2014年9月30日火曜日

27,Sep.2014 FIVBコーチコースも折り返し点に

FIVBコーチコースは途中1日休みを入れて2週間続く。

通訳がついているので、講義や実技に費やす時間は2倍近くかかる。そのため、休憩時間は2時間に1回10分という非常に詰めた時間で行っている。

感心するのは、受講者の態度である。2時間ノンストップでの講義でも実技でも弱音を吐かない。講師のいないところでは、多少愚痴の一つも出ているのであろうが、姿勢を崩さず今のところついてきている。

講師の指導力ももちろんある。それ以上にカンボジアの人たちの粘り強さに改めて感心させられた。

ナショナルチームのメンバーの集合が2日遅れて、10月1日になった。集まってくるナショナルチームメンバー候補者の彼らに、彼らの先輩たちの姿を見せてあげたい。講習会の方は2日終了だから、その機会はある。

日本にいたときも、思っていたことだが、ナショナルチームの合宿と指導者講習会が上手くリンクすると良いと思っていた。そのことで、選手達は多くの指導者に支えられていることを感じ、受講者たちは現在のナショナルチームの実情を身近に感じることができる。

日本でできなかったことが、ここカンボジアではできる。

2014年9月27日土曜日

26,Sep.2014 コーチ講習会のインストラクターたちとタイ料理店へ

ホテルでの食事にも飽きた頃と見計らって、カンボジア連盟の専務理事と私がインストラクターの二人をタイ料理店に連れ出した。

店は、以外にも私のアパートメントから5分のところにあった。カンボジアはタイランド、ベトナムそしてラオスに囲まれている国なので、それぞれの国の料理店があってもおかしくない。

インストラクターに1人はイスラム国のオマーンから来ているので宗教上お酒は飲めない。記念写真を撮るときも我々のグラスが画面に入らぬように相当気を使っていた。

25.Sep.2014 男子バレーの最新ランキング

22日付で男子のFIVB世界ランキングが更新になった。

世界選手権大会の成績が加わったので、順位にやや変動があった。

1位ブラジル、2位ロシアに順位変動はなし。2014男子世界選手権で優勝したポーランドが前回の世界ランキング5位から順位を上げ、3位となった。また、アジア勢ではイランが前回から順位を1つ上げ、10位となった。

日本の男子は前回から順位を5つ下げ、21位となった。日本はランキング制度になって、初めて20位以下に陥落した。ランキングによって、今後の国際大会での組み合わせなど決まってくるので、日本は予選リーグでいきなりトップクラスと対戦することもありうる。

逆に、日本が力をつけていれば、上位の相手が思わぬ不覚を取ることもありうる。ランキングは必ずしも真の実力を表しているわけでは無いが、バロメーターにはなりうる。ちなみに我がカンボジアは大きな国際大会に出場したことも、アジア大会にも、ここ4年間出場していないのでポイントはない。従ってランキング表には国名は乗っていない。悔しい・・・。

上位ランキング(17位まで) →(横ばい) ↑(上昇)の意味

1位:ブラジル (1) →
2位:ロシア (2) →
3位:ポーランド (5) ↑
4位:イタリア (3) ↓
5位:アメリカ (4) ↓
6位:アルゼンチン (9) ↑
7位:ドイツ (10) ↑
8位:セルビア (6) ↓
9位:ブルガリア (8) ↓
10位:イラン (11) ↑
11位:キューバ (7) ↓
12位:フランス (13) ↑
13位:オーストラリア (12) ↓
14位:カナダ (15) ↑
15位:チュニジア (14) ↓
16位:韓国 (19) ↑
17位:中国 (19) ↑

24.Sep.2014 カンボジアのお盆は「プチョンバン」という

日本では今がお盆であるように、こちらもお盆である。

正確には22日から24日までで、首都の主要な商店は従業員が田舎に帰り、シャッターも降ろされている。カンボジアは日本と同じ仏教の国である。正確には日本が大乗仏教でカンボジアは小乗仏教で、小乗のほうが元の仏教に近い。

普段練習をアドバイスしているプノンペンの警察チームのアシスタント・コーチから彼の田舎に来ないかと誘われた。カンボジアの国を知る良い機会なので、彼の車に乗ってプノンペンから4時間ほどかけて彼の実家のあるカンポンチャン州に向かった。
(プノンペン市内を出てすぐに、砂ぼこりの舞う道路を30分ほど走った。このあたりはまだ舗装されていない。道路脇の住民たちも家々の窓をしっかりと閉めきっていた)
宿泊は、そのあたりでは最上級のホテルで、メコン川の側にあった。見たことがあると思ったら、選手発掘で一番最初に来た町のホテルであった。一泊3千円であった。
(メコン川は広い。遠くの橋は、日本政府が寄贈した「きづな橋」)

彼の実家にも寄った。50年前の日本にあるような田舎の家屋であった。2家族が住んでいる小さな家から子供たちが5~6人ぞろぞろ出てきた。彼のお母さんにプノンペンから買ってきたケーキを手渡して挨拶をした。言葉は通じないが、お互いニコニコして明日一緒にお寺にお参り行くことを約束して別れた。

翌日、彼の車に家族総員11人ほどが載ってお寺に向かった。お寺には、日本のようにお墓がない。お坊さんの念仏や有難いお話を聞いて下山した。
(細くて長い急な階段を登って本堂に向かう)

(本堂でお坊さんのお話を聴く。お坊さんは山吹色の布きれを身にまとっている)
 

(おおきな涅槃像)

2014年9月23日火曜日

22,Sep.2014 ポーランドが男子世界選手権大会で2度目の優勝

バレーボール男子の世界選手権の決勝は21日行われ、地元のポーランドが4連覇を狙ったブラジルを3-1で破り、1974年以来となる10大会ぶり2度目の優勝を決めた。3位決定戦はドイツが3-0でフランスを下した。日本は昨年のアジア最終予選で敗れ、出場を逃している。
 
最終成績のベスト10は以下の通り。
 
<最終順位> (前回2010年時の成績)
1位 (13) ポーランド
2位 ( 1) ブラジル
3位 ( 8) ドイツ
4位 (11) フランス
5位 ( 5) ロシア
6位 (19) イラン
7位 (19) カナダ
7位 ( 6) アメリカ
9位 ( ) フィンランド
9位 ( 3) セルビア

4年前のと比べて、大きく後退したのは9位 ( 3) セルビア、11位 ( 2) キューバ 、13位 ( 4) イタリアである。組合せもあるが、そこは地域性とFIVBのランキングで現状の力によって分けられている。

逆に、大きく躍進してきたのは、優勝したポーランド、アジアのイラン、北米のカナダ、北欧のフィンランド。着実に躍進してきたのがドイツ、フランス。

これから、FIVBの方で技術、戦術分析が行われて我々の目の前に各種データが示されるであろう。バレーボールは、まだまだ進化する。来年、日本で開催されるワールドカップ、そして翌年のリオ・オリンピックで進化した各チームの戦いぶりを見れるであろう。

・・・おっと、それも楽しみだが、私のチームも進化・・・いや、まず現状は関係者に「変わったかな?」と思われるようなチーム作りをしていかねばならない。まず、「変化」そして「進歩」「成長」、・・・「進化」はまだ数年先になる。

2014年9月21日日曜日

Sep.21,2014 Asian Games Volleyball 初日の結果

第17回アジア競技大会(韓国仁川:インチョン)での本日行われたバレーボール初日の結果が出た。

まず、女子である。・・・その前に、どうも日本語の「女子」というのは、「女の子」というイメージがあので、私としてはWOMEN(女性:ウイメン)英語を使いたい。

そのウイメンの部では、グループ戦が行われ、日本はタイ(正式にはタイランド)と対戦し3-1でタイランドが勝利した。

タイランド - 日本 3 - 1 (25-27, 25-18, 25-19, 25-21)
(タイランドの大エースのオヌマ―28歳。身長は175cmと長身ではないが、パワーとスキルは世界に通用するものを持っている)
タイランドはエースのオヌマー(Onuma)が1人で32点を荒稼ぎする活躍であった。彼女は、タイランドチームの大黒柱である。今季、日本のJT(チャレンジリーグ)に加入することが決まっている。タイランドは他にもMBのブルームジット、アジアNo.1セッターのヌットサラなど1軍でチームを結成しているので、対戦した全日本Bチームも勝つには厳しかったと思う。

まだ予選であるので、メダル獲得の道は閉ざされていない。

一方、メンズの方である。予選リーグ初日はサウジアラビアとの対戦であった。近年、力を付けつつあるアラブの国であるが、日本とはまだまだ力の差があったようだ。

日本 - サウジアラビア 3 - 0 (25-15, 25-14, 25-12) 
私が気にしている試合は他にもある。カンボジアと同じ地域のタイランドとミャンマーの結果である。タイランドは、きょう試合がなく、ミャンマーだけ試合があった。ミャンマーは、昨年東南アジア大会を開催した。聞くところによるとミャンマー政府は、その大会のために国家予算を相当つぎ込んで強化を図ったという。ミャンマー恐るべしである。

結果は、ミャンマー - 中国 0 - 3 (11-25, 12-25, 18-25)

タイランドもミャンマーもこのアジア大会ではメダルには遠いと思う。しかし、この大会に出て強豪チームに揉まれることは良い経験になる。タイランド、ミャンマーは東南アジアでは別格になりつつある。ライバルが手の届かないところに行くようで、私は気が気ではない。29日にカンボジアナショナルチームの第1次合宿を行うが、第2次からでも合宿期間を増やしたい気分である。しかし、先立つものが・・・。

Sep.20,2014 カンボジアでバレーボール指導者講習会が開催

正式名称は”Olympic Solidarity Coaching Course in Volleyball”。

昨年末に、カンボジア・オリンピック委員会からIOC国際オリンピック委員会にバレーボールの普及のために開催支援を要請した。そして、それが承認され、開催に関わる経費をIOCから支援されて本日から講習会が開催された。

4年前にも、同様の講習会が開催された。講師は、協力であるFIVB国際バレーボール連盟から派遣される。主任講師は、4年前と同様に中国人のMr.Zhao(ザオ)さんである。私の友人でもあり、本日は再会をお互い喜んだ。もう一人の講師はオマーンから見えた。まだ若い40歳代の大学の教員である。

講義、実技とも英語で進められたが、英語を理解できる受講者は少ない。通訳を入れて行うので2倍の時間がかかる。

受講者は、インドネシアからの受講者も入れて21名。内、女性は1名。14日後に受講者は確実にレベルアップされると思う。彼らが国内の自分の地域に戻ってバレーボールの普及に更に励んでくれることを期待している。

私は?
私は、この講習会で進行のアドヴァイザーをしている。私は、来年度にはFIVB公認インストラクターを目指しているので、オマーンから来た新たなインストラクターの講義法、指導法、進め方、資料など参考になる。

Sep.17,2014 きょうも打ち合わせ

きょうは、午後からOrympic Studiamにあるバレーボール連盟事務所に行き、打ち合わせをおこなった。
(カンボジアオリンピック委員会作成のハンドブック。4年前の大会でメダルを獲得した選手達が写っている。向かって前列左の水泳の彼女は国民によく知られているようだ

まずビーチバレー。実は、明日から韓国の仁川(インチョン)で始まる4年に1回開催されるAsian Games(アジア大会)のビーチバレーの部に男子1チーム出場することがわかった。




きょうになって、そのことが判った。こういうことには、この4か月間で私も慣れた。そのことに不満を抱いてもしようがない。であれば、こちらから常に先手先手で「これはどうなっていますか?」「このことに対してどう思いますか?」「こうすることで対処できませんか?」と質問を繰り返すことにしている。そして、大事なことは、次の手を速やかに打つことだ。

明日から始まるアジア大会ビーチバレーボールに出場するチームは、4月に国内予選会を開催し1チームを決めたとのことだ。選手は185cmと187cmで国内で6人制では4番目の実力を持っている(Army:軍隊)クラブからの選出である。

彼らが帰国した後に、来月の15日に再招集をかけ、もう1チームも合流させて3週間Camp(合宿)を張る。ここからは私の出番。15日には6人制のナショナルチームの第2次Campも予定している。さあ忙しくなる。

幸い、コーチが計3人就くので、彼らと協議して練習内容を決めて役割分担をしていきたい。監督というよりも総監督のようになってきた。実際の練習もそうだが、それ以上に頭を悩ますのは期間設定、練習会場、宿泊、食事、日当、規律の遵守などである。

指導者の仕事の成否は、選手達の練習環境整備にかかっていると私は考えている。この国には、まだ日本のようにトレセンはない。トレーナー、ドクターもいない。それでも結果を出すことで環境が少しずつ整っていくことと信じている。

小さくとも結果を出し、さらに上位の成績を出すには、次の必要条件をこちらも提示するという交渉が必要と思っている。


2014年9月16日火曜日

Sep.15,2014 ナショナルチームの始動

国内の主要大会も一昨日終了した。今後は、ナショナルチームの編成そして強化合宿、強化遠征と続く。

本日、いわゆる強化委員会が開催された。私がリストアップした中から最終的に20名近くの候補選手に絞られ、今月29日に第一次強化合宿兼最終選考会が行われることに決まった。

カンボジア人は、日本人より小柄なのであるが、それでも190cm以上が5人いる。日本人であれば身長200cmを超える人材である。

第一次合宿では、身体検査、体力テスト、意識調査、ゲームに必要なルールの知識、ナショナルチームメンバーとしての自覚、規律遵守などを中心にチームを作っていきたい。

彼らが選手を引退したあと、それぞれ優秀な指導者として現場に残ってくれることも私の将来的な希望である

2014年9月14日日曜日

Sep.13,2014 国内最高賞金額大会の決勝戦

優勝金額の100万円は?

プノンペン市から車で6時間のところにあるバッタンバン州警察チームが同じ警察チームのプノンペン市と決勝で対戦した。両チームは今年3度目の決勝での対戦であった。そして、バッタンバンが3-1で優勝の栄冠に輝いた。

今回の大会期間中に、私は両チームの指導スタッフにそれぞれのチームの課題をアドバイスしていた。相手チームの弱みを言うことは、私の仕事ではない。自分たちのチームの弱みの克服のためにどうすべきかを大会期間中に英語や図解で伝えた。


勝敗の分かれ目は、サーブ戦術であった。1セット目は、地元のプノンペンが圧倒して取った。2セット目からは、バッタンバンがサーブを強く打つようになり、それゆえにプノンペンのサーブレシーブのセッターへの返球精度が落ちてセット(トス)もブレてきた。

お互いの平均身長は、同じくらいで184cmほど。攻撃が単調になれば、ブロックが効果を発揮してくる。男子バレーは、サーブとブロックである。サーブでいかに相手の攻撃の枚数を減らし、単純化させて、ブロックに2人(ダブル)から3人(トリプル)参加させることができるか、である。
(試合前の大会主催者の挨拶)

それにしても、今夜の試合には観客が多く入った。約6,000名はいたであろう。3階席までほぼ満席であった。TVも録画で放映するという。大衆的な娯楽の少ないカンボジア人にはチームスポーツの観戦が合っていると思う。
(街灯の少ないプノンペン市内。体育館の前も街灯はない。私が少年時代の盆踊り帰りの暗い畦道を歩いているようなもの。5メートル先の人の顔が判別できない。点滅している光は、帰途に就く観客のモーターバイクのライト群。本当にこの国にはYAMAHA、HONDA、KAWASAKIのバイクが4輪車の数より実に多い!)

今夜のようなレベルの高いゲームを、今度は国際試合でも展開することで、観客増員も期待できる。入場収入は1人50円である。TV放映権料も設定できるであろう。スポンサーも増えてくるであろう。そのためには、強いナショナルチームを作っていかねばならない。そうして、強化費や普及への経費、事務職員費などを自力で稼ぎ出していくことが必要なのだ。

2014年9月12日金曜日

Sep.12,2014  試合前日の練習

明日は、いよいよ決勝戦である。

プノンペン市の警察チームも優勝賞金1万ドル(100万円)を目指して、今年3回目の同じ相手との決勝戦を迎える。今年に入っての公式戦では相手チームのバッタンバン州警察チームが2勝している。

昨年の東南アジア大会に出場したナショナルチームのメンバーも、ほぼこの2チームで編成されていた。

午前中にプノンペン市警察チームの練習があるというので出かけた。練習の内容は、残念ながら私の期待していることには程遠かった。明日試合というときの練習は、サーブとレセプション中心に相手と自分たちの強みと弱みを確認しての戦術練習になると思っていたのに、小学生がやるような基本練習に始終した。

果たして、明日のゲームは、どのような結果になるであろうか?

練習場からの帰り道に小さな店で果物を買った。美味しそうなパパイヤとザボンが目についたので車を止めて買った。店のおばさんが丁寧に皮までむいてくれた。ザボンなどは、ぶ厚い表皮で覆われているので大変助かる。
(パパイヤは日本のように見た目はさほどでもない。しかし大きい!)
(表皮を薄くむくと、
オレンジ色の果肉が顔を出す)
(二つに割り、中の種を取り出して、更に3等分にすればお持ち帰りの出来上がり。パパイヤ1個200円であった)
(アパートメントに帰って、冷蔵庫に暫く入れ、冷えたところをフォークとナイフで切り取りしながら頂いた。一切れ食べて満足であった。)

Sep.11,2014 休みの日は・・・

私のようなスポーツ関係者には、休日はカレンダーのようにはいかない。お休みは不定期である。

先週から開催されている国内最大の大会も、土日を挟んで行われている。そして、なぜか今日が試合のないお休みの日なのである。明日が下位グループの決勝戦。明後日土曜日が、いよいよ上位グループの決勝戦。観客も次第に増加してきて、昨日は3,000名を優に超している。2階席も利用されるようになってきた。

さて、今日のような休日は、日ごろの運動不足を補うために市内の中心地まで歩いた。なるべく車の通らない大通りを避けて小道を歩いた。

歩いている最中、道路脇に止めて客を呼ぶトゥクトゥクやモーターバイクの運転手の声に耳も貸さず、一目散に歩くことに専念した。

途中の大通りを横切るのが大変であった。横断歩道はあっても、止まってくれる車は1台もない。車の通行が一瞬途絶えた時を見計らって、素早く横断しなければならない。

ここプノンペン市内は、広い道路脇を歩くのは大変危険なところなのである。そんな交通量の混雑というか混乱というか、そんなところを観光名物のように扱っている旅行誌もあるが、日常歩行者から言わせてもらうと、とんでもないことである。

道路脇をぶらぶら歩いて歴史のある寺院やフランス植民地時代の名残の残る建物を見て回るのもプノンペンの魅力になると私は思うのであるが・・・。

2014年9月11日木曜日

Sep.9,2014 カンボジアバレーボール 大会準決勝戦

大会9日目にて、やっと準決勝まで来た。

私のナショナルチームメンバー発掘・選考もいよいよ最終コーナーに来た。紙面の上では顔写真入りで既に20名の候補選手を絞り込んだ。その中には身長190cm台の選手が3名いる。その内の1名が19歳のセッターである。

高身長の割には、ボールの下に移動するのが早く、ボールの扱いも軽やかだ。ネット越しに相手ブロッカーの位置などの把握は、まだよく見れないようだ。それでも高い打点からのSETはスパイカーには打ちやすく、相手ブロッカーを見ることも視野が広がり見やすい。

優勝賞金100万円を争う決勝戦に残ったのは、予想通り国内2強の警察のチームであった。1つは、バッタンバン州警察。そして、今年は常に2番手に甘んじている地元プノンペン警察(正式な名称は内務省)。プノンペン警察チームは、6月以降私が、ほぼ毎日アドバイスしているチームである。私はこのチームの監督ではないので、試合時に具体的な指示はしない。

一応、両チームのゲームデータは、毎試合、私が紙媒体であるが記録している。両チームとも弱点はRECEPTION(サーブレシーブ)で、強みはスパイク力。サーブ力は、プノンペン警察のほうが私が指導した分、少し向上したかもしれない。

さて、明日・明後日と大会は、なぜか・・・お休みで、3位決定戦と決勝は明後日13日午後から行われる。


2014年9月10日水曜日

Sep.8,2014  東南アジア地域ビーチバレーボール第1次予選会の案内状が届いた

2016年のオリンピックゲームは南米のリオで開催される。
(画像は今年7月にモスクワで開催されたグランドスラム大会。海辺がなくとも砂を運んで来ればビーチバレーボールはできる。初心者は、木の床だと膝や肘をぶつけるので怖いという。であれば、柔らかい砂の上で思いっきり転げ回ってプレーしてみたらいかがであろうか。すぐにバレーボールが好きになること受け合います)

本日、カンボジアバレーボール連盟にそのオリンピック出場につながる東南アジア地域ビーチバレーボール第1次予選会の案内状がアジアバレーボール連盟と開催国のタイバレーボール協会から届いた。

内容を読むと、1次予選会にはカンボジア、東チモール、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポールの国々が招待されている。ブルネイの名前はない。アジア大会に出場する格上のタイ、ベトナム、インドネシアは来年の2次予選会から出場してくるのであろう。

招待の具体的な内容は、飛行代が全額補助されるということで、カンボジアのような強化費の捻出に苦労している国には有難い。 

2次予選会には3ヵ国が進出できる。何とか進出したいものだ。

実は、カンボジアのバレーボールプレーヤーは板の上でのゲームよりは土の上でのゲームに慣れている。特に地方のクラブでは、まだまだ体育館や体育室がほとんどない。最近、屋根のある土のコートを見かけるようになったが、木の床の体育館は国内に1か所しかない。地方に行けば、まだまだ裸足でプレーしている選手が多い。

そこで、ここは逆転の発想で、地方の選手をビーチバレーの選手に改造してチームを編成したい。彼らの裸足のあの足指の砂を掴むキャッチ力とジャンプ力に期待したい。

スキル、戦術は日本ビーチバレーボール連盟の協力を得て強化を推進していきい。ビーチバレー関係者に知り合いが多くて助かる・・・。

2014年9月8日月曜日

Sep.7,2014  男子世界選手権大会 第1次予選で残った16チーム

4年に1回開催される男子世界選手権大会は9日目を迎えた。

本日で出場24チームが6チームずつの4グルーブに分かれてリーグ戦を行った結果が出た。各グループの上位4チームの計16チームが第2ラウンド(E,Fの2組)に進む。さらにここから6チームに絞られる。

頭の数字は予選から引き継がれている勝ちポイント数。次が勝敗と得失セット。そして予選時の組。

【E組/Lodz/Bydgoszcz】
9 3-0 9/0 A1 ポーランド
7 2-1 8/5 D1 フランス
6 2-1 6/5 A2  セルビア
5 2-1 7/6 D2 イラン
4 1-2 6/7 D3 アメリカ
3 1-2 4/6 A3 アルゼンチン
2 1-2 5/8 D4 イタリア
0 0-3 1/9 A4 オーストラリア

【F組/Katowice/Wroclaw】 9 3-0 9/1 B1 ブラジル
8 3-0 9/2 C1 ロシア
6 2-1 6/4 B2 ドイツ
5 2-1 6/5 C2 カナダ
5 1-2 7/6 C3 ブルガリア
2 1-2 4/8 B3 フィンランド
1 0-3 3/9 B4 キューバ
0 0-3 0/9 C4 中国


アジアから出場しているイラン、オーストラリア、中国は残っている。韓国はグループ5位で今大会を終了した。私の第2のバレーボール母国であるアフリカの雄チュニジアはグループ最下位で終了した。

イランは、4年前のこの大会では過去最高の19位という成績であった。今回は、ベスト6にも迫るほどチームは充実している。

アメリカ男子が元気がない。どうしたのであろうか?これから盛り返してくるのであろうか?

イタリア、イランを世界の上位クラスに強化したフリオ・べラスコ氏が今年就任した彼の母国アルゼンチンの今大会を通じての成長ぶりも気になる。

優勝は、やはりロシアか、それとも初優勝のブラジルか、はたまた・・・興味は尽きない。

Sep.6,2014 試合は面白くなくては

試合には、面白さが必要だ。勝っても負けても、面白さがなければ、それはバレーボールとは言えない。

面白さには、選手達のひたむきさが必要だ。あきらめずに、ボールを追いかける。各上と戦って、点数を大幅に離されても、あきらめずに闘う姿に観客は心を打たれる。選手達も、そこから高みに上って行ける。観客も声援を送る。

格下と戦うチームの選手に、相手を小ばかにした、手抜きのプレーがあってはいけない。ルーズなプレーを続けることで、そのプレーが身に付いてしまう。確かに、格下と戦って本気を出しづらいのもわかる。それであれば、1セットは真剣にやって、次のセットからは新人を出場させ、育成する機会にしてもよい。


勝つにしても、負けるにしても、真剣にひたむきでなければ自分が成長しない。相手はもっと成長しない。そして、観客は去っていく。 

2014年9月6日土曜日

Sep.5,2014 チュニジアの友人にeメールを送った

アフリカ大陸のアラブの国であるチュニジアにいる友人に久しぶりにメールを送った。

彼は、チュニジア国内のトップクラブチームの監督である。38年前、彼は大学生でクラブチームのメンバーであった。当時、彼は20歳。私は24歳であった。私のバレーボールの教え子というよりも、現在の彼の年齢は既に58歳なので、今や友人になっている。

15年ほど前には、彼は、日本外務省の交流基金のお世話で筑波大学に研修生として2週間日本に滞在した。彼は、ナショナルチームでも12年間、選手で活躍し、世界選手権、ワールドカップにも出場した。コーチとしても6年間務めて、アラブ・アフリカ選手権などで数多くのタイトルを手中に収めている。

近隣のアラブの国のクラブチームでも数年間指導している。私にとってはアラブ圏、ヨーロッパ圏の貴重な情報をもたらしてくれる人物である。

その彼が、日本で指導したいと今回のメールの返事に書いてきた。文化の違いがあるから難しいよ、と私からアドバイスすると、今やトップの指導者は世界を股にかけて移動しているから問題ではないと返事がきた。さて、さて、どうすべきか・・・・?

2014年9月5日金曜日

Sep.4,2014 Leo cup - 3日目

この大会の賞金総額は・・・88,000,000!

おっと、これは、当然$ドルではない。勿論、日本円でもない。正解は、カンボジア通貨の単位のリエル(Riel)である。1US$が4,000リエルである。従って、賞金総額を4,000で割ると22,000US$、
日本円では220万円となる。
(
(画像のネット上方の看板にも大きく88,000,000の数字が見える。優勝賞金100万円はどのチームに行くのであろうか?)

現地の公務員の給料が月1万5千円ほどなので、庶民から見たら、大変高額な金額である。
(市内の至る所にも大会の横断幕が張られ金額が強調されている)

大会の内容であるが、上位の4チームと他のチームとの力の差があまりにもありすぎて、ラリーが続かず、現在のところあまり盛り上がらない。4グループでのリーグ戦が今週で終わり、来週8チームずつ分けられて実力伯仲のチーム通しの戦いが繰り広げられるトーナメント戦から盛り上がってくるのではないかな、と思っている。

2014年9月4日木曜日

Sep.3,2014 私のチアーダンサー

「チアー」とは、フットボールの試合などで観衆の応援をリードする女子学生の応援団員のあの「チアー」である。正式には、チアーリーダー(Cheerleader)という。

試合中に応援する言葉に”Cheer up! We can still win.”というのがある。意味は、「元気出して! まだ勝てるよ!」。Cheerとupの両方にアクセントを置いて発音する。

私のチア・リーダーは、6月に市内の市場で買った大理石のアプサラの踊子像であった。アプサラの踊りとは、9世紀頃に生まれた宮廷舞踏のことで、アプサラは「天女・天使」とみなされ、踊りは神への祈りとして捧げられた。
(ホテルやレストランなどでなどで踊られる。衣装の美しさにも目を引かれる)

8月の一時帰国時に、この像をお土産に持ち帰った。

自宅でスーツケースから取り出す時に誤ってその踊子像をフローリングの床に落としてしまった。踊子像は、左足指の付け根からポッキリと折れて台座と離れてしまった。

その夜、2か月ぶりに我が家で布団を敷いて寝ようとして足をシーツに引っかけて小指の爪を半分剥がしてしまった。白いシーツには赤い血が浸みていった。翌朝、落として壊れてしまった踊子像を見て驚いた。剥がした爪は左足の小指。踊子像の台座と剥離した部分も左足の小指。

家内に報告したら「あなた、それは踊り子の祟りだわ」と言われた。

日本で、そのようなこともあったので、カンボジアでもう一度、踊子像を買い求めて私の部屋に置いておこうと思っていた。

きょうの試合終了後、仏像などの専門店に行き、少し金額を奮発して、今度は割れにくい木造のアプサラ踊子像を買い求めた。
(値段の交渉は全てカンボジア語で行った。最近伸ばし始めた私の口髭の効果があったのかどうか500円負けさせることに成功した)

私のチア・ダンサーとして大事にしていきたい。





Sep.2,2014 国内最大の賞金大会がスタート

バレーボールの国内最大規模の大会Leo Cup兼首相杯が本日からスタートした。期間は13日まで、なんと12日間開催される。
(館内はLeoビール会社の広告で一杯だ。チームベンチの前まで看板が置いてあるのは競技上いただけない。ベンチ後方に移動させた方が良い)
(観客は、午後3時ごろで既に1,000人ほど入場している。1階席はほぼ満席である。コート近くでゲームが見られるのは観客にとって良いことだ。18チーム全てにスポンサーのLeoビールからゲームシャツが配布されている)

なぜ長期になるのか?理由がある。会場となるOLympic Studiam内の体育館にはバレーボールコートが1面しか設営できないからだ。従って、1日4ゲーム(5セットマッチ)やるのが精いっぱいなのだ。

出場チーム数は、全国4地域で予選から勝ち抜いてきた8チームと4地域からの推薦チーム8チームの計16チーム。4グループに4チームずつ分かれて、まずは総当たりのリーグ戦を行う。そして、各グループの上位2チームが首相杯に、下位2チームがLeo Cupに進出し、トーナメントを行う。

賞金は、首相杯の優勝チームが100万円、2位が25万円、3位が15万円、4位が10万円。Leo Cupの優勝金額は、30万円。

ここで・・・ちょっと賞金額の設定に疑問が湧いた。
下位グループの優勝賞金額が上位グループの4位よりも、いや2位よりも多い。これでは、上位グループに苦労して進出して、1回戦で負けて賞金なしよりは、下位同士の戦いのLeo Cupに行って優勝を目指したほうが利口と考えるチームも出てくるのではないか?

ありえないと思うが、はじめから手抜きして負けるような作戦を立てているチームはいないと私は信じている。観客は僅かではあるが観戦料金を支払って入場している。観客を裏切ってはいけない。私の邪推であってほしい。

最大の努力をしたものが、最高の栄誉を与えられる。スポーツにおける闘いの根幹である。



2014年9月3日水曜日

Sep.1,2014 プノンペン市内の道は歩きにくい

きょうから9月に入った。

だからという訳でもないが、今夜の食事は普段行かない方向へ歩いて行って、日本食堂に入った。居酒屋なのだが、夕方の時間はどちらかというと日本人の個人客が夕食を採りに来ている。

私の住んでいるサービス・アパートメントから歩いて、15分くらいのところにその居酒屋(食堂)はある。道路そのものは決して狭くないのだが、プノンペン市内には駐車場というものはほとんどない。従って、商店街などは店の前にお客さんの車は横付けとなる。
(歩道は、車のための駐車場と化している。歩行者は、しかたなく路上を歩くが、ちょっと危ないね・・・)

結果として、道路は狭くなってしまう。歩道もあるのはあるのであるが、その上は車やバイクが所狭しと駐車しているので、歩行者は車道を歩くことになる。

そして、脇道では対向車と接触しないように注意喚起しながら歩いて、大通りに出る。

この大通りを向こう側に渡るのがまた難関。と言うのも、信号機の設置されている大通りの十字路は、市内には、まだまだ少ない。横断歩道の絵が描いてあっても、歩行者には無視で車やトゥクトゥクは止まってくれはしない。可愛い女性が渡れなくて困っている時ぐらいしか車は止まってくれない。

車列が、一瞬途切れるのを見計らって、サッと渡るのが横断のコツである。いずれにしろ、こういう芸当まがいの横断はしないことに限る。

2014年9月2日火曜日

Aug.31,2014 The FIVB Volleyball Men’s World Championship in Poland 2014

4年に1回開催される男子バレーボール世界選手権大会がポーランド各都市で開幕した。
(初日は開会式と1ゲームだけ行われた)

残念ながら、我が日本男子は昨年のアジア地区予選で韓国に敗退して出場していない。日本の世界選手権大会連続出場は、ここで途切れてしまった。世界の強豪と本気でぶつかる闘いの機会を失ってしまったのだ。このショッキングな結果も含めて、今年初めに初の外国人監督であったG・Satou氏を解任して、南部新監督(パナソニック監督)を迎えたわけだ。

さて、その韓国が本日のグループ戦でアフリカ代表のチュニジアと対戦した。チュニジアは私が青年海外協力隊員であった時代に短期間ではあったが代表チームを指導したことがある。その後、チュニジアがアルゼンチンでの世界選手権大会や日本でのワールドカップに出場した際も現地で親交を深めている。
(チュニジアチームの監督は左から3人目のMr.ファティ。1976年、私がチュニジアに赴任した時に彼は連盟の事務局長であった。あれから38年。彼も70歳近い年齢になったであろう。近いうちにチュニジアに行って、当時の仲間たちと旧友を温めたいものだ)
韓国とチュニジアとの世界選手権大会での対戦は、これで3回目で共に1勝1杯である。そして、本日の試合は、3-1で韓国の勝利であった。

  B組 韓国 - チュニジア 3 - 1 (24-26, 26-24, 25-21, 25-18) 

全日本男子が出場していないのは、返す返すも残念なことではあるが、アジアのライバルであるイラン、オーストラリア、韓国、中国の出場しているこの世界選手権大会では日本協会から派遣された情報戦略班がしっかりとらライバルたちのゲームのデータ撮りを行っていると思う。備えあれば憂いなし。

当然、全日本男子が欧州、ブラジルに遠征しているビデオもライバルチームは複数のラインを通じて入手していると予想される。

世界の闘いは、情報戦でもある。世界選手権大会から、ここ2週間は目が離せない。