2015年8月29日土曜日

28,Aug.2015 1963年8月28日マーチン・ルーサー牧師のスピーチと現実

アパートメントでは、TVをよく観ます。

日本からの番組のNHKプレミアムも観ています。特に、朝ドラと日曜の大河ドラマ、そしてNHKスペシャルを観ます。ニュースは、CNN(Cable News  Network:アメリカ合衆国のニュース専門放送局)を英語の学習を兼ねて観ています。自分が話せる言葉は聞き取れますが、自分が普段会話で使っていない言葉は聞き取れません。

そのCNNで昨日、問題行動のため2013年にバージニア(Virginia)州のテレビ局WDBJを解雇された黒人の容疑者が、テレビの生中継中だったWDBJの記者とカメラマンを殺害しました。

そして、きょうは、52年前の1963年8月28日にマーティン・ルーサー牧師(翌年、ノーベル平和賞授与)が人種差別の撤廃をリンカーン記念堂の前で訴えた日でもあります。彼は、非暴力抵抗運動を訴えました。昨日の事件は暴力の中でも最悪の銃を用いての殺人という最悪の手段が用いられました。

(”I have a dream”の簡潔で印象的なスピーチは、ケネディの大統領就任演説と並んで有名です。私も最近、ルーサー牧師の演説を暗唱しようと毎日少しずつ口ずさんでいます)

 
報道のあと、私の脳裏では、ルーサー牧師の非暴力を訴えるスピーチの理想と銃社会が未だに存在しているアメリカの現実が渦巻きました。アメリカは、どれだけの市民が死ねば、銃の規制をするようになるのでしょうか。

毎朝30分程度ですが、フィリピンの英語の先生とSkypeで会話をしています。今朝は、この件、そして地中海を小さなボートで渡る危険を冒してでも欧州に向かう移民、難民のことを話し合いました。
移民は貧困から抜け出そうと新天地を求める人たち、難民は戦禍を逃れてくる人たちのことです。

彼等は、1人10数万円のお金を密航業者に支払います。密航業者は小さな船に規定以上の人間を乗せます。小舟が転覆したり遭難することは良くあるそうです。渡航はリスクが多く、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば今年だけで2500人以上が死亡しているということです。

今週初めにオーストリア国境近くで発見されたトラックに70数名の遺体が置き去りにされていた事件も被害者は難民です。仲介に入っている斡旋業者がこの事件に関与している疑いがあります。

最近の欧州、特に難民が一番目指している豊かな国の1つであるドイツではネオナチなどが難民の受け入れに反対を表明し、寛容ではなくなってきているようです。

難民受け入れ問題は、もはや一国だけの問題ではなくEU全体の課題になってきています。

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