彼女のスピーチ原稿には、勿論、彼女を支援する団体から派遣されているライター(writer)が手直しをしている。前回のアメリカ大統領選挙におけるオバマさんのスピーチ原稿も有権者の心を揺り動かしたが、そこにも専属のライターの筆力が影響している。
しかし、オリジナルの原稿は、Malalaさん自身の手で作成されている。大事なのは、彼女自身の口から発せられることだ。彼女自身の口から発せられた言葉は、彼女の所有物になる。
彼女のスピーチで印象に残った個所は沢山あったが、気にかかったのは次の箇所だ。
I had two options, one was to remain silent and wait to be killed. And the second was to speak up and then be killed. I chose the second one. I decided to speak up.
「これからの私には、2つの選択肢がある。1つは、静かにしていて殺されるのを待つこと。もう1つ
は、主張し続けて殺されること。私は後者を選ぶ。私はこれからも主張することを決めた」。
私の拙い訳であるが、意味は間違ってはいないと思う。
ここに、彼女の決意を読み取ることができる。恐らく・・・あってはならないことであるが、彼女は反対勢力から葬られる可能性が、今回の受賞を機に増幅すると危惧する。
アメリカにおける黒人の権利を主張し、圧倒的な支持を得て、その後、志半ばに暗殺されたキング牧師を思い出す。
「出る釘は打たれる」。しかし、彼女のように「出過ぎた釘は打ちようがない」であろう。反対勢力も考えるであろう。ここで、事を起こせば、彼女を更に英雄視させてしまうことを。それこそ、Malalaの夢を加速させることになる。
従って、反対勢力も手を出せない。Malalaの夢である、世界の全ての子供たち、特に少女たちが学校に通って教育を受けられるような世界に近づいていくであろう。
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