさんは、足はがに股で遅いが行動のスタートが速かった。

ベトナムチームの基本スキルの不足には、ベトナム料理が好きな私(関係性はあまりない)も頭が痛い。一度、講習会をやりにホー・チ・ミンの屋台・・・ではなく、体育館に行くしかないか!?

最後に、「戦争に良い戦争も、悪い戦争もない」。誰かがそんなことを言っていた。今、まさに化学兵器を使って多くの民間人が犠牲になっているシリア内戦に米国が軍事介入をしようとしている。今日からロシアでG20が開催され、ロシアと米国の両大統領がこの件で対峙している。問題の全ては人間の強欲な「利権」から発している。人間が持っている叡智で人々の生命を脅かさずに今回の問題を解決して欲しい。戦争を恐れて既に数十万人のシリア国民が隣国に難民として逃れ、多くの老人と子供たちが不自由な暮らしを余儀なくされている。ロシアも米国もお互いにWin-Winの関係を創れる有能な人材がいる。それが、大統領という立場にある人たちだ。

私は、希望を捨ててはいない。

Thu.Sep.5,2013 幼稚園児と一緒にボールで遊んだ

本日は、日本バレーボール協会主催事業の「幼稚園ソフトバレーボール実践」を千葉県浦安市堀江幼稚園にて行った。全国9ブロック開催のうちの1会場である。小学生に指導の経験はあったが、幼稚園児つまり幼児への指導は、今日が初めてであった。年齢は3歳から6歳。

事前に学習した。バレーボールは主に手や腕でボールを操作する。幼児期におけるボールハンドリングの技能の発達に関する研究論文を読んだ。幼児期前期は受動的ハンドリング能力、つまりキャッチング能力の発達が著しく、幼児後期は能動的ハンドリング能力、つまりスローイング能力の発達が著しいとの研究報告があった。この根拠を元にして実施項目を作成した。

(パワーポイントの表紙)

また、ソフトバレーボールを用いて幼児がボール運動(ボールで遊ぼう)を行うことの意義を文部科学省の「幼児期の運動指針」、私のプチ専門分野である脳の神経機能の発達理論を参考にした。
(「スキャモンの発達発育曲線の図」は、全てのスポーツ指導者にとって覚えておくべき図表の1つである)
以上をパワーポイント9ページでわかりやすくまとめて、授業開始前に当日見えた千葉県小学生バレーボール連盟会長、理事長、開催地の浦安市バレーボール協会副会長にお示しした。関東小学生連盟理事長である山下さん(埼玉県川口市)も視察で見えるはずであった。今朝になって最近の埼玉県内における異常気象の関連か、朝からの大量の降雨量で注意報が発生され千葉県まで移動することは叶わず、欠席となった。

会場の浦安市堀江幼稚園では、すでに親御さん達の授業参観者も多く待機していた。対象は年長組を約20名ずつ2グループに分けて2時限で実施した。1時限は40分である。挨拶、ジャンケンポン遊びで心のウオームアップをしてから、ボールを用いての遊びに入って行った。
(水を飲むときもきちんと並んで、マイカップで飲む。次の指導は先生方にも入っていただき、先生方のボールの投げ方なども指導していきたい)
日頃の幼稚園の先生方(何故か女性しかいない)の指導がゆき届いており、子供たちは秩序正しく行動できる。大したものと感心した。ここまで集団行動ができるようにするには先生方も苦労されたことであろう、改めて堀江幼稚園の先生方に敬意の念を持った、同時に、日本の幼児教育制度の素晴らしさも認識した。
(ボールの空気を入れたり抜いたりしているのは千葉県小学生連盟の理事長さん達、上級役員。偉い人は本部席でどっかと座ってばかりいない。こういう地味な仕事も偉い人は嫌な顔をしないで進んでやる。すべては子供たちの未来のために)
さて、実施して分かったことだが子供達のボールハンドリング能力は、私の予想をはるかに上回っていた。授業のテーマは「ボールで遊ぼう」であるが、授業の後半は、「ボールで渡邉コーチを遊ばせてあげよう」のような内容になっていった。クレヨンしんちゃん予備軍のような彼等は、せっかく来た我々に落胆させないように一生懸命お付き合いしてくれたのであろう。

教室に引き上げてからの彼等のつぶやきが聞こえてきそうだ。
「時々失敗する演技は疲れちゃった。今日のおじさん達は健気に頑張っていたね。ああいう真面目な大人が多くなると日本ももう少し良くなるんだがね・・・次回は全日本で活躍した大きくて綺麗なお姉さんを連れてきてほしいなあ・・・」。

私の指導対象は、ここ最近低年齢化しつつある。今回は幼稚園年長組であったが、次回は11月に幼稚園年中組、そして年少組と予定が組まれている。そのうち乳児への指導、その先は妊婦さん達への指導? バレーボールの普及・指導は奥が深い・・・。

※実施風景の写真は、後日貼り付けます。読売新聞社の地域版の記者の方も取材に見えましたので早ければ今月中旬までに浦安・市川地域のみ画像入りで載ります。





2013年9月4日水曜日

Wed.Sep.4,2013 Coaching tips #25 バレーボールの未来へ

先週のワールドグランプリのゲームを観ても、世界のジュニアチームの現状を聞いても、選手の高身長化は更に進展しつつある。平均身長が、女子では190cm、男子では200cmクラスのチームは10ヶ国以上存在する。

私のようなバレー界における低身長の人間には、身長の高い人は憧れである。プレーヤーの時にあと10cm身長があったならもっと楽にプレーできたのにと、随分と身長の高い人を羨ましく思ったものである。指導者になってからは、自分がプレーできなかった高さを、高身長のプレーヤーに自分の代理として投影していた時期もあった。

今、視点を世界の人口の半分以上を占めるアジア、アラブ、アフリカ、南米の地域のバレー界に眼を転じると、そこには北半球と違う低身長者が圧倒的多数の現実がある。日本で言えば、高身長者を発掘しても女子で180cm、男子で190cm前後が精一杯である。欧米と比べて10cm低い。更には体型的にも腕が短い。空中戦では不利である。

突然であるが、最近、アニメ制作の宮崎駿監督の哲学に心動かされた。齢72歳の宮崎さんは、新作「風立ちぬ」で新境地を開いた。そして、監督引退を決意した。内容に関して、ここで詳細は紹介しない。心動かされたのは、宮崎さんが、グローバルな物質文明的繁栄の空しさを鋭く批判する中で世界の未来に進むドラマを制作している哲学だ。

バレーに戻る。世界の中で見れば、高身長のチームを作れるのは、ごく一部の北半球の国々だけである。これでは世界のバレーボールとしての発展は限界がある。低身長者でも、高身長者に対等以上で戦える現実を示す必要がある、と私は考えている。

現在のバレーボールのルールは高身長者に有利である。だからと言って、今すぐ、ルールが変わるわけではない。幸い、バレーボールはネットで仕切られており、相手の身体に直接的に接触することはない。上方での戦いが不利であっても、我々は空中での身体操作能力には秀でている。体操の世界がそれを証明している。空間を横に移動しながらスキルを発揮する。身体的には、全員がオールマイテイなプレーヤーであることが求められる。リベロは不要である。メンタルとしては、フルセット持続する集中力と冷静な判断力。情報収集は応用能力に優れた日本人の得意なところを活かしITを更に駆使する。人、物(場)、金、情報、価値のマネジメント力を日本人らしさの中で発揮することである。

国際大会で常にメダル獲得圏内に日本のチームがいること。そのことが世界の低身長民族に希望を持っていただける。ひいては、バレーボール界の発展につながると考えている。

現場監督のコンセプト(中心的な考え)としては、空間(横移動)、時間(スピード)、人(オールマイティ)。本日はこの辺りで・・・。宮崎さんに触発されました。

2013年9月3日火曜日

Tue.Sep.3,2013 もう1つの国際大会の結果

トルコで開催されていた第17回世界ジュニア男子バレーボール選手権大会2013(U-21)が9月1日(日)閉幕した。

今後のシニアの行く末を占う大会でもある。過去の優勝国は、ロシア(ソ連時代も含む)が圧倒的に強く9回、次がブラジルで4回。日本は、過去に2位が1回あるが、ここ15年ほどは、10位~12位の成績である。アジアではイランがここ数年で上位にランクアップしてきた。

我が第2のバレー祖国のチュニジアは、9位-16位決めで日本と対戦して1-3で敗退。そのあとメキシコに勝ち、13位-14位決定戦でアフリカのライバルであるエジプトに勝利しての13位であるから、まずまずの成績である。逞しく育って欲しい。

<最終順位> (前回2011)
1位  (*1)  ロシア    ※2大会連続9度目の優勝
2位  (*5)  ブラジル
3位  (--)  イタリア
4位  (--)  フランス
5位  (*6)  イラン
6位  (14)  トルコ
7位  (*2)  アルゼンチン
8位  (*8)  インド
9位  (*3)  セルビア
10位  (12)  日本
11位  (*4)  アメリカ
12位  (11)  カナダ
13位  (14)  チュニジア
14位  (15)  エジプト
15位  (--)  中国
16位  (--)  メキシコ
17位  (--)  エストニア
18位  (--)  モロッコ
19位  (--)  ベネズエラ
20位  (--)  ルワンダ


2013年9月2日月曜日

Mon.Sep.2 9月だ。今年もあと4ヶ月・・・

寒い寒いと言っていたら、春になって鼻がムズムズして長年の友である花粉症と再会して、最高気温を記録しながら長い暑中を過ごしているうちに、9月になった。季節は変わる。変わらないのは、私の財布の軽さ。低下しつつあるのは、人名の記憶力。

毎朝、目をさましても、悪い夢を見た後のようなモヤっとした覚醒しない我が脳味噌。

昨夜、青森から千葉県船橋市の自宅に着いたのが、10:30。ビデオで撮っておいたグランプリの最終試合であるUSAvs.JAPANを観た。

 申し訳ないが、日本には、ビジョンが見えない。世界で戦うために長期はともかく中期計画を日本の全ての指導者が共有できるビジョンが欲しい。2020東京オリンピック開催が決まれば、確かに強化費は国からも増額になる。それをベースにして考えようとしている訳ではないと思うが、招致が失敗に終わっても、ビジョンは持っておかなければならない。

目先だけの強化では、最終的な成果は得られない。今苦しくとも、3年後には成果が出る、そんな希望が人には必要だ。人、物、金、情報、価値のマネジメントを創って行くことが、更に求められる。
・・・そういえば、午後2時過ぎに埼玉県越谷方面で竜巻に民家が相当数吹き飛ばされた。天災だから、いた仕方ないが、被害に合われた方々には行政の方で速やかに援助の手を差し伸べて頂きたい。越谷市に住んでいるバレーボール関係者に被害などないか問い合わせたが、幸い無事とのことであった。

(翌日のTV画面から。灰色の舞い上がっているのは民家から剥ぎ取った部分。雲なんかじゃない。竜巻のできる原因は温暖化にも一因があるように解説していた。この9月が一番発生しているとのこと。毎年増加の傾向にある)

Sat.-Sun.Aug.31-Sep.1,2013  青森県弘前市へ

本日から明日までは、青森県弘前市にて日本バレーボール協会公認ソフトバレーボール・リーダー養成講習会での講師活動。

振り返れば、東北ブロックにおいてのソフトバレーボール関連の講習会で青森県にまだ来たことがなかった。日本体育協会主催の指導者講習会では10年ほど前から講師として招かれていたが、ソフトバレーボール関係ではまったくなかった。それが、今回実現した。

自宅を6時に出て羽田を8時に発ち1時間ほどで青森空港に着いた。東京と比べて気温は5度ほど低かった。空港には、連盟会長の坂本さんが出迎えてくれた。そこから弘前市の近くにある岩木山中腹にある「いわき青少年スポーツセンター」の会場まで車で1時間ほど。坂本さんと県内のソフトバレーボール事情のこと、私からは日本連盟のことなど、すでに車中で講義のウォーミングアップが始まった。

午後からの講義のスタートでテーマにしたのは「競技スポーツとレクリエーションスポーツ」。分類として、ソフトバレーボールは、競技スポーツではなく、競技的にも楽しめるレクリエーションスポーツであることを解説した。更には、勝利主義と勝利至上主義との違いも解説した。
(2日目には研修会参加の15名の方も加わり47名で実技講習)

夕方には、青森県バレーボール協会会長の春藤(しゅんどう)先生と指導普及委員長の斎藤先生のお二人が駆けつけてくれた。そして、受講者の半数の15名と役員10名が会場内にある食堂で夕食を兼ねての楽しい懇親会が催された。飲むほどに酔うほどに地元の言葉が飛び交い、山形県出身の私も最後には津軽弁が地中海地方のフランス語に聞こえてきて意味不明状態になってきた。

この度の受講者は20歳代が圧倒的に多い。それも半数以上が女性である。ほとんどがソフトバレーを始めて3年ほどで、もっと上手になりたい、審判技術を覚えたいという意欲ある若い人達である。

春藤先生からは、嬉しい報告があった。6月に行われた「東北高等学校バレーボール選手権大会兼NHK杯」にて青森県協会初めての青森県男子チーム同士で決勝を行ったこと。優勝が五所川原工業で準優勝が春藤先生が永らく監督を務めたいた弘前工業。弘前工業高校の監督は同校OBで春藤先生のご子息である。私も10年間講習会で講師を微力ではあるが務めさせていただき、少しは責任を果たせているかなとホッとした次第である。

決勝戦に県勢が残るということは、その2校の指導者・選手の努力の結果であることは勿論であるが、県内の他のライバルチームのの底上げが図られているからこその結果であると私は思っている。すそ野が広く、厚みがあれば、頂上も高くなる道理だ。女子のベスト4に弘前聖愛(昨年3月まで春藤先生が校長を務めていた)が入り、第2代表の三沢高校も1回戦の秋田北高校戦でフルセットの惜敗であったが、ここを突破していればベスト4以上であった。

9月21日(土)に青森県で開催される「指導者研修会兼日本体育協会指導者資格更新研修会」では「ブロックとディグ」のテーマで10年目の講師を務めさせていただく。春藤先生とまた会えるのが楽しみだ。