2015年5月4日月曜日

04,April 2015 Boxing 世紀の対戦

普段は、私はボクシングにはあまり興味がありません。しかし、今回は気になりました。

気になった理由は2つあります。1つは、やはりファイトマネーが合わせて2億ドル(約244億円)という驚くような金額だからです。たった1日1回だけの試合での賞金としては史上最高ではないでしょうか。

もう1つは、5階級制覇のメイウェザー(米国)と対戦するボクサーを、知識としてですが、知っていたからです。対戦者のパッキャオ選手は、史上2人目の6階級制覇している、フィリピンでは知らない人がいないというほどの英雄です。

パッキャオ選手(36歳)は、フィリピンのスーパースターです。それも単なるスポーツマンとしてではなく、2010年からは下院議員としても活躍しています。スポーツ長者番付けでは常に上位にランクされ、その収入によって貧困層の生活・教育支援や、雇用促進による自立支援を行っています。

フィリピンは、これまで数多くの世界チャンピオン・ボクサーを輩出してきましたが、現役時代の栄光とは裏腹に、引退後は零落したチャンピオンたちも少なくありません。その点、彼は社会の弱者に手を差し伸べています。恐らく、ご両親の教育が良かったのでしょう。

アジアで、アセアン諸国の中で彼を知らずしてスポーツを語ることはできません。

昨日の対戦で、彼は判定で敗れました。試合後のインタビューで、敗因は右肩の故障が完治していなかったからと語りました。試合を延期することも考えたが、彼は断行したと言っていました。この対戦の企画は、5年前には決まっており、いまさら延期とは、周囲が許さなかったのであろう。
(AFPBB News より。試合後のプレス・インタビューで故障していた右肩に手をやるPacquiao)

30代後半に入ろうという時の身体の故障は、回復に時間がかかるものです。しかし、故障なく試合に臨むのがトップアスリートです。不運というのであれば、運も味方に付けるのがトップアスリートです。

敗退したとはいえ、パッキャオはフィリピンの英雄です。かたや、また無敗のボクサーになったメイウェザーは勝利者ですが、今後の人生では勝利者として歩み続けられるでしょうか?

All good things must come to an end. (よいことは全て終わるもの)

余計なことですが、メイウェザーもこのあたりで引退するのが日本的な「花道」というものなのかも知れません。反対に、とことん負けるまで現役を続けるというのも彼なりの「花道」なのかも知れませんね。

小心者の私には、ビッグすぎる二人の心境は正直なところわかりません。 

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