2014年12月22日月曜日

22,Dec.2014 余剰米のあるカンボジアに日本からお米の支援?

日本の地方新聞に次のような記事が載った。私は首をかしげた。

「食料不足に苦しむアジアとアフリカの国にコメを送り続けている団体が18日、県庁前でカンボジアに送る2012年産米の発送式を行った」

カンボジアの主産業は農業である(。しかしながら、労働生産性が低いため、農産物は国内需要を満たすに過ぎない。但し、主要穀物のお米の生産にに関しては輸出を行っている。そして、現在カンボジアでは200万トンの余剰米があるということである。

余剰米のある国に、何故、お米を日本から支援するのか、私は理解に苦しむ。確かに、カンボジアの1人当たりのGDPは世界102位の25万円(2013年統計)と貧しい国であるが、お米に関しては輸出するほど生産している。

余剰米があるというのは、国内の精米施設のインフラ整備が充分でなく、隣国のベトナム、タイに籾のまま輸出しているからだ。これに対し、カンボジア政府は、2010年8月に、「更なる米の増産と米輸出拡大を行い、2015年までに、精米した米を年間100万トン以上輸出する」の方針を打ち出している。

 
現在カンボジアでは200万トンの余剰米があるが、国内の精米施設のインフラ整備が充分でなく、隣国のベトナム、タイに籾のまま輸出している。これに対し、カンボジア政府は、2010年8月に、「更なる米の増産と米輸出拡大を行い、2015年までに、精米した米を年間100万トン以上輸出する」との方針を打ち出している。

昨日、英語の学習のためにVOAという英語学習者のためのアメリカの有名なサイトを覗いていたら、カンボジアのお米に関してのニュース記事が眼に入った。

RIC(Rice International Conference:世界米連盟)という団体が、今年も3年連続カンボジアとタイのお米が世界No.1と認定したという。評価の基準は良くわからないが、この賞は、世界のコメ生産の1%(2012年度)を担っているカンボジア米の輸出に関しては追い風になるであろうと論評していた。

更に記事を要約すると、カンボジアにおける米の生産規模は小さく、組織されていない。しかし、米生産はカンボジア経済にとって基幹産業である。多くの農業従事者は小さな耕作地にしがみついて生産活動をしている。

関係者が求めているのは、より良い種、より効率的な収穫の方法、より良い流通システム、そして世界の中でブランド米として認知されることだ。(ここで言葉上で注意しなければならないのは、「ブランド」という単語。日本では、「高級品」という意味にとられているが、本来の意味は「良く知られている」という意味である:渡邉の注)

カンボジアの輸出先は、主にEU(欧州連合)であり、今年は40万トンが輸出されている。


米の輸出政策は、国民の貧困層を削減し、都市部と地方の格差を是正するのに大事である。

中国からはカンボジアの米政策の支援に3億円借款(政府または公的機関の国際的な長期資金の貸借)がある。

しかし、カンボジアの米作農民たちが一番求めてるのは、単なるお金や施設ではなく、世界の中で他の農業輸出国と競争できるだけの品種改良された品質向上とマーケティングである。

そうしなければ、隣国のタイ米、そして最近輸出を増やしてきているミャンマーに対抗して行けないであろう。

以上が記事の要約である。

バレーボールにも通じるところがある。確かに日本からボールなどの寄贈品は、高価なボールを買えない子供たちには大変ありがたいことである。(但し、そのボールがバレーボール活動に使用されるとは限らないのであるが・・・)そして、更に求められているのは、バレーボールを指導する人間、コーチである。その意味で、来年は青年海外協力隊のバレーボール隊員が来てくれるように現在活動している。

また、日本の体育系大学のバレー部員達が冬休みなどを利用してカンボジアに来ていただいて子供たちやこの国の指導者を支援して欲しい。この時期のカンボジアは日本の6月の気候である。チームの合宿とカンボジアのバレーボール関係者との交流、そしてその活動が単位として認定されるような仕組みを各大学内でも作っていただけたら良いのであるが・・・。

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