2013年12月24日火曜日

Sun.Dec.22,2013 再び、映画「アラビアのロレンス」を見た

映画「アラビアのロレンス」(1962年)などで知られる俳優ピーター・オトゥールさんが12月14日、ロンドン市内の病院で死去した。81歳だった。青い瞳が印象的な俳優であった。「アラビアのロレンス」を観たくなり、ビデオ屋さんに行って3時間42分の完全版を探し出し、鑑賞した。

 「アラビアのロレンス」はオスマン帝国からのアラブ独立闘争を描いた名匠デビッド・リーン監督の超大作で、ピーターさんは、独立闘争を支援、指揮した実在の英国陸軍将校トーマス・エドワード・ロレンスを熱演して一躍人気スターになった。

「アラビアのロレンス」は、私にとっても最も好きな映画の1つである。日本で上映されたのは1963年。私はその頃10歳であったので、実際映画を見たのは高校生になってからであろう。その後22歳になって青年海外協力隊員としてアラビアの西方(マグレブ地域)の国であるチュニジアにバレーボールの指導で派遣されたのだから、何らかの縁があるのであろう。帰国してこの映画を数度見ては、チュニジアで友になったアラブ人達のことを思い出していた。

映画は現在のようなCG撮影は一切やっていない。現在のヨルダンの50度になる砂漠地帯で5ヶ月の現地ロケを敢行し、最終完成に2年3ヶ月かかった。D.リーン監督の完璧主義は徹底していた。

主役についての裏話では、当初ロレンス役にマーロン・ブランドが挙げられたが彼は断ったという。そこで英国で舞台俳優をやっていたP.オトゥールが抜擢されたというわけだ。作品は1963年のアカデミー賞7部門で賞を獲得した。助演のオマー・シャリフ、脇役のベテラン俳優であるアンソニー・クィーン、アレック・ギネスも良かった。

私にとって一番良かったシーンは、戦闘場面ではない。「砂漠」が良かった。静寂で過酷で自然そのものの砂漠が良かった。作品の後半のほうでロレンスがアメリカから来た記者の質問に答える場面がある。私もロレンスと同じ意見だ。

「何があなたを砂漠に引き付けるのか?」
「砂漠はピュア(清潔)だから好きだ」

” ・・・What is that attracts you personally to the dessert ? ”
” It's clean. ”




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