2012年6月28日木曜日

Wed.June 27,2012 山形のサンコーさん

私の故郷の山形県酒田市にサンコーさんという不思議な人がいる。この人ほど他人の面倒見がよい人はいない。いや、良すぎる。現在は地元のバレーボール協会の会長や山形県ソフトバレー連盟副会長、日本ソフトバレーボール連盟広報委員会副委員長などの要職に就かれて多忙な日々を過ごされている。
 私がサンコーさんと初めてお会いしたのは、もう20数年前になるであろうか・・・。全国クラブ・バレーボール選手権大会が大阪市であり、私がその年に創部した「エヴァ」という6人制女子チームが東京都代表で初出場した。代表者会議で私の前に座っていたのが山形県代表の「酒田クラブ」というチームで、監督がサンコーさんであった。どちらからともなく話かけ、私が酒田市出身とわかると話は代表者会議が終わっても更に続いた。当時のサンコーさんは恰幅も良く、堂々としていて、いつもニコニコとされていた。
 東北のソフトバレーを牽引された恩人の一人は、間違いもなくサンコーさんだ。現在、宮城県ソフトバレーボールは東北を代表するソフトバレー王国になっているが、故三浦理事長をあれこれと側面で支援されたのはサンコーさんであった。
 全国大会も「全国レディース&メンズ」という100チーム以上集まる交流大会を地方スポーツ行政予算逼迫の中、市長、議長の協力を取り付け、2010年の開催にこぎつけた熱意は真似できない。
 3日前には市内で「スプーン杯」という、今年で15回目になるのであろうか、70チームほど集まるソフトバレー交流大会があり、その会場で5月に発売された日本連盟監修の「確実に上達するソフトバレーボール」の本を手作りの大チラシで宣伝されたという。

 この方の実行力には脱帽する。良いと思ったことはすぐに着手する。失敗もあるが、それはそれで認めて、改善して成功するまで工夫を繰り返す。失敗は成功を内包している。そして、成功する秘訣は、成功するまで継続すること。そんなことを私はサンコーさんから学んだ。
 そのサンコーさんから名物のサクランボ「さとうにしき」が届いた。お世話になっている私が気を使わなければならないのに、この人の自然体の優しさには恐れ入る。

 サクランボを口に中に入れると、甘酸っぱさが口の中で、ぱーっと広がり、18歳まで暮らしていた故郷の風景が思い浮かんでくる。サンコーさんの本名は佐藤三幸(さとう みつゆき)という。しかし、誰からも「サンコーさん」と呼ばれる温かい人である。最近は体調が思わしくないようであるが、まだまだ壮健で私を見守って頂きたい。お願いしますね、サンコーさん!

2012年6月27日水曜日

Tue.June 26,2012 インターハイ予選結果(東京都高校男子バレー)

予選会は日曜日に行われ、その日は、私は金沢市にいたので予選会会場の成城高校には行けなかった。結果は、ある程度予想していた通りとなった。
東京都からインターハイには2チーム出場できる。登録チーム数が170を超えると、もう1チーム代表が増えるというシステムだ。2チーム出場できる都道府県は、関東だけで神奈川県、埼玉県、千葉県、そして東京都の人口の多い地域である。
第1代表は昨年のメンバー5人が残っている駿台学園。全国中学校選手権で優勝しているメンバーが中等部からそのまま進学している。1人は新潟県の中学校から高等部に進学してきている。第2代表は、東亜学園。そして、3位は東洋。

  試合はリーグ戦で行われた。第1試合の駿台学園vs東洋の勝者が代表の鍵を握る、と先週ここのブログで書いたが、やはり熾烈な戦いになったようだ。ゲームは始終、駿台学園がリード。ゲームの流れが変わったのは、2セット目。24-23で東洋が勝利にあと1点となり、サーブ。ここで東洋はピンチサーバーを起用したが勝負のサーブではなく、入れていくサーブで駿台学園が難なく切り替えして同点。ここが勝敗のポイントであったようだ。このセットを失った東洋は3セット目を19点で敗退。続く東亜戦は0-2で敗退、2敗となり、インターハイ連続出場は途切れた。東洋は1年生が3人、2年生が2人、3年生が1人のスタメンである。3年生が主体の駿台学園、東亜学園と比べて来年度の活躍が期待される。
第4位は最近ベスト4に復帰してきた安田学園。

2012年6月26日火曜日

Mon.June 25,2012 全日本女子五輪メンバー 決定

London出場メンバー12名が決まった。
竹下 佳江   78/03/18  福岡県  159/52   S   JT
中道 瞳     85/09/18  京都府  159/53   S   東レ
大友 愛     82/03/24  宮城県  184/69  MB  JT
井上 香織   82/10/21  兵庫県  182/59  MB  デンソー
荒木 絵里香 84/08/03  岡山県  186/80  MB  東レ  (C)
山口 舞     83/07/03  三重県  176/64  WS  岡山
木村 沙織   86/08/19  東京都  185/65  WS  東レ
迫田 さおり   87/12/18  鹿児島  175/65  WS  東レ
狩野 舞子   88/07/15  東京都  185/65  WS  ベジクタシュ(TUR)
江畑 幸子   89/11/07  秋田県  176/70  WS  日立
新鍋 理沙   90/07/11  鹿児島  173/66  WS  久光製薬
佐野 優子   79/07/26  大阪府  159/53   L   イトゥサチ(AZE)

そして、候補から落選したメンバーは以下の選手達だ。

栗原 恵     84/07/31  広島県  187/69  WS  カザン(RUS)
石田 瑞穂   88/01/22  群馬県  174/67  WS  久光製薬  ※チームに帯同
平井 香菜子 84/04/15  三重県  183/69  MB  久光製薬
岩坂 名奈   90/07/03  福岡県  187/76  MB  久光製薬
座安 琴希   90/01/11  沖縄県  160/56   L    久光製薬

 今回のメンバーを見て、感じたこと。男子にも共通することだが、4年後のリオで中心に
なるメンバーで岩坂が入っていないこと。今年22歳になる彼女がミドルブロッカーとして
本番で経験を積んでくることが日本女子の継続的な強化につながるのであるが、これでは
リオでは、前回大会を経験していないミドルブロッカーが入ることになる。
チームの1/3は次世代の若手を連れて行くことが継続的強化を行う代表チームの
構成のあり方であると考えている。London以降の全日本女子を率いる監督は大変だな
と同情してしまう。
 さて、出身県を見てみると近年の我が国の高校女子バレー地図をそのまま反映している。西高東低のレベルである。東日本の東北から唯一選ばれたのが、江畑選手。秋田県精霊女子高校の出身だ。江畑選手は、秋田県出身のオリンピック女子選手としては、荒木田裕子(モントリオール、1976年)、利部陽子(ロサンゼルス、84年)、山内美香(バルセロナ=92年、アトランタ=96年)に続いて4人目。私は、荒木田、利部(かがぶ)、山内選手達とバレーボール教室を一緒に指導したことがある。もう、ずいぶん以前の話だ。荒木田、利部の出身校は県立角館(かくのだて)高校、山内の出身校は県立由利(ゆり)高校。それぞれの監督であった山本先生、籾山先生は今でもお元気であろうか?あの当時は、県大会開催時に、夕食に連れ出されて秋田の美味しいお酒を飲んだものだ・・・。


2012年6月25日月曜日

Sun.June 24,2012 ソフトバレーボール・リーダー養成講習会(石川県) 開催

今年度も日本バレー協会公認のソフトバレーボール・リーダー養成講習会が全国22道県を開催地に決めてスタートした。私が講師で派遣されるところは、石川県(6/23,24)秋田県(9/22,23)、北海道(10/20,21)の1道2県。昨日と本日の2日間は石川県に行ってきた。
会場は、昨日が、いしかわ総合スポーツセンター。最近完成した県立の体育館で、金沢駅から車で15分ほどのところにある石川県を代表する体育館である。屋根が日本海をイメージしているという。体育館の中は空間をうまく使っており開放感がある。今年の9/15-17、この体育館(バレーコートで4面)で全国ソフトバレー・レディース&メンズ交流大会が開催される。私は、この時に大会副委員長で再訪することになっている。
 講義ではパソコン、プロジェクターを使って資料を前方に拡大して写し、受講生の理解促進を図っている。実はIT機器を活用して講義を行うことは4年ほど前から私は提案していることなのだが、宮城県、山形県、福岡県は若い役員を動員し実行して頂いた。ここ石川県もプロジェクターは県連盟が最近購入したものにタブレットのパソコンを使って講義を進めていただいた。プロジェクターも最近は安価になってきている。3年前までは20万円ほどしていたものが6万円ぐらいで購入しやすくなった。

 私も、来年度はタブレット版パソコン、携帯できるプロジェクター、携帯プリンターの「講師の新三種の神器」を携帯する予定である。問題は予算であるが、夜の懇親会の回数を減らせば、あっという間に問題は解消するであろう(計画をたてることはこんなに簡単ではある・・・)。
 夜の食事会は宿舎のホテルの界隈にある歓楽街で有名な片町の料亭で行われ、県連盟役員7名と楽しく美味しい金沢料理に舌鼓を打った。2000年にも講習会で金沢に来たことがあるが、その時に女性役員で活躍されていた竹田なを美さんが不在なのは少し寂しかった。


 翌日、会場を市外の浅野川市民体育館に移して実技を行った。30数名の受講者の平均年齢が30歳代と若かったこともあって、内容を中級レベルに上げて行った。初日の講義の中で私は、「ソフトバレーはオリンピック選手達がやっていることと同じような攻撃ができます」と話した。実技では実際に速攻・時間差を必ず取り入れてラリーをやるように指導したところ、ほとんどの受講者がやってのけた。さすが石川県の若者達!

石川県ソフトバレーボール連盟は会長の川口先生(中学校の教員であった)の教え子や先生を慕っている役員が中心になっており、非常にまとまりがよい。9月にまたお邪魔するが役員さんたちと再会できることが既に待ちどうしい。金沢城や武家屋敷、兼六園、夜の片町に繰り出すのも楽しみにしている。今回は川口会長さんに今が見頃の菖蒲園を案内していただいた。

2012年6月24日日曜日

Fri.June 22,2012 ワールドグランプリ 全日本女子バレー

第20回FIVBワールドグランプリ女子バレーボール大会2012の予選ラウンド第3週が大阪で始まった。
 本日のドイツとのゲームは、1-3で敗退でした。ドイツは、12年ほど前からジュニアの育成に取り組んできたが、着実に成果が出てきている。ロンドン出場は逃がしたものの、今後に期待が持てる。
 対して、日本は、この大会での戦う目的が希薄。Londonに行く選手の最終選考だけのためにこの大会に出場する目的があるのであれば勘違いと指摘したい。中国での決勝ラウンドに上位5チームとして残ることが第一目的であり、第2が最終メンバー選考ではないであろうか。オリンピック直前の国際大会では、メダルを狙う国はどこも奥の手は隠している。そして、奥の手は隠しながらも世界のTOPチームと緊張感、緊迫感を持ってのゲーム経験を積むことが重要なことなのだ。
 若手主体のドイツに負けて、明日のトルコ戦でもまけるようだと、ファイナルが行われる中国・寧波(Ningbo)での最終戦(画像の体育館が会場)には進出できなくなる。

 戦術面だけでなく、Londonの後の全日本にDNAをいかに引き継いでいくかという戦略面での心配事が増えてきた。ここ10年くらいで世界のバレーと日本のバレーの差がどんどん詰まってきて、更には、差をつけられつつあると感じているのは私だけであろうか。
 選手が海外のトップチームでプレーしてバレーだけでなく語学、文化などを学習して逞しくなって日本に帰ってくるようなシステムを創ることは必要なのだが、その前に日本の指導者を海外に出して指導者同士のネットワークを形成しながらバレー、語学、文化などを学習することで日本のバレーを見直し、世界が真似をしたくなるようなJapan volley ballを創ることが急務である。
 可愛い子には旅をさせろ、である。

2012年6月21日木曜日

Thu.June 21,2012 ブログ 777回

このブログは、私の日々の雑記帳のつもりで書き始めた、いや打ち始めたものであるが、本日で777回目となった。777とラッキーセブンで、なんか気分が良い。

 2008年5月から、ここのGoogleブログを東京都ソフト連盟の青砥さんに最初に作ってもらって始めた。その半年前にも、同じ連盟の高橋さんから別のブログを作ってもらってルールの説明を中心に行っていた。まったく、私は多くの人に助けられて、何とかここまで来ているといった次第である。
訪問者数を2009年度と比べると現在は約2倍に増加している。

 さて、本日は木曜日で私の休みの日。ラッキー777の縁起を担いで、近くの宝くじ売り場で宝くじを購入してくるとしよう。その後、ツタヤでDVDをレンタルして、英語音声を英語字幕にしてmovie(映画)を観る。あともう少し、英語の学習を続ければペラペラと英語が出てきそうな気配だ。しかし、その気配がここ2ヶ月足踏みしている。まだまだ学習時間が足りないということだろう。
最近、連日BSで「三国志」を観ているせいか、『天がまだお望みではないのだ』などと沈痛な表情で思ってしまう。三国志の英雄達には、『天』が西洋の『神』なのでしょうね。私も『天』が「そろそろ渡邉に英語がペラペラ話せるようにしてあげよう」と思われるようにもっと努力しなければいけない。『天よ、英語音声で英語字幕の映画を観て学習しますので、ビールを飲みながら、宜しいですよね?』このぐらいは、許してもらえるかな?何事も自分に都合の良い『天』を創ってしまう私である。こんな調子では「ペラペラ」どころか「へらへら」さえも話せないかもしれない。いや、「へら」で終わってしまうかもしれない。これではいかん!beer(ビール)は止める!代わりに焼酎の炭酸割りに切り替えよう。(ビールと炭酸割のどこがどう違うんですか?こんなことを打っている時間があったら英単語1つでも覚えなさい!と陰の声が・・・)
今週末の土・日は、日本バレーボール協会公認のソフトバレー・リーダー養成講習会で石川県金沢市に行ってきます。

2012年6月20日水曜日

Tue.June 19,2012 船橋市ママさんバレー教室 終了

   5月から毎週火曜日の9;30から2時間開催してきた「船橋市ママさんバレー教室」も本日が最終日。参加50名のママさんを4チームに分け、1セットゲームのリーグ戦を2コートで行った。
参加者の中には、パスも満足にできなかった小学校PTAママさん達も半分ほどいたが、6回も指導を受けると(講師が良いのか?)、そこそこラリーができるようになってきた。

   正規の2時間の練習のあとに、30分時間を延長してQ&Aコーナーを設けた。質問の中で多かったのは「サーブの打ち方」「パスを遠くに飛ばすコツ」「サーブレシーブのポイント」。ママさんチームには専属の指導者はいない。昔バレーボールの経験のあるママさんが指導している。つまり、若い自分に指導されたことをそのまま指導しているチームがほとんど。

   指導とは、納得性のもとに行うことが大事である。私は、この指導を受けて、高校生のときに全国大会に行ったのだから、あなたもこうしなさい、では乱暴すぎる。なぜこのように構えるのか?なぜこのような練習が効果的なのか?プレーヤーの「何故?」に納得性を持って指導するのがプレーヤーの技能の向上に大きく効果がある。
運動能力の高いママさんが、指導的な立場になると、意外と指導が乱暴になる。一般のママさんには、「基本の基」の指導が大事である。アンダーハンドパスにしても手の握り方、腕の使い方、足の運び方(stepping)の指導が「基本」のレベルで終わっている。
おっと、いつもの悪い癖で、指導論が出てきた。こうなると延々とブログが長くなっていくので、今日はこのあたりで・・・。

   パソコンを閉じようとしていると、3日前に中東のバーレーンから帰ってきたばかりの友人から電話があった。欧州の強豪クラブチームから18,9歳の女性ジュニア・プレーヤーが7月末に数名来て、2週間日本でバレー学習したいということだ。平均身長を聞いて驚いた。190cm超。この子達が日本の細かな技術を覚えて帰国したら、また欧州のレベルが上がっていく。向こうの監督も同行してくるので、渡邉さんを紹介したい。渡邉さんが希望すれば、向こうの国で引き受けてもらえるように交渉します、とも言われた。
   いずれにしろ、これからの日本はアジアを中心に欧州、アラブ、アメリカとコーチ同士のネットワークを密に再構築する必要がある。その意味で、欧州のスポーツ大国のクラブチームに数週間お世話になることは、願ってもないことと思う。とにかく、7月末に向こうの人達と会ってみよう。
 まずは墨田区にある世界一のスカイタワーを紹介して、日本には彼女達より高いものがあることを知らしめてやらねばならない!?それから浅草浅草寺に行って線香の煙を頭から浴びせて煙に巻いて・・・、納豆を食べることができれば、日本のバレーをマスターできる・・・など、楽しみがいろいろできた・・・。
   本日は、夜の英会話教室に行く。最近lesson6に入って難しくなってきた。予習していかないと付いていけない・・・。

2012年6月19日火曜日

Mon.June 18,2012 FIVBワールドリーグ男子バレー

   FIVBワールドリーグ男子バレーボール大会2012が5月18日から開催されている。オリンピック、世界選手権大会、ワールドカップに次ぎワールドグランプリと並んでFIVB直轄の大会である。 


   FIVB主催の大会に出てよい成績を上げないとランキングが上がらない。ランキングが上がらないと国際大会での出場や組み合わせに影響してくる。今回のこの大会には、アジアから日本と韓国しか出ていない。イラン、中国、インドは出場していない。
6月17日(日)にドミニカで行われたA組の試合で日本はセルビアと対戦し0 - 3(21-25,  23-25,  23-25) で敗退した。2週間前にロンドンオリンピックへの道を閉ざされた日本にとって酷な試合が今月まであと6試合続く。

   日本にはここで消化試合にはしないで欲しい。次のリオ・オリンピックにつながるように経験を積んで欲しい。しかし、チームの最年小は福澤と清水の25歳でリオのときは30歳近くのベテランになっている。他のチームには20歳前後のスタメンが数名入っていて貴重な経験を積んでいる。キューバのエースは何と19歳だ。
   チーム(組織)の活性には、ベテラン、中堅(ミドル)、若手(ホープ)の3層が必要だ。次の時代を睨んでチーム構成を考え、工夫することが指導者には求められる。今の全日本男子が4年後にどのようにつながるのか良く見えてこない。次の監督は現コーチの中垣内祐一さんが有力と報道されているが、恐らく大幅にチーム構成を変えてくるであろう。リオの予選まで3年しかない。私だったら火中の栗を拾う勇気はない。せめて最低8年間監督を任せるのでなければ、オリンピックの場に戻ることはできないであろう。
   ここは、監督の勇気というよりも、日本バレーボール協会の決断・勇気が、まず必要なのかもしれない。

Mon.June 18,2012 インターハイ予選(東京都高校男子バレー)

昨日でベスト4まで決まった。東亜学園、駿台学園、安田学園、東洋の常連が順当に進出してきた。この4校から今週日曜日に成城高校で行われるリーグ戦にて代表の2チームが決まる。
 2コートを使い、各チーム連続3試合行うので、スタミナが要求される。どのチームも最短の6セットで結果を出してけりをつけたいところではあるが、そうは問屋が卸さないであろう。最長で9セットプレーできるスタミナがないと大事な場面で足を攣(つ)って万事休すという事態もある。
 どのチームもダントツの力は持っていない。東京都男子のベスト2は、ここ3年間、東洋と東亜であったが、今回の東洋は安定力に欠ける。ベスト4決めでも成徳学園にフルセットで辛勝している。全日本中学選手権大会で4年連続日本一になっている試合巧者の駿台学園中学から進学してきた駿台学園高校が頭1つリードしている。24日、第一試合で東洋と駿台が激突する。大勢は、ここで決まると見てよい。
 この日、あいにく私は、石川県金沢市にて日本協会主催のソフトバレー・リーダー養成講習会講師で東京には不在だ。結果は、どうなっているか・・・?

2012年6月18日月曜日

Sun.June 17,2012 インターハイ予選結果(東京都高校女子バレー)

この日、東京都高校女子バレーインターハイ予選が行われていた。今年は北信越インターハイということで富山県で開催される。東京都からは2チーム代表になる。
ソフトバレー・マスターリーダー養成講習会の講師として昨日から活動していたので、インターハイ予選が行われていた駒沢体育館には行くことができなかった。講習会が終わった直後に予選会の会場にいる知り合いから結果メールが入った。

結果は、例年同様、激戦であった。代表は下北沢成徳と共栄学園。春高バレーに出場した文京学院と八王子実践は僅差で脱落した。そして、共栄が代表に復帰した。
 そういえば、気になることを聞いた。八王子実践の菊間監督がベンチに座っていなかった、ということだ。体調でも崩されたのであろうか?菊間先生の日本一の勇姿をもう一度見てみたい。
インターハイ予選の結果です。

文京学院 対 共栄学園
22ー25
25ー20
22ー25

下北沢成徳 対 八王子実践
25ー20
25ー15

文京学院 対 八王子実践
26ー24
19ー25
25ー16

下北沢成徳 対 共栄学園
25ー20
25ー23

文京学院 対 下北沢成徳
22ー25
25ー27

八王子実践 対 共栄学園
30ー32
21ー25

優勝 下北沢成徳
準優勝 共栄学園
3位 文京学院
4位 八王子実践

 
新宿駅で自宅に帰るため総武線に乗り換えようとしていたら文京学院バレー部の父母達にお会いした。応援をねぎらってお話して、お別れ間際にいただいたのが、画像の「応援のど飴」。文京学院らしい都会的なセンスのある手作りの飴袋ですね。単に飴を応援して頂く方達に配るのでなく、学校名をつけているところが憎い!
 3年生には最後の試合になるかもしれない応援は父母達にとって声をからしての必死の応援であったに違いない。


 文京学院は共栄学園に3点差で2セット落としている。この3点の攻防が代表の岐路であり、普段の練習がこの3点を意識して常にやっているかどうかが勝負の分かれ目になる。1点を取るための練習ではなく、3点連続して取る練習が粘りや集中力を生む。具体的には、1つのプレーを3回連続して成功させるような緊迫した練習が必要。「できなかったら、できるまでやる」。プロではない高校生にはできるまでやる、という練習は環境が許さないであろうが、合宿時などには必要な練習である。

Sat.June 16,2012 ソフトバレー・マスターリーダー養成・更新講習会 開催

本日と明日の2日間、東京の青少年スポーツセンターで講義、世田谷区大蔵第二体育館で実技というスケジュールで100余名が受講した。受講者の多くは東日本からの参加者が多いが、遠く鹿児島からも参加されていた。

 スタートは、日本バレー協会から緒方さん(指導普及委員会 副委員長、元新日鉄監督)が見えて、これからの小中学生に対する「ゴールドプラン」を説明。盛り上がったのは、グループ討議。お互いの県連盟の問題点、課題点を抽出する作業を通じて親交を図ったようだ。
 私の本日の出番は、最後のほうで「ソフトバレー Q&A」で座長を任された。質問は全て審判規則に関することで、私の審判規則委員長としての仕事がまだまだ不十分であるということを痛感した次第である。ソフトバレーの審判に当たる人は、6・9人制のように専門の資格を持った公認審判員ではない。相互審判制といって、プレーヤーが審判員も行い、専門の審判員はいない。従って、一般の愛好者の方達にルールの知識、審判技術を指導していくことが必要になる。理解の促進を図るためのマニュアルを作らなければならない。来年度はDVDなど作成して、画像で判定基準を明確にする作業を行う予定だ。
 夕方から情報交換会を行い、更に近くの参宮橋駅近くの居酒屋に11名集まり第2次情報交換会を行った。昨夜は市川市ママさん達と懇親会を開催しており、2日続けての肝臓攻め。明日の朝は、私の講義と実技指導から始まる。自宅に戻ったら、早く寝よう。明日は5時半起床だ。

Fri.June 15,2012 中村四郎先生 ご逝去

    中村四郎先生が亡くなった。あの先生だけは、不死身だと思っていた。

    お会いすると、いつも「いよう〜、元気かね〜!」と大きな声で挨拶を頂く。初めて会う人は、先生の豪放磊落さに驚いてしまう。そして、話が終わると、その後に「がははは・・・」という豪快な笑い声があり、肩をたたかれて幕となる。黙しているときの先生は古武士然とされているが、笑うとやんちゃ坊主のような笑顔に引きづり込まれ先生のファンになってしまう。怒る時は、「君はね・・・」と「君」を連発されて、顔を不動明王のように真っ赤にされて烈火の如く怒られた。そして、その後は耳元で優しく「しかしね・・・君ね・・・頼むよ・・・おい・・・宜しく」と小声でフォローされる。豪放磊落な見かけの裏には、繊細な心配りがあった。
    日本体育大学の学生時代は、徒手体操部に所属していた。従って、姿勢にはうるさかった。先生が全日本男子シニアのコーチ時代、選手達の話を聞くときの立ち姿はまさに体操選手の起立姿でピシっとしていた。大学卒業後、中央大学附属高校で体育の教員となり、男子バレー部の監督に就任。その後の活躍は、高校バレーだけでなく日本の男子バレーの根幹を築かれた。ミュンヘン金メダリストでセッターの島岡健治、モントリオールオリンピック4位のセッターの丸山孝などが先生の直接の教え子たちだ。四郎先生から精神論を徹底的に叩き込まれた。今の言葉でいうと、トップアスリートとしてのメンタルを鍛えられた。
    駒大高校で名将の宮沢先生、大阪商業大付属の上野先生も既に鬼籍に入られた。今頃、天国でバレー談義に花咲かせていらっしゃることでしょう。

合掌。

中村 四郎氏(なかむら・しろう=全国私立高等学校バレーボール連盟理事長)13日午後1時50分、心不全のため相模原市の病院で死去、79歳。広島市出身。葬儀・告別式は17日午前11時から東京都三鷹市下連雀4の18の20、禅林寺で)

2012年6月15日金曜日

Thu.June 14,2012 小笠原ソフトバレー交流大会開催決定!

東京から1.000km離れた小笠原諸島の父島にて、2年に1回開催してきている「2012 小笠原ソフトバレーボール交流大会」の開催日程の連絡が入った。私にとっては4回目の小笠原だ。
 開催日は、11月14日(水)~19日(月)。

 例年、9月頃に開催していたのだが、島の関係者の話では、昨年世界遺産に登録されてから島への観光客が増大し、スポーツイベントは観光シーズン外のほうが島としてはありがたいという意向のようだ。我々からみたら、島は一年中観光するスポットが満載なのだが、海が一番穏やかで連休も多いというのが夏から秋にかけてということで、このあたりが観光客が多い。

 海も多少、時化(しけ)るときがあるが、なにせ船の小笠原丸が大きいので酔い止めを飲んでおけばほとんど苦にならない。船中では、バレーボール歓談であっという間に25時間過ぎて、どこまでも青い空とエメラルドグリーンの海に囲まれた自然の宝庫である小笠原諸島に着く。

 島では、ソフトバレー交流試合だけでなく、海上に出てイルカと一緒に泳ぐシュノーケリングや釣りもある。夜は満天の星座を眺めたり、鬱蒼と茂る森林に光るキノコを探しに行く。私にとっては、温泉に入り、同行の岩本先生が釣り上げた魚の刺身で島の焼酎を頂くのが極楽、極楽。寿命が数年延びる~。
たまたま観ていたNHKの番組で女優の仲間由紀恵さんが先日、小笠原に行ったロケが近々放映されることを宣伝していた。沖縄出身の仲間さんも絶賛する小笠原の自然、そして心温まる島の人たちとの交流。

 海が好き、山が好き、酒が好き、人が好き、バレーボールが大好きな人は、一緒に行きましょう!申し込みは小笠原村役場まで。このブログでもそのうち募集要項をアップします。

2012年6月14日木曜日

Wed.June 13,2012 最近のお好みのTV番組は?

   ほぼ毎日見ている番組が2つある。NHKとBSフジ。全て録画で観ている。
まずは、NHK朝の連続テレビドラマ「梅ちゃん先生」。女医さんの成長物語。主演の堀北真希が愛らしくて良い。さすがNHKだけあって脇役が、これまた演技派で固めていて物語に引き込まれる。物語は今のところ敗戦後から高度経済成長時代に入っている。貧しくとも隣近所で助け合って生きてきた昭和30年代が時代背景が同じ時代を生きてきた私には懐かしい。
   今週は、医師国家試験も合格し、帝都大学に勤務することになった梅子が上司の内科の教授から論文を書きなさいと指示された。論文を書いたことがない梅子は秘かに思いを寄せられている先輩医師に論文の書き方を指導してもらうことにした。
下の画像は、そのときの先輩医師から梅子が論文の書き方で注意された画面。思わず、4年前に私も苦労した修士論文のことを思い出していた。

   梅子は、文章を「です、ます調」で書いた文体を注意された。私も最初の修士論文中間発表で指導教官の準教授に「渡邉さん・・・何か本でも出版するのですか?」と皮肉っぽく注意された。つまり、論文というものは、報告書ではない。内容も大事だが、同じくらい、論文作成のルールに従って書くことも大事ということだ。内容では、独自性(オリジナリティ)、根拠(エヴィデンス)、論理性(ロジック)の3つが大事。

   BSフジでは4月から月~金に「三国志」を放映している。これも夕方の放映なので録画で深夜観ている。総制作費が中国大河ドラマ史上最高の25億円、総制作日数が6年費やされている。総エキストラ数は15万人。兵士は現役の兵士も出演していると聞いた。10数万人の兵士の戦闘シーンは特殊効果も使っているが迫力がある。
   乱世を駆け抜けた英傑たちの物語である。天下を治めるには、大きな度量を持ち、信義を重んじ、人身を把握することが大事というのが、このドラマのテーマである。日本の現役政治家にも観てもらいたいドラマだ。男女の愛はほとんど出てこないので、女性にはあまり面白くないかもしれない。それでも、ところどころで女性の感性、母親の愛が無骨な男たちの世界に安らぎや別の視点を与えている。下の画像は、劉備玄徳、関羽、張飛の三兄弟。物語はあと50話も残っている。 

Tue.June 12,2012 London Olympic 女子バレー組み合わせ決定

London Olympic女子バレーの組み合わせが決まった。
開催国のイギリスが第1シードに入り、以下は世界ランキングを元に決定。(カッコ内は、世界ランキング)6チームによる総当たり戦を行い、各組上位4チームが決勝トーナメントに進出する。日本女子は比較的に優位なA組に入った。いや、これは新聞の論調風であった。いちファン的な言葉を使うとすれば、まったくもってラッキーな組に入った。A組で3以内に入ることは約束されたも同然。成長途上のドミニカ共和国に油断さえしなければ、英国、アルジェリアにはスタメンを休ませてゲームに臨むこともできる。対して、B組は大混戦が予想される。
 大事なのは、決勝トーナメントからだ。1つ勝てばベスト4だ。負ければ、前回の北京オリンピックと変わらぬ成績となる。コンディショニング、データ収集と活用はいうまでもないが、チーム力の再点検と個人スキル(技能)の向上を私としては挙げておきたい。
 個人スキルではサーブ力とサーブレシーブ力。日本チームには、「伸びるサーブ」だけでなく「落ちるサーブ」と組み合わせたサーブ戦術が必要だ。ボールと手が触れる瞬間の動きがポイントになる。コンタクト(接触)の瞬間に腕のスイングを止める、引く、床と平行に押す、押してスイングを床の方向まで続ける、というふうに4つのスイングを使い分けることで、ボールが「手元で落ちたり」「ネット際で落ちたり」「伸びたり」「スピードがあって手元で伸びたり」する。筋トレでは、大会使用球のミカサさんにお願いして、やや重いヘビーボールを3種類ほど作っていただき、そのボールでサーブ練習をすることで肩関節周りの三角筋、大胸筋、広背筋などが鍛えられる。
 サーブレシーブ力向上に関しては、やはりミカサさんの協力を得て行うことを提案したい。まず5号球と同じ重量の4号球を使ってのドリル(反復練習)を行う。4号球で行うことで、ボールのスピードが増すのでスピードボール対策になる。また、4号球を使うことで腕の面をしっかりとターゲット(セッター)に向けることを覚えるようになる。このことは、以前11年前に私が埼玉栄高校女子バレー部に外部コーチでいたときに埼玉県小学生女子バレーチャンピオンチームと練習試合をやったときに思いついた練習法である。小学生のルールで、ネットの高さも2m、ボールも軽量4号で練習試合をやったら、当時埼玉県大会でベスト8の埼玉栄高校が11点も取られてしまった。このときに学んだ。お陰で、高校チームは直後の県大会で念願のベスト4に入賞できた。小学生チームは全国大会でベスト8に入賞した。
 蛇足であるが、いろいろなサイズのボールやいろいろな重量のボールを使ってのパス練習などを時にやることで脳が活性化され、本来のサイズと重量のボールを使ってのプレーに戻ったときに目覚しくスキルの向上が見られることは脳科学の分野で証明されている(このことは拙著の『コーディネーション・トレーニング』(全国図書出版)に載っている)。時には、柔らかくて大きなソフトバレーボールや小さな軽量4号球を使ってプレーする意味がここにある。コートもソフトバレーの狭いコートや広い男子9人制のコートを使ってやるのも良い。コート空間の認識力が高まる。少ない人数や多くの人数でやることも守備範囲の確認や声を出さざるを得ない良い練習になる。


【A組】 イギリス、日本、イタリア、ロシア、ドミニカ共和国、アルジェリア
【B組】 アメリカ、ブラジル、中国、セルビア、トルコ、韓国

【A組】
*1  イギリス(69)
*4  日本(3)
*5  イタリア(4)
*8  ロシア(7)
*9  ドミニカ共和国(9)
12  アルジェリア(16)

【B組】
*2  アメリカ(1)
*3  ブラジル(2)
*6  中国(5)
*7  セルビア(6)
10  トルコ(11)
11  韓国(13)

2012年6月13日水曜日

Mon.June 11.2012 男子バレーをどうする?

  きょうは、昨夜終了したオリンピック最終予選で連続オリンピック出場を逃がした全日本男子バレーを考えてみよう。

  男子バレーボールは、1992年バルセロナ出場以降、5大会で1回だけの出場というのが、ここ20年間の成績。しかも、前回16年ぶりに出場した北京オリンピックでは予選リーグ全敗の11位という最下位と同じ成績であった。
  今回のロンドンオリンピックでは、男子チームスポーツでは、サッカー男子だけが出場権を得た。日本の男子チームスポーツの危機なのだ。バレーボールだけでなくバスケット、ハンドボールなども男子が苦戦している。そして、オリンピック選手団の男女比は、毎回女子の比率が高くなってきている。
  男子バレーボールをどうするのか?どうしなければならないのか?私が提案するのは、抜本的な対策。期間16年の対策を提案したい。まず、指導者育成。優秀な指導者なくして優秀な選手が輩出されるはずはない。次に子供たちの獲得。子供たちがバレーボールに親しむことのできるシステムをつくること。部活が機能しなくなってきている昨今、地域スポーツクラブの創設・運営に活路を見出したい。指導者と子供たちが核だ。そして指導者と将来のアスリート達を育てる環境整備。そのためにはバレーボールを愛している人たちがプロジェクトチームで新しいシステムを構築しなければならない。
  従来のシステムでは、うまく機能しないということが今回も明確に証明されたので、まったく新しい視点から新システムを構築すべきと考える。幸い、日本には世界にない組織である「 ママさんバレー」と「ソフトバレーボール」がある。子供たちはこのレクリエーションスポーツに集まってきている。
今回の最終予選で日本のサーブ力はデータでは12チーム中最下位であった。サーブ力がないということは、そのサーブで練習するサーブレシーブ(Reception)力も低いという相関関係が考えられる。しかし、今、個々のスキルや戦術のレベルの低さを検証するよりも、大局的に、世界のバレー界で闘っていくためにどうするのかをFIVB国際バレーボール連盟との関係性、JOC日本オリンピック委員会、日本体育協会との連携の中で、計画性のある長期プランの中で、明確な年次達成目標を掲げて推進すべきである。
  そのときに肝要なのは、プロジェクトチームの人選である。過去名選手や大学派閥、バレー界の人間という小さな世界のメンバーだけでなく多様な世界(行政、産業、マスメディア、大学、医学、スポーツ業界、ファンクラブなど)から、本当にバレーボールを愛する人たちを招聘して「日本の力」を生み出すべきではないか。「力」を秘めてはいるが「力」を生み出していないのが今の日本の現状だと私は考えている。
  過去の大松、松平、山田監督のような一人の天才的なリーダーの出現を待っているよりも、バレーボールを愛することでは人後に落ちない庶民の英知を集結させて新しい神経組織を作ることが俊敏な行動力を創る源になると思うのであるが、いかがであろうか?

2012年6月11日月曜日

Sun.June 10,2012 TAC Spring session 練習最終日

American school 中学女子チームの指導が、本日でとりあえず終了。2月からのWinter session(冬期)、4月からのSpring session(春期)の計4ヶ月の指導でビギナーズ(初心者)の彼女たちも相当上達した。今夕からの練習には、1976年モントリオールオリンピックで金メダルを獲得した「世界の大砲」白井貴子さんが練習手伝いに駆けつけてきてくれた。
 子供たちは、白井さんを目の前にして「大きい~!」などと驚いていた。白井さんの年齢と比較すると子供たちは孫のような年齢だ。そして、さすが私の教え子たち。白井さんからの「私、何歳に見える?」との質問に対しては、「48歳ぐらいですか?」と白井さんの喜ぶツボを心得ている。
 練習を始める前に、モントリオール決勝戦のビデオを私が持参したパソコン上で上映した。現在のバレーと比べると、ルールも違うし、バックアタックもなく、スピード感があまり感じられないが、当時としては複雑なコンビバレーと知将山田重雄の戦術がことごとく当たり、3-0でソ連(今のロシア)にストレート勝ちを収めている。下の写真はモントリオールオリンピックのチームメイトと白井さん。懐かしい人たちが沢山いますね。松田紀子、高柳昌子、金坂、江上、吉田、コーチの米田さん・・・。

子供たちも白井さんと一緒の練習を喜んでくれたが、付き添いのお母さんたちは、もっと興奮していた。白井さんが持参した金メダルにじかに触れて、「うちの娘にもメダルを取らせたい」と思ったかどうか・・・。希望を持つことは良いことだ。そう思ってくれれば、コーチの私もやりがいがある。子供たちへの動機付けとしてのメダル作戦。実は、親御さんたちへの動機付けでもあるのです。写真はこの日、白井さんに会いにいらした日本人お母さん達との記念写真。お父さん達の多くは、皆アメリカ人です。お父さん達はカメラマン役に徹しています。子供たちは、可愛い過ぎて、ここに画像を載せると芸能界にスカウトされちゃうかもしれないので載せません、悪しからず。

 練習後、白井さん、アシスタントコーチのみさおさんと一緒に、またまたパキスタン料理店に入った。ここの店内にある大きなTV画面で全日本男子の最終戦を観戦した。既に、前の試合でオーストラリアがオリンピック出場権を奪取した後の試合だが、大勢の熱心なファンの前で最後まで戦う姿を見せて欲しかった。結果は、0-3のストレート負け。やはり、サーブが弱い。サーブが攻撃になっていない。ブロックと連結された戦術的なサーブになっていない。力強く入れるだけのサーブになっている。サーブへの意識が薄いのであろう。
 この日で、他の会場で行っていた最終予選も終了して、London出場12カ国が出揃った。世界ランク5位のキューバ男子は女子同様にオリンピック出場を逃した。ドイツはユース時代からの強化策が実りつつある。アジアでは、イランが台頭してきたが、同様の力を持っているインドも強化策を着々と進めている。イランのお隣のライバル国イラクも戦後復興にスポーツの力を活用しようと強化に乗り出した。我が日本のバレーボールも抜本的な強化策が必要だ。このままでは、日本のバレーボールは女子だけのスポーツになりそうだ。

 London出場男子バレーボール 12カ国

 
イギリス (開催国)
ロシア (ワールドカップ1位)
ポーランド (ワールドカップ2位)
ブラジル (ワールドカップ3位)
チュニジア (アフリカ大陸予選1位)
アメリカ (北中米大陸予選1位)
イタリア (欧州大陸予選1位)
アルゼンチン (南米大陸予選1位)
オーストラリア (アジア大陸予選1位)
セルビア (世界最終予選日本大会1位)
ブルガリア (世界最終予選ブルガリア大会1位)
ドイツ (世界最終予選ドイツ大会1位)

2012年6月10日日曜日

Sat.June 9,2012 男子バレー ロンドンへの道 第6戦

今回のオリンピック最終予選兼アジア予選会の男女のゲームを通じて、きょう初めて会場に足を運んだ。午前中の第一試合、セルビアとイランの試合をコートサイドで見たかった。セルビアは、昨年の欧州選手権王者、イランは昨年のアジア選手権王者。国際的に見ても世界トップクラスのゲームである。セルビアが勝てば、明日の最終戦を残して全体の1位でオリンピック出場権を勝ち取る。イランが勝てば、アジア代表に大きく躍進する。

 結果は、3-0でセリビアであったが、内容は十分見ごたえがあった。勝負どころで国際経験の少ないイランの小さなミスがあっただけだ。1,2セットともジュースの接戦で30-28、30-28。3セット目はスタートからイランがメンタル面で意気消沈して25-22。

 イランの監督のベラスケ氏は、1990年代後半はイタリアの男子監督としてオリンピック以外のビッグタイトルを総なめにした名将である。2002年に東京でアジアコーチセミナーが開催され、そのときの講師の一人がイタリアの監督を辞めた直後のベラスケ氏であった。日本国内からの受講者は約100名で、実業団から中学までのトップ指導者がほぼ全員集まった。彼は、アルゼンチン人であるが、イタリアのクラブチームの指導に行き、そのクラブをイタリア国内で優勝させ、その手腕を買われてナショナルチームの監督に就任した。彼の指導は、まず体作りから始める。フィジカルを最優先してからスキルの指導、戦術と優先順位を決めている。フィジカルのトレーニングは単調でつまらない。ここでは忍耐、集中、規律も育成される。
 コート上で指揮する彼の頭には白いものがずいぶん多くなってきた。イタリアの監督を辞任してからイランというアラブの国の指導者になるまでどのような経緯があったのか、今度じっくりと話を聞いてみたい。
 さて、明日は最終戦。アジア大陸代表は、勝ち点でいくとオーストラリア、イラン、日本、中国の順位で四つ巴になっている。明日の第3試合のオーストラリアと中国の試合結果が日本の(イランの)オリンピック連続出場に大きく影響する。つまり、中国がオーストラリアに負けても2セット取って、次の最終試合の日本対イランで日本が3-0か3-1で勝てば、日本が出場権を取る。また、オーストラリアが3-0,3-1で中国に勝利した時点でオーストラリアのオリンピック出場が決まる。
またまた、中国がオーストラリアに3-0、3-1で勝って、日本対イラン戦がフルセットになれば、中国が代表になる。ああ、ややこしい。
 詳しくは、下の早見表を見て欲しい。





2012年6月9日土曜日

Fri.June 8,2012 ヨーコさん、いらっしゃい!

  American girlsへの指導も今季はあと2回を残すのみとなった。2月中旬から週2日、毎回1時間半という短い練習時間であったが、18名の女子中学生達は私の怪しげな英語を必死に理解しながら付いて来てくれた。
 サーブもネットを越えて入るようになってきた。まだまだ、チームの形には成っていないが、素直な彼女達の進歩はめざましい。
 月に1度は、ネイティブの英語での指導を第2アシスタントコーチであるヨーコ・ゼッターランドにお願いしている。この日は、男子バレーボール最終予選での解説者としての仕事がお休みで、こちらの練習に来てくれた。ヨーコも英語で指導できるのが楽しいようで、こちらから次の指示を出さないと、自身が中学生達のお姉さん役になりきってお喋りも多くなる。ヨーコにも子供がいれば、ちょうど中学生くらいかな?
  練習後、近くにある麻布十番のパキスタン料理店に行き、サッカーのW杯予選ゲームをTVで観ながら、日本のバレーボールのこれからを話し合った。

2012年6月7日木曜日

Thu.June 7,2012 妻のお買い物のお供で・・・

月、火、水、金、日は、英会話の学習とバレーの指導で家を出る。従って、休養日は、木曜日と土曜日になる。家内は、「あんたは、定年後、毎日暇なんだから」ということで洗濯、ゴミ出し、植木の水やりは、私の家事任務となった。私だって、毎日が日曜日状態ではない。日本ソフト連盟関係の業務は、審判委員長という役目柄、結構ある。講習会を控えての資料の作成、Q&Aの作成、英語の学習、コーチングの学習など。
 そんな貴重な休養日に、家内から「お買い物に行くからお供をお願いね。あんた定年で暇なんだから」と運転手とお買い物の付き添いを命令された。
行った先は、近くの大型ショッピングセンター。そして、意外にも、私にも買い物の許可が下りた。購入したのは、全体がちょっと青みがかかった眼鏡と黄色いストライブの入った半袖シャツ。眼鏡は賢く見えるようにしなさいという意味があり、シャツは年寄りには清潔感が大事だからという意味があるようだ。

 なんにせよ、買い物は女性にとってはストレス解消になるようだ。買い物の後は気持ちもゆったりと精神状態は良好のようだ。しかし、きょうの買い物の代償は、大きなものになりそうだ。買い物のあとの家内の一言が私の胸にグサッと刺さった。「パパ・・・今年の結婚記念日を楽しみにしているわ。今年は30年目よ・・・こんなに長く続いたのは誰の忍耐のお陰かしらね・・・。今年はダイヤの指輪よね・・・楽しみ!」

  男子バレーが3-0でオーストラリアに快勝。この日の日本はメンタルでオーストラリアに上回った。土曜日のプエルトリコとの試合は負けるわけがない。土曜日にイランがセルビアに負けると2敗になる。最終日のイランとの試合、そしてオーストラリアが2敗を堅持していくと想定すると、なにやら、勝敗で並んで勝ち点、セット率で決まりそうなドラマチックな内容になりそうだ(下の画像は朝日新聞デジタルから)。

 明日は午前中が英会話教室、夕方からは、American garlsへのバレー指導。

2012年6月6日水曜日

Wed.June 6,2012 ロンドンへの道 男子第3戦

日韓とも、メンバーの年齢は25、26歳が中心の同世代対決。隣国とあって情報はお互いに十分普段から入手している。結果は日本が韓国に3-2で激戦を制した。エースの差というのが私の感想である。日本のエースの福澤は打ち方を工夫しながら、また集中力を維持しながら良くやっている。

 両チームともサーブ力が欧米と比べてやや弱い。ジャンプスパイクサーブをやっているもののボールのスピン(回転)が素直なのでレシーブしやすい。欧米のトップ選手は時速110kmぐらいであってもボールが斜めに曲がりながら落ちてくる。このあたりの工夫が両チームに必要であろう。
 今夜は、日中戦。この試合も日本にとっては負けられぬ試合。本日の第2試合はセルビアとオーストラリアの全勝対決であったが、セルビアが3-0で勝利。これでセルビアが頭一つリード。アジア代表はイラン、オーストラリア、日本に絞られてきた感がある。気になるのは、今回も導入されている「勝ポイント制度」。勝てる試合は3-1、3-0で勝っておかないと、最後の最後でゲームで勝って内容で負けてしまう結果になる。まだまだ気の抜けない試合が続く。
 明日は、私の休息日に当たるので、会場に足を運んでバレー仲間にも挨拶をしたい。

2012年6月5日火曜日

Tue.June 5,2012 第1週の火曜日は忙しい!

現在、月の第1週の火曜日は多忙だ。午前中は船橋市ママさんバレーボール教室の5回目。50名ほど受講しているが、マイクが使えない。船橋市運動公園体育館は3面取れるが、バレーは2面で、あと1面は他団体が使っている関係上、体育館内でマイクは迷惑になるので使えない。従って、講師のこちら側が大きな声を張り上げて指導している。

9:30~11:30で一旦予定の講習を終了して、希望者にだけ特別コーチングを私が行っている。この日の質問は、「フローターサーブの回転を止めるには?」「サーブレシーブを巧くやるには?」の2つ。こらに対して細かく解説と練習方法をデモした。頭で理解できたら、あとは繰り返し練習が大事。
昼食後、銀行に行き定期預金口座を新たに開設した。老後への蓄えのため、今後も割りの良い貯蓄を考えなければならない。一番良い貯蓄は?「お金を使わないこと!」なんだと分かってはいるのだが、財布にお金が入っていると、どういう訳かお金に羽が生えて財布からどんどん飛び立って行く。
その後、ハローワークで失業認定を受ける。失業保険金の受け取り期間は私のような定年退職者で300日が上限。7月から専門学校にて職業訓練を受ける予定であるが、入学許可書はまだ来ていない。授業料の負担はないので助かる。
夜は、我がソフトバレークラブの定期練習日。ほとんど指導ばかりしているので、私の技能は一向に向上しないのが悩み。21:00に練習を終えて今夜のオリンピック最終予選をビデオで観戦する。韓国は既に強敵と戦って2敗している。これ以上の敗北はオリンピック出場に赤信号が点滅する。対する日本も韓国に敗北すると、明日以降の中国、オーストラリアにも苦戦が必死。日本も韓国も、どちらも必死で戦うであろう。お互いにサーブが弱いのでスパイク攻撃力に勝るほうが有利か?
大会3日目になると、お互いにデータも蓄積している。データのあまり取られていない選手を使うことも考えられる。
台風が近づいているようですね。特に関東沿岸沿いは気をつけてください。

2012年6月4日月曜日

Mon.June 4、2012 新潟県インターハイ予選会の結果を見て

勝負には字の如く、勝者と敗者がいる。そして、勝者の態度、敗者の態度を観察すると次の戦いの予想がつく。
 今年の新潟県高校女子インターハイ予選会の結果表を見て思ったのは、1月末の1,2年生大会のベスト4の内、昨日行われた高校総体(インターハイ)女子の部のベスト4に残っていたのは1チームのみであった。つまり、今年の新潟県高校女子バレーは、群雄割拠。ベスト8のチームはどこが優勝してもおかしくないという状況下にある。
 新潟国体以降、強化チーム制度も終了し、中学の優秀選手は従来の強化重点校への集中進学から県内各地の高校に分散進学することとなった。戦力が分散され、各チーム力も均等化されれば、指導者の指導力、腕の見せ所の場が多くなる。
 今年は、ベスト8以上のどこのチームにも優勝のチャンスがあるようだ。これから9月の春高バレー県予選会に向けて各チームとも再スタートを切る。優勝チームがまた違う名前のチームになる公算も高い。
 いずれにしろ、20数年ぶりに優勝した長岡商業には北信越インターハイでベスト16以上を目指して欲しい。県大会で優勝したことはゴールではない。ここをゴールと目標設定していたのであれば、全国大会での戦いは厳しいものになるであろう。

Sun.June 3,2012 神奈川大学リーグ戦 観戦

 昨日、青年海外協力隊の後輩から電話がかかってきた。後輩といっても昭和51年に北アフリカのチュニジアに私が派遣されて30数年後だから、随分若い後輩である。彼の名は佐藤と言ったが、ありふれた名前なので、他の佐藤姓と区別して私は”ニジェール佐藤”と呼んでいる。そのニジェール佐藤が神奈川県の私学の大学に教員として採用され、早速神奈川大学リーグ戦にて部長兼監督でデビューするという。ついては、神奈川県下のバレー事情、関東大学リーグの事情を聞きたく先輩にお越し頂きたいとの電話であった。
 そういえば最近、神奈川大学リーグ戦などまったく見ていなかったので、丁度良い機会とばかり、会場の神奈川大学の体育館まで出かけていった。

 神奈川大学リーグの発足は、昭和13年と結構古く伝統がある。当初は横浜市内の高等専門学校4校からスタートした。現在は男子13、女子が12チームで1部・2部制を敷いて、春季は2日間のリーグ戦、秋季はトーナメント戦を開催している。ここ10数年の優勝チームは男女とも東海大学が圧倒的に強い。今年のこのリーグ戦も東海大学がアベック優勝を果たした。 
 会場に着いて早速、ニジェール佐藤を東海大学男子バレー部監督の積山先生や松蔭大学女子バレー部監督の白井さん、そして相模女子大監督の飯塚先生に紹介した。ニジェール佐藤に今晩の食事を誘われたが、毎週日曜日夜は、American girlsの指導があるので、次回の約束をして、4時前には体育館を出た。

 

2012年6月2日土曜日

Sat.June 2,2012 OQT五輪男子バレー予選 2日目

OQT(オーキューティ)とは、Olympic Qualification tournamentの略。つまりロンドンオリンピック予選会のことを言う。関係者は、長ったらしい日本語で正式名称を言わず、略称のOQTを使う。

 昨夜の日本vs Serbia(セルビア)のゲームは、Serbiaが3-0で圧勝した。サーブで崩して相手の攻撃を単調にさせ、ブロックで得点、もしくはワンタッチを取って攻め返すという男子バレーの常套戦術(じょうとう戦術:ありふれた、定番の戦い方)で、Serbiaが上を行っていた。まるで、女子の韓国戦を見ているようであった。それだけSerbiaのサーブは日本よりも勝っていた。同じフローターでもスピードと変化に差があった。
 日本のサーブ総数60本の内ミスが20本。それも勝負どころでのミスが多い。植田監督は「敗因はメンタル」と分析している。分析しているが、その課題であるメンタルの弱さが8年間指導していて改善されていない。
 サーブはゲームにおいて最初の攻撃である。そのサーブにかける時間はどのくらいなのであろうか?また、プレッシャーをかけてのサーブの練習はどのよう行っているのか?身長とパワーに勝る欧米のバレーは、それらの利点を更に磨きながら、次の課題として、ここ10年ほど前から「メンタルの強化(忍耐、規律、集中、ポジティブシンキング)」に時間を費やしている。最近は、「コンディショニング(体調管理)」に課題を持って大会に臨んでいる。データバレーはとっくに当たり前のものになっている。数値から人間そのものが持つ力を最大限発揮させようと訓練しているのが世界のトップバレー界の実情だ。

 今晩のゲームは取りこぼしできない。期待している大勢のファンの前で闘う姿、ファイティングスピリッツを痺(しび)れるほど見せて欲しい。それが、トップアスリートだ。
男のバレーは「明るく、元気に、逞しく!」。

2012年6月1日金曜日

Fri.June 1,2012 男子バレーボール、LONDONへの道

   本日から、世界最終予選男子バレーボールが始まる。女子バレーボールと比べて、男子の五輪連続出場は、難しい。今回の予選会に集まった8チームの内、全日本男子が確実に勝てるのは、ベネズエラとプエルトリコの2チームぐらい。
   強敵は、今夜対戦するセルビアとイラン。他のアジアの中国、韓国、オーストラリアも侮れない。当日のコンディションにも大きく影響される。
   今夜の試合は、TVでじっくりと観戦したい。直前に日本で開催されたワールドリーグでは、日本がセルビアにフルセットで敗退しているが、お互いの手の内を出さずに戦ったもので、今夜の勝敗の行方の参考にはならない。セルビアは、昨年の欧州選手権チャンピオンだ。この予選で出場権を得るのは、全体の1位とアジア最上位1チームの計2チームのみ。どのチームもガチンコの真剣勝負だ。