2015年9月29日火曜日

27,Sep.2015 国際バレーボー連盟公認コーチ講習会(レベルⅢ) 最終日

きょうの受講者の顔は、晴れ晴れとしていました。課題のプレゼンと実技指導全て終了したからです。
(閉講式)

午前中に講義を聞きました。その講義を終えた直後に主任講師のチェコ人であるDr.Ejemから、なんと午後のTask(宿題)が受講者でつくる5つのグループに課されました。今回の講習会においての講師への講義についての意見・要望、アジアに4つある(他にバーレン、イラン、インドネシアにある)うちの1つであるFIVBバレーボール開発センターin タイランドの主管による今回の運営についての意見・要望などでした。
(タイのバレーボール開発センターの女性職員のかたが毎日2回のコーヒータイムの時に自家製のケーキを出してくれます。今日のケーキの上にはFIVBの文字が飾られていました。ちょっとした気遣いが嬉しいですね)

私のグループでは、私が発言しました。FIVBでは世界を5つの大陸に分けているが、それぞれの大陸における最近の問題、課題を教えて欲しい。まあ、そのようなことです。

講習会では、受講者のレベルが高くなればなるほど、質問も多岐にわたり、、また高度になってきます。技術指導からチームマネジメント、歴史、心理学、生理学(バイオメカニクス)、最近のルール変更への知識等など。講師はそれらの質問に的確に答えなばなりません。講師も常に学習が必要です。わかり易いITを駆使した教材の準備も大事です。動画も必要です。指導者は、常に学び続けなければいけません。古い資料だけでは納得性がありません。

私も、近いうちにそのようなFIVBの講師の仲間に入ろうと考えています。

2015年9月28日月曜日

26,Sep.2015 国際バレーボー連盟公認コーチ講習会(レベルⅢ) 第8日目

きょうの曜日は、確か土曜日と思います。

この1週間、朝から夕方まで講義と実技発表、夕方は洗濯と翌日の準備をして9時半にはベッドに入る日が続いていますので、曜日の感覚がなくなってきました。

毎朝欠かさず見ているNHKの朝ドラも、いよいよ終幕なのですが、こちらのTVでは見れません。

講習会の進め方ですが、受講者は、講師の概論の講義の後に講師から1か月前に与えられている課題をパワーポインターを使用してプレゼンします。その後に受講者からの質問、そして講師からの質問、まとめと続きます。
(主任講師のDr,Ejemの指摘は鋭い。誰にでも容赦なく説明の不足点を攻めてくる)

受講者の課題発表も、本日で全て終了し、明日は講師の講義とClosing Ceremony(閉講式)を残すのみです。今夜の夕食は、タイランドバレーボール協会が受講者22名を招待してくれました。実はその場でカラオケを歌って欲しいとバレーボール開発センターin Thailandの所長から依頼されていました。

夕食も中頃になって、カラオケ大会が始まりました。ところが、そのカラオケのコントロール機は、日本製でなく、更に歌詞カードにある日本の歌は、ほとんど最新の歌には程遠く、ようやく探し当てた「北酒場」の歌詞は、日本語ではなくローマ字が画面に出てきました。動画ではなく字幕だけです。

その後、ビートルズ、フランクシナトラと計4曲歌いました。バレーボールの指導よりカラオケのほうに普段一生懸命なのですね、などとからかわれながらも歌い切りました。やれやれ・・・。

2015年9月26日土曜日

25,Sep.2015 国際バレーボール連盟公認コーチ講習会(レベルⅢ) 第7日目

バンコクに来て、1週間経ちました。

(今日の午後にMIKASAボールのタイ支社から営業のディーさんが私を訪ねて来てくれました。10ヵ月ぶりの再会です。対面した時、私の顔を見て口髭がないことを指摘しました。そういえば、昨年の今頃は、2ヵ月間だけ口髭を生やしていました)
講習会の内容の90%以上は座学です。きょうは、ヘッドコーチの在り方の講義がありましたが、一般論だけで、実際カンボジアで活動している私には参考になるものはありませんでした。今回の受講者の中で母国を出て海外で活動しているのは私を含めて3名です。

1人はモロッコからカタールのクラブチームで監督、もう一人はタイの女子ナショナルチーム前監督で現在はフィリピンの女子クラブチームの監督です。彼等から得る情報を集約すると海外におけるバレーボール指導者の在り方が見えてきます。

それにしても、彼らの得ている収入は、600万円~2,000万/年です。概してアラブの石油を産する国のほうが収入は多いのですが、生活環境は母国とあまりにも違いがあるようです。例えば、カタールでは日中の気温が40度を超すのが普通ということです。従って、サッカー競技場も冷房が完備されており、移動も冷房付の車、自宅も冷房という環境です。自転車で通勤・・・は、できません。私だったら、途中の道路で暑さでへばっているでしょう。

さあ、あと2日です。私は、座席の最前列にいますので、うっかり居眠りもできません。

今夜は、タイ・バレーボール協会が受講者をディナーに招待してくれます。協会のほうから、私に依頼がありました。スピーチかなと思ったら、カラオケで演歌を歌って欲しいとのことでした。昨年の講習会閉会日の前夜にも、カラオケがあり、私の歌を披露したのですが、印象が強かったようです。

バレーの評価よりもカラオケの評価のほうが、どうやら高くなりそうです。カラオケの評価点を講習会での試験の評価のほうに加点して頂くとありがたいのですが・・・。

いずれにしろ、
合格を目指してあと2日頑張ります。

2015年9月24日木曜日

24,Sep.2015 国際バレーボール連盟公認コーチ講習会(レベルⅢ) 第6日目

タイランドの首都、バンコク市で開催されているコーチ講習会も6日目に入りました。

(壇上でプレゼン発表の後は、受講者からの質問があります。最後に講師から不足部分を徹底的に指摘され、ほとんどの人がうなだれて席に帰ってきます。私の場合は、8年前に社会人大学院のゼミで鍛えられましたので、けなされようが何言われようが、それらが自分のためになることですのでありがたく受け止めます。要は、少しずつでも成長していけばよいのです)

折り返しを過ぎて、受講者の22名にも疲労感が出てきました。一番年長の私は、なぜか元気です。地元タイ人の受講者は1名だけです。彼は、普段はフィリピンの女子プロリーグのチャンピオンチームの監督をしています。私の受講推薦の母体も日本協会ではなくカンボ、ジア連盟となっていますので、受講者の中には私のことを日本語が上手なカンボジア人と思っている人もいます。

国別に見てみると、バーレーンが1名、中国が1名、カンボジアが1名(私です)、ハンガリーが1名、香港が3名、イランが1名、日本が3名、ケニアが1名、マカオが3名、マレーシアが1名、モロッコが1名、ジンバブエが1名、フィリピンが2名、カタールが1名、そして地元のタイが1名です。

受講者の中には3年前に日本でレベル2を受講した香港人とマカオ人がいました。一番遠い国はジンバブエです。南アフリカにある国です。彼の英語は独特のアクセントがあり、会った当初は全く聞き取れませんでしたが、最近は慣れてきて7割は理解できるようになりました。英語と一口に言っても、多様です。

今日嬉しいことが2つありました。1つは、私のプレゼンが講師から褒められたことです。レベルⅢになると、主任講師はほとんど褒めません。恐らく、私が受講者の中で最年長者だから、気を使ってくれたのでしょう。もう1つ嬉しいことは、1年ぶりに再会した中国人講師のザオさんから、私の英語力がこの1年で随分と良くなったと評価されたことです。数人の受講者からも、お世辞でしょうが、日本人にしては発音が良いと言われました(日本人の英語は、一般的に強弱が少なく、調子が平坦であるということです)。

この10ヵ月、週3回お昼休みの英語学校通い、そしてほぼ毎朝のSkipeでのフィリピン人との会話、そして、3か月前からはプノンペン市に住んでいるやはり英語教師フィリピン人と週1回の夕方レッスン(要は食事会)を続けていますが、その成果が少し出てきたのでしょうか。


2015年9月23日水曜日

23,Sep.2015    FIVB Volleyball Men's World Cup Japan 2015 - Final Day

ワールドカップ男子大会も本日が最後の日でした。今日の日本の試合は、今いるところのバンコク市のIT環境が悪いせいか、ユーチューブは映りませんでした。残念。

それで、FIVB国際バレーボール連盟のHPを見ました。なんと2012年ロンドンオリンピックで金メダルチームのロシアにフルセットまで戦ったではないですか。素晴らしい!

日本開催という優位性を考慮しても、今までのチームは一方的に負けていたのが、20年ぶりに3勝以上することができたことは、南部監督はじめスタッフ、選手が一丸となった成果です。この勢いを来年5月に日本で開催するアジア大陸予選兼オリンピック最終予選まで持続させ、リオに行って欲しいですね。そのためにはアジアのライバルであるイラン、オーストラリア、中国、韓国を破らなければなりません。今の日本であれば、それも可能と思います。

ワールドカップも、今夜で閉会しました。リオオリンピックへのチケットは、優勝のUSAと2位のイタリアが獲得しました。USA、イタリア、ポーランドが、なんと10勝1敗で並んだのですが勝ち点でUSAが上回り、1985年の優勝以来2度目の優勝に輝きました。2位のイタリアと3位のポーランドとの差は勝ち点でも同じでしたが、得失セット率の差でした。

ワールドカップは、出場12か国の完全総当たり戦です。勝ち方、負け方が大事です。

これで、来年の各大陸予選会では、北中米では、カナダが有利、欧州ではイタリアがいなくとも、相変わらず激戦でポーランド、フランス、ロシア、セルビア、ドイツが中心なって戦いが繰り広げられるでしょうね。

<順位/第11日>

勝敗  勝点 得失セット
10-01   30  31/06    アメリカ    ☆ オリンピック代表権獲得
10-01   29    30/08    イタリア    ☆オリンピック代表権獲得
10-01   29   31/11    ポーランド
08-03   23    25/12    ロシア
07-04   21    26/16    アルゼンチン
05-06    16   21/21     日本
05-06  13   18/22    カナダ
04-07  12  16/24    イラン
04-07  12  15/24    オーストラリア
02-09  08  13/30    エジプト
01-10  03  08/32    ベネズエラ
00-11   02  05/33    チュニジア

22,Sep.2015    FIVB Volleyball Men’s World Cup 2015 - Day 10

ワールドカップも、今日を含めてあと2日間を残すのみです。きょうは、日本とポーランドの試合をユチューブで観戦しました。

photo by FIVB
(Aパスがセッターに入ると必ずと言ってよいほど外国勢はAクイックを使って、日本のブロッカーの上から攻撃してきます。日本のブロッカーのリードブロックでは、この場合、間に合わないので、コミットで対処するしかないですね。ブロッカーには読みと経験、相手セッターの癖を見抜くことが要求されます。そしてサイドのブロッカーには、1ブロッカーでも対処する能力が要求されます)

結果は昨年の世界選手権で優勝したポーランドが3-1で勝利しました。日本は1セット目を取り、2セット目も若手の石川、柳田のサーブで活路を切り開いて行きましたが、ポーランドがサーブとブロックに勝っていました。

ポーランドの選手達を見て、私だけの感想かも知れませんが、顔立ちの整った、どちらかというと童顔の多いことに気付きました。そして、突然37年前のことを思い出しました。その時、私はポーランド人の営業マンと北アフリカのチュニジアで2番目の都市のスファックス Sfax というところにあるアラブ料理レストランでワインを飲んでいました。

話しは、ヨーロッパで美人が多い国はどこかという話になりました。私はフランス人でしょう、と言いましたら、欧州各国で農機具を売り歩いているというその営業マンは、人差し指を彼の顔の前で車のワイパーのように振り、こう言いました。

「フランスではない。あなたは映画の中でのフランス美女しか見ていないだね。ポーランドに行ってごらん。至る所、美女だらけだよ。ただし、中年になると、ヨーロッパ人はどこもそうだけれど、若い時の面影はどこかに行ってしまうけどね・・・。その点、日本の女性はいつまでも若々しいね」

話しの最後には、日本を持ち上げるところはさすがに営業マンです。

まあ、そんな昔のことを思い出しながら試合を観ていました。

上位のチームは、全勝のポーランド、1敗のアメリカ、イタリアの3ヵ国に絞られてきました。この3ヵ国から2ヵ国だけが今回、リオ・オリンピックの出場権を得ることができます。

明日のイタリア - ポーランド戦、アメリカ - アルゼンチン戦が大事です。ポーランドが、イタリアに勝てば、全勝で文句なしの初優勝。そしてアメリカがアルゼンチンに勝利すれば10勝1敗で第2位となりますが、もしイタリアが3-0で勝利し、アメリカが3-1、3-0で勝利すると、勝敗では3チームが並び、勝ち点でアメリカが僅差で優勝、得失セット率で2位がイタリアということもあり得ます。

さてさて、どうなるか・・・。

2015年9月21日月曜日

21,Sep.2015    FIVB Coaches Course Ⅲ in Thailand Day-3

コーチコースⅢ も3日目に入りました。
(夕方からは、実技のプレゼンが始まりました。課題はGame-like exercise、つまりゲームを意識した、ゲームに直結した練習を3つ提示しなさい、ということです。練習のための練習は不要、常にゲームで起こり得る状況をイメージして練習内容・方法を考えなさい、ということです。モデルはタイのクラブチームで国内第2位の空軍(Air force)クラブが務めてくれました)

 
午前中が朝9時から12時半まで、昼食休憩を入れて、2時から3時半まで講義そして5時40分まで実技でのプレゼンがあります。受講者のプレゼンに対しての同じ受講者や講師からの質問があります。特に講師の指摘は容赦がなく、褒める言葉よりも受講者のプレゼンの不足を突いてきます。
(マイクを持っているのが主任講師のDr.Ejem。受講者どうしの議論を促すように多様な角度から質問を浴びせてきます)

受講者は、母国ではトップ指導者達ですので、不足部分を講師からビシビシ指摘されると、さすがに気落ちしてくるようです。しかし、主任講師のチェコ人であるエイジェム氏はFIVB公認インストラクターの中でも5本の指に入るベテラン講師です。海外でのナショナルチーム監督の経験も数ヵ国を歴任しており経験豊富な方です。時には痛いところを突かれるのも、良い経験です。

エイジェム氏の英語は非常にわかり易く、感心しました。難しい言い回しはしていません。バレーの専門用語を使って、平易な英語で受講者に噛んで含めるように言ってくれます。きょう、彼が言ったことで、発見したのは、FIVBが国際試合のたびに発表するブロック決定本数やサーブ決定本数などは、マスコミの記事を書くための材料を提供しているのであり、指導者は、そのような数字に注目するよりも数値に出てこないプレーをよく観察すべきだと、いうことです。

ワールドカップのほうですが、夕方になり、ホテルの自室に戻り、今、ユーチューブで試合を見たところです。

日本 - アルゼンチン 0 - 3 (24-26, 22-25, 21-25) ブロック 3-11, サーブ 5-7, 相手ミス 16-20。アルゼンチンは、サーブとブロックの良いチームです。セッターも世界で5指に入る名セッターで、自在にボールをコントロールできます。日本は、サーブの単純ミスが目立ちました。

今日の試合で他に重要な試合は、アメリカ - ポーランド戦でした。結果はポーランドが3-1で勝利し、唯一全勝を保っています。

最終上位2チームは、次の5か国に絞られてきました。 ポーランド、アメリカ、イタリア、ロシア、アルゼンチン。3敗以下は脱落です。


2015年9月20日日曜日

20,Sep.2015   FIVB Coaches Course Ⅲin Thailand Day-2

コーチコース(レベル3)の講習会が朝9時からスタートしました。まずはオープニングセレモニー(開講式)です。

今回の主任講師は、チェコから見えたベテラン講師のDr.エイジェムです。今年で80歳になったのですが、矍鑠として記憶も確かで、多くの国の連盟の栄華盛衰の歴史もみてきた方です。現在、世界のトップにある国でも、衰退の兆しがあることなど結構要点をついて我々に話してくれます。

コーチコースもレベル3に上がってくると、大学院での講義形式になってきます。つまり、講師の一方的な話に終わらず、必ず受講者の意見を求めてきます。また、受講者は講師から頂いた課題をパワーポイントでまとめて、皆の前でプレゼンします。他の受講者は、批判になってはいけませんが、プレゼンターに質問したり、お互いの知識、経験をぶつけながら講義は進んでいきます。

最終的には、この講習会に合格した受講者は、自分の国に戻って自国のバレーボール連盟や教会の運営に携わりバレーボールをより普及させ、強化し、発展させることが役割ということです。従って、レベル1は、選手に何を教えるか、レベル2は選手にどのように指導するか、レベル3は地域や国のバレーボール組織をどのように発展させていくか、というのが各レベルの講習会の目的になります。

19,Sep.2015    FIVB Coaches Course Ⅲin Thailand Day-1

本日の昼過ぎに、FIVB 国際バレーボール連盟主催の Coaches Course コーチ講習会(レベル3)を受講するためにタイランドの首都バンコク市に向かいました。
(一部完成した受付カウンターは、従来の3倍はあろうかという広さがありました。これでこそ国際空港です)

バンコクに行く代表的な航路としては、プノンペン国際空港からバンコクのスワンナプーム国際空港にいくのが一般的です。現在プノンペン空港は新旅客ターミナルビルを建造中ですが、一部完成して、今回私も初めて新装になった受付カウンターを使いました。建物が近代的になると従業員たちの接客程度もレベルアップしたかのように見えました。職場環境は大事ですね。

バンコク市内から東に32kmにあるスワンナプーム国際空港には1時間ほどで到着しました。しかし、Immigration 入国検査のところに来て驚きました。およそ2,000人ほどの旅客が検査を待つ長い列を作っていました。日本では連休(シルバー・ウイーク)が始まるとあって、土曜日のきょう、並んでいる旅客の1/5は日本のパスポートを所持しているのが眼で見てわかりました。

この空港は、旅客ターミナルビルの総床面積563,000㎡は世界一の広さを誇り、アジアのハブを目指すタイの新時代の象徴として進められた国家プロジェクトです。それにしては、旅客が集中する土・日は検査をする検査官を増員してもよいのではと思いました。空いているブースはまだ4個ほどありました。私の番に来たのが並び始めてから1時間です。飛行機に乗っているのと同じ時間です。一寸閉口しました。

出迎えに来ていただいたFIVBバンコク・コーチ・トレーニング・センターからの車に乗り込んで宿泊先のホテルに向かいました。

明日から、どうなるか楽しみです。 

2015年9月19日土曜日

18,Sep.2015    FIVB Volleyball Men’s World Cup 2015 - Day 8

明日の昼にタイのバンコクにFIVB主催のコーチコースに出席するための準備をしていましたら、日本とイランの試合を観るのをすっかり忘れていました。
(強い日本であれば、ファンも戻ってきます。男子の部の開幕時の観客数と比べたら段違いです。視聴率も女子の部以上と聞いています。男子バレーのパワーとスピードを実際見れば、スポーツ好きの人は必ず魅了されるでしょうね)

あわてて、ユーチューブで試合を探してライブで観ました。イラン人のアナウンサーでした。イランには多くのペルシャ人が住んでいます。ペルシャ語の解説は、アラビア語を少し解る程度の私にはチンプンカンプンでした。

試合は、丁度5セットマッチに入ったところでした。結果は、日本 - イラン 2 - 3 (25-22, 25-23, 18-25, 21-25, 12-15)で、イランが勝利しました。

日本の敗因は、サーブのミスが多すぎることです。全体でも日本のミスは33でイランの25より8点も多い。身長の低い日本が大男たちよりもミスが多いのでは勝てません。特に、勝負どころでのサーブに戦術性が不足のようです。現状では、イランがやや優勢と言わざるを得ないでしょう。

イランは、最近5年前から前イタリア男子チームの監督でオリンピック以外の主要大会で金メダルを獲得した名監督べラスコ氏の指導で急に強くなった感があります。しかし、それ以前の積み重ねがあったからこそ、昨年の世界選手権大会で過去最高位の6位入賞を果たせたと思います。

勿論、アジアの中位の成績からアジアのトップ、更には世界の10位以内常連になるには、指導者もまた異次元の能力が求められます。べラスコ氏でなければ、このような成績をあげることは難しかったと思います。

イランは、更に次世代のジュニア層も着々と強化しています。ここ、暫くはイランを取り巻く国際政治も安定してきて経済も活性化されていくでしょう。なにしろイランはペルシャ商人発祥の地ですので、交渉事もしたたかです。アジア男子バレーの勢力図は、暫くはイラン、オーストラリア、日本、中国、韓国の5か国で彩られていきますね。

我がカンボジア男子チームも2年後にはアジアのベスト8に入りたいものです。

イランは1945年にバレーボール連盟を設立し、1959年には、アジアバレーボール連盟に加盟しています。イランは、アジア最古参の連盟なのです。そして、競技成績も1958年のアジア競技大会で準優勝しています。世界大会には1970年の世界選手権大会、1991年のワールドカップに初出場を果たしています。

男子ナショナルチームの指導者は現在まで、17名が務めました。ほとんどの指導者の任期は2年ほどですが、べラスコ氏が監督を務めたのは4年(2011年~2014年)と長いほうです。

私事ですが、本日から27日までタイのバンコク市で開催されるFIVB主催コーチ講習会(レベル3)に私は出発します。主任講師を務められるエジェム氏(チェコ人、80歳)は、イランにて1970~1972年に監督を務めていたことが彼のプロフィールを見て判明しました。エジェム氏にお会いしたら、当時のイランのことを、そして今のイランのこと、日本のことなどをお聞きしようと思っています。

受講生は各々課題を2つ与えられています。1つは理論、もう1つは練習内容・方法。実は、私の場合、申し込みが遅かったので課題を頂くのも遅く6日の日でした。特に理論の質問内容が良く理解できず、パワーポイントでの作成スタートが遅くなり、昨日の深夜に完成しました。やれやれ・・・です。

それでは、午後1時30分の便でバンコクに行ってきます。1時間(片道1万円ほど)で着いてしまいますので、寝る暇もないでしょうね・・・。



2015年9月18日金曜日

17,Sep.2015    FIVB Volleyball Men’s World Cup 2015 - Day 7

大会7日目。各チームともそろそろ疲労を感じてくる頃です。日本は、ベネズエラと対戦しました。
photo by FIVB

結果は、3 - 0 (33-31, 26-24, 25-19) で日本が勝利しました。気になったのは、柳田がスタメンに入っていなかったことです。体調を崩したようです。代わりに米山がレフトポジションに入りました。

ワールドカップのような長い期間の試合では、体調の維持管理が大事です。疲労から集中力が無くなり、怪我も発生しやすくなります。全員がスタメンできるような全員バレーが必要となってきます。

日本の成績は、これで5勝2敗です。ワールドカップで4勝以上あげたのは1995年の大会以来20年振り、です。

明日は、いよいよアジアのチャンピオンであるイランとの試合です。1か月前にテヘランで行われたアジア選手権大会で日本は優勝しましたが、その時の相手のイランは、完全な1軍ではありませんでした。明日は、いよいよ正規の1軍との試合です。お互いにオリンピック出場権をかけての来年5月のアジア予選会の前哨戦としても負けられない意地の張り合いとなるでしょう。

2015年9月16日水曜日

16,Sep.2015    FIVB Volleyball Men’s World Cup 2015 - Day 6

今夜が、バレーボールのワールドカップも折り返し、というところでしょうか。今夜は私にとって第2のバレーボールの故郷であるチュニジアと日本男子の試合でした。
photo by FIVB

試合はプノンペン市内の行きつけの日本居酒屋でライブで観ました。結果は、3-0 (25-21, 25-19, 25-19) で日本の勝利でした。チュニジアはサーブの威力が不足でした。久しぶりにTVの画面で観るチュニジアの選手達は孫弟子のようなものです。チュニジアの監督のファティとも先週ファイスブックで連絡を取り合いました。
(久しぶりに見る監督のファティは、すっかりオヤジになっていました。FIVBのインストラクターの資格も10年程前に取り、大学の教員もやっていました。最近は近隣の中東地域のバーレンのナショナルチームの指導もやっています。会って積もる話をしてみたかったですね。チュニジアで私が活動していたのは38年前ですが、つい数年前のことのように思い出されます)

8年前(2007年)と12年前(2003年)のワールドカップにもチュニジアは出場しています。特に12年前は、私もチュニジアチームの夜の作戦会議に請われて同席し日本チームへの対策を講じました。そして日本に勝利しました。2007年も勝利しました。具体的に指示を出せば、もともと身体能力は日本人より上ですので、結構アラブ人はやります。

一般論ですが、試合前に具体的な指示を出せない指導者がいます。「精一杯やりなさい」「悔いのない試合をやりなさい」「全力を出しなさい」等は、具体的な指示の次に出てくる言葉です。『敵を知り己を知れば百戦危うからず』とは孫子の言葉ですが、敵も己もあまり把握せずに生徒達を試合の場に出している日本の教員指導者がいます。部活の教員指導者はスポーツの指導が専門ではないのですから、しょうがないのですが、ちょっと残念です。

さて、日本は、これで4勝2敗で、12チーム中6位です。明日はヴェネズエラですが、油断しなければ3-1で勝利できるでしょう。目標の6勝以上まで、もう少しです。

15,Sep.2015    カンボジアの高校卒業検定試験

この国の教育制度は、近年、変わりつつあります。

昨年新たに就任した教育大臣は、カンボジアの高校卒業検定試験の制度を大きく変えました。試験会場にカンニングペーパーやスマホの持ち込み禁止、受験者同士の教え合いなどを禁止にしました。

つまり、従来はそれらが公然と行われていたいうことです。卒業検定試験合格証は、同時に上位の大学への入学許可証でもあります。私学の大学の中には、これらの優秀合格者がそこの大学に入学する場合は、奨学金(贈与)を出すとのことです。

昨年、初めて導入された新検定制度の結果、受験者の75%が不合格者となりました。慌てた教育省は、救済のための追試験を行いました。

そして、今年も検定試験が8月末にあり、12日に合格者の受験ナンバーが発表されました。結果は、50数%が合格ということです。試験内容が難しいのか、受験生の日頃の学習が足りないのか、そのあたりは私には判りません。個人的な見解ですが、私が通っている英語学校での観察によれば、富裕層の子弟ほど学習しており、貧困層は学習よりも家の手伝いやアルバイトで学習する時間は無いようです。
(写真には受賞者の一部しか写っていませんが、女性が多いように見受けられます。女性が頑張れる国は成長する。私は、そのように考えています。・・・女子バレー・ナショナルチームの創設もしなくてはいけません)
 
画像は、本日の新聞に載ったものです。検定試験合格者の中で成績優秀者(A評価)がフンセン首相から1人1人にお祝いの品々(現金6万円、タブレットパソコン、銀貨、記念の本)を渡しているところです。昨年度の受賞者は、わずか11名でしたが、今年は108名の受賞者がいたとのことです。

新聞は、野党からは首相の人気取りだと揶揄する人の声も取り上げていましたが、学生達には好評で、首相と直接会うことができて良かった、という声が多かったということです。

私が気になるのは、不合格になった生徒達です。来年、再受験する人は、また同じ高校に通う気になるのであろうか、それとも専門学校に通いながら学習して来年に備えるのか。学費の余裕のない生徒は、進学をあきらめて就職の道を選ぶのか。日本の大検制度のように、救済措置があると良いのですが。

2015年9月15日火曜日

14,Sep.2015    プノンペン居住区の建設ラッシュ

昨日、今日と、ワールドカップはチームの移動日と休息日に当たっているので、試合はありません。

そこで、本日は久しぶりに私の住んでいる居住環境の報告をしましょう。
(緑色のカヴァーで覆われているのが建設中のビル型アパートメント。この辺りは、もともとフランス植民地時代にフランス人が多く住んでいたということです。どうりで樹木が多いです)

画像を見てください。私の住んでいるのは賃貸アパートメント(日本のアパートと違い家具・食器・TV付きの部屋)の10階です。ここから、毎朝、外を眺めているのですが、最近、建築中のビルの多さが目に付くようになりました。数えてみたら、ざっと20棟ありました。

何ができるのか、調べてみましたら、ほとんどが外国人用のアパートメントや短期滞在型のコンドミニアム(アパートメントの一種)です。なかには、20階以上なんてものもあります。

完成は、2年後らしいです。しかし、2年後に外国人が今より増加しているかどうかはわかりません。空き部屋も相当数出てくるのではないでしょうか?結果、賃貸価格も下がって、経営としてはどうなんでしょうかね。

そういえば、日本食のレストラントも、この界隈だけでも、ここ1年で1.5倍に増えました。私の居住するアパートメントの眼と鼻の先にもタイ人が出資する寿司店が新築中です。歩いて100mのところに昨年開店した韓国風?の寿司店は最近閉店しました。

出店、閉店の激しいのが、私の住んでいる界隈の1つの特徴のようです。


2015年9月14日月曜日

13,Sep.2015  FIVB Volleyball Men’s World Cup 2015 - Day 5

きょうは、上位のチームのイタリアとの試合でした。
photo by FIVB

 結果はイタリアが格の違いを見せつけて日本にストレート勝ちでした。

3 - 0 (25-21, 25-20, 25-15)

特に3セット目のイタリアのサーブは圧巻でした。斜め回転がかかってレシーバーを弾いてしまうほどの破壊力を持つジャンプスパイクサーブは、見事でした。イタリアは、3セット計でエース(サーブの直接ポイント)を9点挙げました(日本も5点と奮起)。日本チームでは柳田がチーム最高の15点を挙げました。

日本のジャンピング・スパイク・サーバーは助走のスピードをアップさせ、その推進力をボールのスピードアップに繋げる工夫が必要です。パワーサーバーではない日本人には、高いトスよりもコントロールできる少し低めのトスのほうがコースを狙うサーブとして適していると思います。そのうえで、状況によっては、同じフォームからフローターサーブも実行できるスキルが必要です。

上位は、USA、ポーランド、ロシア、イタリアそして2敗で頑張っているアルゼンチンに絞られてきました。

今日の試合で印象に残ったのは、イタリアチーム最高の得点16点を挙げたザイチェフです。
photo by FIVB

彼は202cm、27歳。彫刻のように均整のとれた身体に端正なフェイスは、ローマ時代の勇猛果敢な騎士を彷彿させました。コート脇の女性ファンからは黄色い声援を日本選手よりも浴びていたようです。22歳の時の世界選手権で4位、前回のワールドカップでも4位、そして2012年のロンドンオリンピックでは銅メダルを獲得した主力選手です。

名前は、イタリア人らしくないですね。そうです、50歳以上のバレーボールファンでしたら聞いたことがあると思いますが、1970年代から1980年代にかけて活躍した旧ソ連の名セッターであったザイチェフ選手の長男です。
Father

父は、オリンピック金メダル(モスクワ)1、銀メダル2、世界選手権金メダル2、銀メダル2を獲得しました。日本の誇る名セッター猫田選手と並んで世界2大セッターと当時は言われました。2013年10月には、バレーボール殿堂入りの栄に浴しました。派手さはなく、堅実なセットをしていました。当時のセッターとしては長身の192cmでした。

私が、なぜザイチェフの父親に関して詳しいかというと、父親と生まれ年が同じ(1952年)だからです。また、彼の現役時代のプレーをモスクワ・オリンピック(1980)の現場で観ているからです。

息子が生まれたのは、イタリアでプレーしている時です。母親は同じソ連人で水泳選手です。息子は、イタリア国籍を取り、10歳からバレーボールを始めました。当初は父親と同じポジションであるセッターとしてでした。

人物に焦点を当てると、色々なドラマがあることが判ります。バレーボール大好きな人間たちが日本に集まってプレーしているこのような光景をこれからも永く続けられような世界であってほしいと思います。

2015年9月12日土曜日

12,Sep.2015  FIVB Volleyball Men’s World Cup 2015 - Day 4

日本は、カナダに3-0で勝利しました。
photo by FIVB
(カナダの高いブロックが3枚あっても、勝負するのは1枚と。従って、狙う1枚を決めて仕掛ければよい。なるべく単純化することで一瞬の判断ができる)
 
試合毎に日本チーム力は上向きになって来ています。選手達のひた向きさが、良いですね。2年前までのチームは、諦めが早かったように思います。監督が代わると、チームはこうも変わるものですね。

セッターの深津も良いですね。選手の良さを引き出して、気持よく打たせています。期待の若手「ネクスト4」の一角で204センチの山内晶大(21歳、愛知学院大)が13得点、アタック決定率100%(9本中9本)の正確な攻撃で、今大会初のストレート勝ちに貢献しましたが、セッター深津の判断が良かったからです。深津は選手を育てるタイプのセッターですね。ミュンヘンで金メダルを取った時の名セッター猫田選手のようです。

ここ1年間の海外遠征での苦労が実りつつあります。それまでの日本の強化は、どちらかというとアジアの中での強化でした。今回の日本男子チームは、積極的に南米、欧州に出かけています。高さとパワーにも慣れてきました。点数を離されないように、しぶとく、集中力を保っていけば緻密なバレーをする日本はミスが少なくなり、相手はミスを出すようになります。

大会前日、私は今大会の目標勝ち数を6勝としました。どうやら達成できるところまで来ました。注意しなければいけないのは、「上位2位」を目指すという欲を出さないことです。マスメディアは、日本が勝ち進めば、この「上位2」を要求してきます。これに乗ってしまうと、重圧に押しつぶされてしまい、今までの軽やかな動きが止まってしまいます。マスメディアへの回答と本心とをうまく使い分けてください。まさにメディア対策はフェイクです。メディアの皆さん、ごめんなさい。

明日のイタリアは、強敵ですが、力を出し切るまで戦うことです。闘い続けることで強くなっていきます。キーワードは「諦めない」です。


<順位/第4日>

勝敗 勝点  得失セット
4-0     12    12/01      アメリカ
4-0     11    12/04      ポーランド
3-1     09    10/04      ロシア
3-1     09    09/05      イタリア
3-1     08    10/06      日本
2-2     07    09/07      イラン
2-2     05    08/09      アルゼンチン
1-3     03    05/11      ベネズエラ
1-3     02    04/11      カナダ
1-3     02    04/11      オーストラリア
0-4     03    07/12      エジプト
0-4     01    03/12      チュニジア
 
 

12,Sep.2015     昨日の9月11日は震災の月命日でした

昨日は、4年前の東日本大震災の月命日、同じ金曜日でした。
(破壊され、半分水没した家屋。水圧の力は想像以上に凄まじい。もう住めないでしょうと諦めている人も多い)

そして、関東から東北にかけて大雨が降り、川が氾濫し堤防が決壊、43,000人ほどの人が避難を余儀なくされました。亡くなった方もいます。

昨日は、また14年前にニューヨークで起きた14年前の9.11のテロ事件の日でもありました。その日、3,000人ほどの人が亡くなりました。日本人も24名含まれています。

昨日、サウジアラビアにあるメッカ(聖地)で突然強風が吹き、寺院が崩れ、巡礼中の多くの人々が崩壊した建造物の下敷きになりました。詳細はまだ報告されていません。

今朝は、東京で震度5の地震が発生しました。幸い、いまのところ大きな被害は報告されていません。

我々、人類は自然と共に生きています。自然の力の前では、人間は小さな存在です。しかしながら、地震、津波、洪水、台風、竜巻など自然災害にあまりに翻弄されることは避けたいものです。人間の知恵と科学の力で甚大な被害が出ないように予測、予防し、また被害が出た後の速やかな対策が必要です。

被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。



ちょっと憂鬱な週末です。

2015年9月11日金曜日

10,Sep.2015   FIVB Volleyball Men’s World Cup 2015 - Day 3

大会3日目。日本(世界ランク20位)は、アジアのライバルであるオーストラリア(世界ランク13位)と対戦しました。

結果は、日本が3 - 1で勝利しました。 (25-17, 25-21, 25-27, 25-18)
photo by FIVB

活躍したのは、若手たちです。石川が19点、柳田が19点。若手の活躍に刺激され主将の清水は奮起してチーム最高の22点を挙げました。

圧巻は、柳田の連続得点を含むサーブです。レシーバーの間に打たれる彼のサーブにオーストラリアのリベロは対応できませんでした。全体として、日本のサーブはアグレッシブ(攻撃的)で良かったです。日本のサービス・エースが7点、オーストラリアは3点でした。そして、オーストラリアのエースで主将の巨漢エドガー217cmをサーブで狙って、彼をイライラさせる作戦は成功しました。

相手の弱みを攻めるのではなく、相手の強みを攻めて崩すことで全体を揺さぶる作戦です。今年8月にイランで行われたアジア選手権では1-3でオーストラリアに敗退して、グループでも4位になりました。順位決定戦では他のグループの1位、韓国と当たることになりました。ここから日本男子の復活が始まりました。韓国を撃破し、その勢いで決勝まで進出しました。決勝では世界ランク11位の地元イランと対戦しました。イランは完全な一軍ではありませんでしたが、それでもイランを破って優勝しました。

明後日は、カナダ(世界ランク14位)と対戦します。

日本男子は、試合を行うたびに進化しています。カナダ戦にも勝利を期待できます。



 <順位/第3日>

勝敗 勝点 得失セット
3-0   9    9/1      アメリカ
3-0   9      9/2     イタリア
3-0   9    9/2     ポーランド
2-1     6    7/3     ロシア
2-1   6    7/4     イラン
2-1   5    7/6     アルゼンチン
2-1   5      7/6     日本
1-2   2    4/8     カナダ
0-3    2     5/9      エジプト
0-3   1     2/9     ベネズエラ
0-3   0     1/9     チュニジア
0-3   0    1/9      オーストラリア

2015年9月10日木曜日

09,Sep.2015 FIVB Volleyball Men’s World Cup 2015 - Day 2

日本男子の新戦力である柳田と石川。若い二人の活躍は清々しくて良いですね。今夜のヒーローは、柳田で、チーム最高の14点を挙げました。

結果は、 USA - 日本 3 - 1 (25-23, 21-25, 25-11, 25-14)でした。
   
photo by FIVB
(パスがネット際のセッターであるクリステンセン198cmに返ると高い位置からのセットがあり、クイックは日本のブロックの上方を通過して決まる) 
アメリカの戦術はシンプルです。サーブで崩し、ブロックで仕留める、ということです。今夜は、石川を徹底的に狙ってきました。技術統計にも明確に出ています。USAが サーブ 11-1(左側がUSA、右側がJapan), ブロック 13-1と,日本を圧倒していました。但し、ミスの数はUSAが多く、 21-30(左側がJapan、右側がUSA)と日本に30点も貢献しています。

日本の若い二人の勢いに引っ張られるかのように、中堅の清水も動きが良くなってきました。若鮎の二人に共通しているのは、空中バランスの良さ。肩甲骨周りの柔らかさ。従って、スパイクも、ブロックアウトを狙ったり、ブロッカーの指を狙ったスパイクを打つことができます。サーブも、攻撃的なサーブを実行していました。体幹が更に強化されると、パワーが増してきて更に強力なサーブを実行できるでしょう。

メダル候補の1つのUSAに対して、日本は、攻撃的なサーブで相手レシーバーを崩し、スパイカー数を限定させていました。一方的な点差にならないところが、昨年までのチームと大きく違うところです。1セット目と2セット目のように、常に僅差の2点差で展開していくことで、相手も余裕を失い、ミスが出てきます。

4セット目に入って、日本のサーブがネットにかかる場面が多くなりました。これは、トスが低くなってきて、ボールのやや上方をヒットしているからです。従って、4セット以降のトスの高さを若干気持でボール1個分高くするような調整(ajustment)が必要と思います。

また、3セット目以降は、日本の集中力が切れていたように感じます。たかだか2時間ほどのゲームです。日本人の持つ特性の1つである「粘り強さ」、つまり、「諦めずに継続する集中力」の養成も課題です。そのためには、限界での練習が必要です。時には、そのためにチームが崩壊するときもあります。世界のトップのチームは、多かれ少なかれ、そのような限界の境で必死に練習しています。

2015年9月9日水曜日

08,Sep.2015 FIVB Volleyball Men’s World Cup 2015 - Day 1

昨夜の開幕戦で、日本男子は、Egypt に3-2で勝利しました。

3-2 (25-19, 23-25, 25-18, 17-25, 15-7)

                              photo by FIVB
(石川が日本チームで最高得点の24ポイントを挙げた。彼の特徴はこの写真に表れている。肩甲骨を上手く使っている)
 
 試合では、エジプト(世界ランク15位)のサーブは日本(世界ランク20位)のサービスエース4本をしのぐ10本を記録しました。

さすがに 、現在のアフリカチャンピオンです。エジプトも、同じアフリカ代表のチュニジアも人種はアラブ人です。筋骨たくましく、チームには2m台の選手も数名います。バレースタイルは欧州が近いので欧州スタイルです。

昨夜の試合では最年少20歳の石川(中央大学2年生)が活躍しました。今や、すっかり日本男子のエースです。昨年、1シーズンだけですがイタリアセリエAのパッラヴォーロ・モデナでプレーした経験が彼を更に成長させています。高いブロックにも慣れているのでブロックを利用した打ち方に余裕があります。

ジャンプ力もあり、最高到達点は、345です。

これから、この大会を通じて更に進化していくでしょうね。楽しみです。

 

2015年9月8日火曜日

07,Sep.2015  FIVBワールドカップ男子バレーボール大会2015 開幕前日

明日9月8日から23日まで日本各地で男子バレーボール・ワールドカップが開催されます。
(第1ラウンドの会場は、広島と浜松に分れて、それぞれ6ヵ国が対戦している。日本は広島会場での戦いをまず5日間行う。初戦のエジプトには勝っておきたい。2日目からの試合は相当厳しい)

参加チームの情報の一部を紹介してみましょう。

( )内は今年8月のFVB最新ランキングです。ランキング1位のブラジルは、今回出場していません。日本男子に私が個人的に期待する勝ち数は、6勝です。今回のワールドカップで上位2チームに入ることは非常に厳しいです。まずは、アジア大陸予選(兼 世界最終予選)で2008年北京オリンピック出場以来逃がしてきたオリンピック出場権を確実に取るためのステップとしてこのワールドカップには臨んで欲しいと思っています。

日本男子監督の南部さんとしては、「チャンスですから、代表権を取りに行く」と言わざるを得ないでしょうが、本心は私と同じではないでしょうか?

<出場チーム>

 ロシア (2)
 ポーランド(3)
イタリア(4)
アメリカ(5)
アルゼンチン(6)
イラン(11)
オーストラリア(13)
カナダ (14)
チュニジア (15)
エジプト(15)
日本(20)
ベネズエラ(27)
※12チームによる1回戦総当たりリーグ戦


試合の見どころですが、日本の試合は全て大事です。次には優勝に絡む試合が見どころです。ちょっと抜粋してみました・

<試合日程>

09月08日(火) 第1日  日本 - エジプト、  アルゼンチン - イラン 
 
09月09日(水) 第2日  アメリカ - 日本、  ポーランド - ロシア

09月10日(木) 第3日  日本 - オーストラリア、 

09月12日(土) 第4日  アメリカ - イタリア、    日本 - カナダ、  ロシア - アルゼンチン

09月13日(日) 第5日 イタリア - 日本、  

09月16日(水) 第6日 イタリア - イラン、   日本 - チュニジア、 
09月17日(木) 第7日 アメリカ - イラン、   日本 - ベネズエラ、  
09月18日(金) 第8日 日本 - イラン、  

09月21日(月・祝) 第9日 イタリア - ロシア、   日本 - アルゼンチン、   アメリカ - ポーランド、

09月22日(火・祝) 第10日 日本 - ポーランド、 アメリカ - ロシア、 
09月23日(水・祝) 第11日 イタリア - ポーランド、  日本 - ロシア、   アメリカ - アルゼンチン、

07,Sep.2015 日本女子バレー リオ・オリンピックへの道 アジア大陸予選会

日本女子は、今回のワールドカップにてリオ・オリンピックへのチケットを逃がしました。

そこで、オリンピックに出場するための次の予選会をざっと確認しておきましょう。

まず、開催時期ですが、2016年5月14日(土)~6月5日(日)日本(東京体育館)で開催されます。これは、アジア大陸予選ですが、世界最終予選と兼ねて開催されます。
 
8ヵ国が参加します。その出場国は、あくまでも個人的な予想ですが、以下の通りです。

開催国 ・・・・・・・・・・ 日本
アジア大陸枠 3ヵ国・・・・ 韓国、タイ、カザフスタン
世界最終予選枠(欧州)・・ イタリア or ロシア、ドイツ or トルコ
世界最終予選枠(北中米)・ ドミニカ共和国
世界最終予選枠(南米)・・・ペルー

この中でまずアジア最上位国がアジア大陸代表となります。中国は、今回のワールドカップで代表権を得ましたので参加しません。従って、日本が有利です。

次に、このアジア最上位国を除き、3位以内にリオ五輪出場権が与えられます。
 
<リオ五輪出場枠>
開催国:1枠(Brazil)
ワールドカップ:2枠(China, Serbia)
5大陸予選:各1枠で計5枠
世界最終予選:3枠
大陸間プレーオフ:1枠

日本女子は、来月から国内トップリーグを行います。ナショナルチーム所属の選手はこれまでの国際大会での経験をフィードバックさせて、世界に通用するスキルをリーグ戦を通じて磨いて欲しいと期待しています。また、強化委員は、来年1月から各大陸予選が開催されますが、オリンピックに出場する代表国の視察を念入りに行って頂くようにお願いします。

リオ・オリンピックに日本女子は出場できる可能性は大です。アジアのライバルの韓国、タイ、カザフスタンを再度研究し、対策を打っておくことです。但し、本番でメダルを狙うには、非常に厳しいと言わざるを得ません。まず、怪我やその他の事情で今回代表から漏れた選手達(江畑、宮部、旧姓荒木など)の復帰が望まれます。
 
 
 

2015年9月7日月曜日

07,Sep.2015 Jenny finally got the touch of gold at a major international tournament for the first time in her coaching career.

 女子ワールドカップが閉幕しました。優勝は中国でした。
(今朝、たまたまTVのスイッチを入れたら中国国営放送が放映されていました。全くの偶然ですが、優勝したことが大きく報じられていました)

また、2位までに与えられるリオ・オリンピックの出場権利は、中国とセルビアに与えられました。日本は、大会前の私の予想(3位~5位)が不幸にも的中し5位となり、オリンピック出場権は、来年5月日本の東京で開催される世界最終予選兼アジア予選会までお預けとなりました。

中国のチームは、まだ若く、来年のリオ・オリンピック時に最初のピークを迎えるのではないかと思います。中国、USA、ブラジルを軸に欧州(代表になれば、ロシア、イタリア、トルコ、ドイツなど)そして日本が、メダル争いに加わってきます。

それにしても、中国の監督のジェニィ・ランピン(Jenny Lang Ping)は、指導者として、初めて世界の頂点に立ちました。彼女は1995年に最初に中国の監督としてスタートしました。1998年までの間にワールドカップ、アトランタ・オリンピック、世界選手権で銀・銅メダルを獲得したものの、金メダルには手が届いていませんでした。

2005年に米国の監督に就任、2008年の北京オリンピックでは銀メダルを獲得しました。その後、中国に帰り国内のチームの監督に就任しました。2012年のロンドンオリンピックで中国女子が、あまりにふがいない結果に終わりました。そこで、ランピンに再度の監督就任依頼があり、2013年からチームを若返らせ指揮を執り始めました。2014年、昨年の世界選手権大会では12年ぶりに中国にメダル(銀)をもたらしました。そして、今回の快挙です。

ベンチでの彼女の形相は、人が付け入るスキのない鬼の形相です。選手達の表情もキリリと引き締まり、どんな格下の相手に対して手を抜きません。大した集中力です。

2015年9月6日日曜日

06,Sep.2015  FIVB Women's World Cup in Japan - day 10-2

昨夜の日本とUSAの試合の結果は、USAの勝利でした。日本は、この大会でのオリンピック出場権獲得ができませんでした。

日本 - アメリカ 1 - 3 (25-20, 23-25, 20-25, 10-25)

技術成績は、アタック 49-59, ブロック 5-16, サーブ 2-7, 相手ミス 22-13と、小柄な日本がやらなければならないサーブはUSAが勝っていました。ブロックは、2セット目以降に日本の攻撃陣の特徴が読まれて、日本のスパイクコースをUSAに押さえられていきました。

4セット目は、日本は、ベンチの選手を出しましたが、打開はなりませんでした。厳しい言い方になりますが、日本は2012年ロンドンオリンピックの銅メダル獲得以降、新戦術の開発に成功していない、ということです。2012年のチームは、近年の日本女子チームには珍しく185cm以上の動ける長身選手が揃っていました。そして、彼女たちが中心になって大活躍してくれました。

最終日の今夜の日本対中国の試合にて、リオ・オリンピック出場権を獲得する2チームが決まります。セルビアは今夜、格下のチームとの試合ですので2位以上に内定です。そして、中国が日本に勝利すれば、中国が4度目の優勝とオリンピック・チケットを獲得します。中国が日本に敗退し、USAが今夜の試合でドミニカに3-0、3-1で勝利すれば、勝敗で中国に並び、勝ち点で中国に1点勝り、逆転で第2位になります。中国が2-3で日本に敗退して、勝ち点で同点となっても、USAが得失セット率で優位です。

ここで、日本、中国、USA、ドミニカの各国協会の思惑が揺れ動きます。昨夜の試合の敗退で、日本はこの大会で2位以内の可能性は無くなり、5位が内定しました。来年5月のアジア予選兼世界最終予選(東京)を考えれば、アジア各国は強い中国が今回の大会で優勝してアジア予選会のほうには来て欲しくないと考えます。

北米各国も、USAがドミニカに3-0で勝利し、中国が日本に敗退すればUSAが逆転で2位になり、オリンピック・チケットを獲得し、北米予選には出場しなくなり、ドミニカはじめ他の国にオリンピック出場の可能性が出てきます。

・・・どうなるか、わかりませんが・・・中国は強いです。それでも、日本チームは、協会役員にオリンピックへの道への可能性への計算は任せて、選手達は最善を尽くすべきです。まずは日の丸を背負っている矜持を持ち、そして当日足を運んでいただいたファンの方達に最後まで諦めないプレーを見せて欲しいです。

オリンピックへの道は、まだ閉ざされていません。まだ途上です。この大会の最後の試合で、アスリートとしての自分を進化させてください。


<順位/第10日>

勝敗  勝点 得失セット
09-01   27    27/06    中国
09-01   24    28/09      セルビア
08-02   25    26/07    アメリカ
08-02   24    27/08     ロシア
07-03   22    26/11     日本
05-05   16    18/18     ドミニカ共和国
05-05   15    16/16     韓国
04-06   11    13/20     アルゼンチン
03-07   09    10/23     キューバ
01-09   04    07/27     ペルー
01-09   03    04/27     ケニア
00-10   00    00/30     アルジェリア

2015年9月5日土曜日

05,Sep,2015 FIVB Women's World Cup in Japan - day 10

午後に試合のあったChina vc Russiaをweb放送で観ました。結果、Chinaが気迫あふれるプレーでRussiaを圧倒して3-1で勝利しました。

サーブとブロックがRussiaよりも良かったです。Chinaは、4セット目には18歳で199cmのエン・シンゲツを投入しました。彼女の長身から繰り出すフローターサーブは威力があり、サービスエースも奪いました。Chinaは、これで9勝1敗です。

今日の結果で、Chinaは同じ9勝1敗のSerbiaを勝ち点で3点上回り、暫定トップになりました。明日の最終戦で日本に勝利すれば、ワールドカップ3大会ぶり4回目の優勝です。

日本がリオ・オリンピック出場権を得るための2位に入るには、まず今夜のUSA戦に3-0か3-1で勝利し、更に明日の最終戦で中国にやはり3-0か3-1で勝利すれば、8勝2敗でロシアそして中国と並びますが、勝ち点1点上回り、第2位となります。

USAにも、まだ2位になるチャンスが残っています。今夜USAが日本に3-0か3-1で勝ち、他力本願になりますが、明日の日本とChinaの試合で日本が3-0か3-1で勝つと、USAが勝ち点1点差で
第2位になります。

05,Sep.2015   FIVB Women's World Cup in Japan - how to decide the order

女子ワールドカップもあと2日を残すのみとなってきました。オリンピックへのチケットを手中にする2チームも絞られてきました。
(昨日、ロシアは世界選手権優勝のUSAを3-0で退け、全体の1位を堅持した。画像のスパイカーはこの日ロシアチーム最多の16点を挙げたコシェレバ192cm。ロシアのブロック得点は3セットで16点。片足でブロックに跳んだり、移動のスピードを上げる手段は男子バレーそのものだ)

2位以内には、現在8勝1敗のセルビアが最有力です。残り2試合は、格下の国との対戦です。セットを落とすこともないでしょう。セルビアの監督は、緊張感を持たせるために、若手選手育成も含めて、また全員での勝利感を出すためにベンチの選手も積極的に出場させるでしょう。

そして、もう1つの2位以内にはロシア、中国、USA、日本の4か国が並んでいます。その中でもロシアは本日の中国戦に勝利すれば、最終日の相手は格下の国ですので、勝敗でセルビアと並び、勝ち点ではセルビアに勝って第1位になります。オリンピック出場権は、ロシア、セルビアで内定となります。

中国が勝利すれば、最終日まで混戦状態となります。今夜の日本・USA戦、そして最終戦の中国・日本戦が非常に重要な試合になります。日本は今夜のUSA戦で敗退すれば、3位~5位となりオリンピックへの道は来年のアジア予選を兼ねた世界最終予選に回ることとなります。

ここで、順位の決め方について確認しておきましょう。

基本的には勝敗数によって決定しますが、その勝敗数が複数チームで並んだ場合、獲得している勝点で順位を決定します。優先順は下記を参照ください。ワールドカップバレーには勝ち点制が導入されています。3-0、3-1で勝利した場合は勝利チームに勝点3。3-2のフルセットになった場合は勝利チームに勝点2、敗者チームに勝点1が入ります。

<第1優先>   
  
  勝敗数
 <第2優先>勝敗数が並んだ場合 
  
  勝ち点
 <第3優先>勝ち点数も並んだ場合
   セット率=総得セット/総失セット

<第4優先>セット率も並んだ場合

  得点率=総得点/総失点

04,Sep.2015    Refugees Crisis

トルコの海岸の波打ち際に打ち上げられ横たわっているのは、人形ではなく、まぎれもなく3,4歳の少年でした。

(波打ち際に横たわっている少年の遺体の写真もありましたが、あまりにも哀れなのでここへの掲載をやめました)
(このようなゴムボートでエーゲ海を難民が渡る。大波が来たらひっくり返る恐れもある)
 
今朝、インターネットのニュースで見た写真は衝撃でした。少年はシリアからの難民で、彼の母親そして5歳ぐらいの兄と思しき遺体も同様に波打ち際で見つかりました。トルコから小舟で家族とともにギリシャに渡る途中、荒波の中、エーゲ海に振り落とされてしまいました。最初は、叔母のいるカナダに渡航しようとしたのですが、カナダ政府から断られ、やむなく欧州を目指したということです。

ここ2週間で私が新たに覚えた英単語にRefugeeMigrantがあります。前者は「難民」、後者は「移民」という意味です。難民は主に戦争で慣れ親しんだ祖国を脱出した人達です。移民は、生活苦などから新天地を求めて祖国を出た人たちです。

難民の数は、今年に入って急増しました。報道によると移民・難民全体の80%は難民ということです。難民の多くは、シリア、イラクなどからはトルコ、ギリシャのルートを経由して、またアフリカからはイタリアを経由してドイツを目指しています。今年1月から9月3日までに36万4183人が地中海を渡って欧州に到着しましたが、2664人が渡航途中に死んだということです。

今回の衝撃的な写真は、欧州各国首脳にもショックを与えました。そして、昨日にはドイツ、フランス、イタリアの外相が集まり、欧州全体で難民を受け入れることをEUに働きかけると決めました。但し、欧州の中でも英国は、移民、難民の受け入れを拒否しています。

私は、この写真を見て、ベトナム戦争時の報道写真で、戦火の中で裸の少女が泣きながら途方に暮れて歩いている姿を思い出しました。

戦争や自然災害で最初に被害を受けるのは、抵抗力がまだ備わっていない弱い子ども達です。特に人間が起こした戦争でやむなく慣れ親しんだ祖国を去っていく難民には国を超えて人間としての責任で援助の手が必要です。

波打ち際に打ち上げられ、小さな頭の顔半分が砂に埋もれたまま横たわっている子どもを見て、彼が生誕したときの家族の祝福の声と突然過酷な運命に見舞われ、僅か45年で生命を絶たねばならない彼の短い人生に重く苦い痛みを感じました。

この文章を打った後でCNNのニュースを見ました。アマンポールというキャスターは彼女の番組の中で、この問題を取り上げていました。そして、私が思い出した例のベトナムの少女の写真が画面に出てきました。この1枚の写真は、ベトナム戦争の終結を早めたと私は思っています。今回の難民問題も、今回の悲劇的な写真の力で良識ある世界を動かしていくと確信しています。そのことが、亡くなった少年の霊に捧げることにもなります。

幸運にも生き延びた父親は、亡くなった妻と2人の子供たちの遺体をシリアに戻って埋葬するとのことです。辛い旅路です。

2015年9月4日金曜日

03,Sep.2015 サッカーW杯アジア第2次予選:日本 対 カンボジア

今夜は、サッカーの日本とカンボジアの試合がありました。私はアパートメントでパソコンの前で字幕での速報を見つめていました。

6月のシンガポール戦は格下相手にまさかの引き分けに終わった日本は、その後の東アジア杯を含め、アジア勢に対して4戦連続未勝利中です。日本の世界ランキングは54位、カンボジアは180位です。ちなみに、FIFA世界サッカー連盟に登録している国は、209ヵ国です。

日本は、長友、本田、武藤ら海外組の8人が先発しました。結果は、日本が3-0で勝利しました。日本はカンボジアのゴールに34本のシュート数を浴びせました。対して、カンボジアは1本だけです。カンボジアの監督である韓国人のリーさんの指示は、守備中心でカウンター狙いだったのでしょう。

いずれにしろ、世界ランキング50台の実力は、このようなものかと納得した次第です。そして、アウェイで健闘したカンボジアに拍手です。カンボジアは来週シリアと試合です。

2015年9月3日木曜日

02,Sep.2015   20日からバンコク市に行ってきます。

"Une fois arrêté à apprendre, nous devons cesser d'enseigner."
"Once stopped to learn , we must cease to teach."
"នៅពេលដែលបាន ឈប់ដើម្បី រៀន, វាត្រូវតែបញ្ឈប់ ការបង្រៀន."
「学習を止めるときが、指導者を辞めるとき」
by Roger LEMERRE(ロジャー・ルメール:サッカー元フランス代表監督)

言語は、上段から仏語、英語、クメール語、日本語です。

 私はルメール氏のこの言葉が好きです。学習を継続する限り、指導者に定年はありません。

今月の20日から27日までタイランドの首都バンコク市にてFIVB国際バレーボール連盟主催の認定コーチ講習会(level 3)が開催されます。カンボジア国内では、この時期、国内大会もありません。そこで、私は、この講習会に参加することにしました。ハンガリー、モロッコ、中国、カタール、フィリピン、マレーシアなどから凡そ10数名の参加者があります。

当初、参加条件として25歳以上54歳以下という年齢制限があったのですが、FIVB担当者に「それはいかがなものか。世界のトップ指導者には70歳近くでも現役の監督がいらっしゃる。学習の機会を55歳以上の指導者にも与えて頂きたい」旨のメールを送ると、具体的な回答がないまま、参加OKの返事が、つい3日前に届きました。

私は63歳ですので、恐らく受講者の中で最年長でしょう。しかしながら、年齢を気にするのは日本人の特徴のようで、世界では年齢など関係なく、その人の実力で人物を見定めます。
従って私も他の受講者からの敬老精神を期待せず、積極的に学習の場に没頭していきたいと考えています。

そういえば、来週から始まる男子バレーワールドカップに38年前に私が指導者として派遣されたチュニジアもアフリカ第1代表で出場します。このFace bookの友達の写真、右下のFathi Mkaouar(ムカワール)が監督です。彼の年齢は、67歳のはずです。チュニジアの実力は日本と同等です。チュニジアは、過去2回、日本には勝利しています。

日本男子バレーも昨年と比べて強くなってきました。南部監督で正解です。チュニジアも全日本も、ともに良いゲームを行って頂きたいと願っています。

2015年9月2日水曜日

01,Sep.2015  FIVB Women's World Cup in Japan - Day 8

大会も終盤に入って、上位同士の試合が行われてきました。

今夜の、日本 - セルビア戦はセルビアが優位と試合前に私はコメントしました。そして、残念ながら私のコメントは的中しました。

 日本-セルビア 2 - 3 (26-24, 17-25, 14-25, 25-21, 9-15)

セルビアの2枚看板であるBoskovic(ボスコビッチ) , Mihajlovic(ミハイロビッチ)は、それぞれ28点、 26点を挙げる活躍でした。チーム成績では、ブロック得点は圧倒的にセルビアで 21点、日本は僅か4点でした。日本の優位性を持つべくサーブは、セルビアのほうが優れていました。セルビアが8点、日本は5点でした。

つまり、セルビアはサーブで日本のエーススパイカーを徹底的に狙って、出足を鈍らせたり、バックアタッカーを狙ったりして、スパイカーの数を1人減らすようにして、2人か3人のスパイカーに対して長身を生かしたブロッカーを対峙させました。

欧州勢の高さのあるクイックは、素晴らしいものです。セッターのボールをリリースする位置も高く、スパイカーにとっては、相手ブロッカーを確認しやすい。日本のリードブロックは役に立ちません。日本のブロックの上から打たれるクイックはほぼ決まっていました。

日本は、サーブに更に磨きをかける必要があります。テニスでやっているようなライン上に放つサーブコントロールが必要です。スピードがあれば、多少のアウトボールでもレシーバーは反応してしまいます。そしてミスを生じさせることができます。 

今後の試合のほうですが、2日休んで金曜日には、ロシアとUSAが対戦します。敗退したチームは優勝から一歩後退するでしょう。これから繰り広げられる、USA、ロシア、中国、日本の直接対決は勝敗だけでなく、ポイント制もからんで予測できないスリリングな試合展開になるでしょう。

<順位/第8日>

7-1 22 23/03 アメリカ
7-1 21 23/05 ロシア
7-1 21 21/05 中国
6-2 19 22/08 日本
7-1 18 22/09 セルビア

2015年9月1日火曜日

31,Aug.2015  FIVB Women's World Cup in Japan - Day 7

本日のメイン・イエベントは2つありました。
(セルビアは、その昔、国名をユーゴスラビアといっていた。現在は、内戦を経て、スロベニア、クロアチア、マケドニア、モンテネグロ、セルビアに国が分かれている。セルビアは、高さとパワー、そして上手さを兼ね備えている。今日のロシア戦での勝利で一躍優勝候補一番乗りをした)

1つは、ともにヨーロッパ代表でトップを戦っているロシア - セルビア戦。結果は、ロシアがセルビアにフルセットの末、敗退しました。2 - 3 (25-22, 25-22, 14-25, 23-25, 12-15)。これで、全勝がいなくなり、1敗が5チームと並びました。
もう1つは、アジアのライバル同士の日本 - 韓国戦。韓国の動きはさほど良くありませんでした。韓国で目立ったのは、キャプテンでエースのキム・ヨンギョンだけでした。3 - 0 (25-17, 26-24, 25-17) 。

そして、明日は、日本とセルビアの対戦です。セルビアが日本に勝てば、残りの試合は、下位のチームとの対戦で、まず負けることがないでしょうから、恐らく優勝が濃厚です。一方、日本は、セルビアに勝利して、終盤戦のUSAとCHINAへの勢いをつけたいところでしょう。

冷静に見ると、セルビアが有利です。日本の活路は、サーブです。明日の試合、日本は大ピンチです。

さて、FIVBから最新の世界ランキングが発表されました。現在の日本女子の実力が正確に表されれていると思います。

FIVB女子バレーボール世界ランキング
2015年08月28日更新(前回2014年10月13日)
*1 (00) 360 アメリカ
*2 (00) 302 ブラジル
*3 (00) 278 中国
*4 (+1) 268 イタリア
*5 (-1) 261 日本
*6 (+1) 183 ロシア
*7 (-1) 181 ドミニカ共和国
*8 (00) 148 セルビア
*9 (00) 145 ドイツ
10 (00) 107 韓国
11 (00) 104 トルコ
12 (00) 091 タイ
13 (00) 088 ベルギー
14 (00) 075 アルゼンチン
15 (00) 070 プエルトリコ
16 (00) 064 カナダ
17 (00) 061 クロアチア
18 (-1) 059 オランダ
19 (00) 058 ケニア
20 (+1) 057 ブルガリア