2008年4月10日木曜日

“かし爺さん”のコメントに回答します

 かし爺さん、こんにちは。ブログ読者とのこと、私としては緊張しますね。さて、ここのブログは私個人のブログですので、ここでの回答は私人の立場での回答になることをご了承下さい。では回答させていただきます。
 【質問】「ソフトバレーの場合、ネット下でのオーバーネットの反則は有るのでしょうか?」
この質問は、「ネット下をボールが通過した場合」の判定ですね。ルールブックでは「ボールがネット下を通過して相手コートに入った時は、ボールアウトである」(p.23)と規定されています。主審は、ボールが完全にネット下を通過した時点で吹笛します。ボールがネット下を完全に通過する前に自コートにボールを取り戻すことはできます。この場合、ネット上でのオーバー・ネットの反則に該当する「アンダー・ネットの反則」というようなものはありませんので注意してください。また、6人制のようなアンテナ外や支柱外側通過のボールの取り戻しはできません。隣接するコート上でプレーするソフトバレーの場合は安全性への優先配慮で、取り戻しはできないとしています。この場合もネット延長線上をボールが完全に通過した時点でボール・アウトの吹笛をします。

【お願いその1】ボールがネット下を通過した場合のハンドシグナルについて。
現行ルールのハンドシグナルでは、ボール・アウトのハンドシグナルを示すように取り決めています。
この件に関しては、多くの愛好者から6.9人制と同様のハンドシグナルにしていただきたいとの声を聞いています。6,9人制との整合性を図る意味でも、6,9人制同様のハンドシグナルにする方向で修正していくのが望ましいと考えます。

【お願いその2】ボールがネットとアンテナ同時に触れた場合の対処について

「ボールがアンテナとネット同時に接触した場合、プレーの続行ができる」としたのは、それでなくとも狭いコート内で「ラリーの継続を楽しんでいただく」と言う理由で採用しているルールです。ボールがネットとアンテナ同時に接触したのか、同時に接触した後にアンテナだけに接触したのか、審判団は自分の眼で確認した『事実に基づいて』判定してください。「微妙な接触」に関しては、スポーツにおける判定は『疑わしきは罰せず』の姿勢で「ラリーの継続性を保証する」ように対応してください。

 最後に、審判規則委員長に就任して2年目を迎えることができました。一委員の立場と委員長の立場はまったく違います。提出する文書、発言に責任が付いてきますので相緊張する日々を送っています。ルールの改正・修正、取り扱いを決めていく過程には、日本ソフトバレーボール連盟審判規則委員会での検討、連盟の承認、日本バレーボール協会審判規則委員会の規則部での検討と承認、更には日本バレーボール協会の指導普及委員会の承認という流れがあります。当たり前のことですが、ルールは審判長が作っているわけではありません。愛好者からの要望・意見、バレーボール界全体からの意見・提言・指導をまとめながら、最後は愛好者の納得の元、ルールの改正・修正にあたっています。

 『納得』という文言を私は大事にします。6,9人制のママさんバレーや高校生の全国トップのチームも日常技術指導していますが、一方的な指示命令で私は指導しません。そのような指導ではある程度までは上手になりますが、それ以降の進歩は期待できません。私は、きょうの練習のポイントはこういうところ、ゲームでこのようなケースではこの戦術を用いるので、その時選択する技術はこれこれがある。この技術を技能(スキル)のレベルまで持っていくには、これだけの時間練習しなければいけない、君達はそれをやるかい?以上のように指導者の理解とプレーヤーの理解をシンクロさせて目標達成に向かわせます。シンクロとは『納得の上での理解』ということです

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