2014年8月30日土曜日

Aug.29,2014 全日本男子の武者修行が続く

全日本男子Aが8月中旬から9月2日までフランス、チェコ、そして今週からはブラジルと遠征試合を行っている。非常に貴重な経験を積んでいる。
(昨日行われたブラジルの国内クラブチームと全日本男子の対戦)

このような欧州や南米のトップチームとの親善試合は、近年なかったことだ。欧州と南米のバレーボールのスタイルは日本と違う。そのようなスタイルが違い、高さもあるチームとのゲームを数多くこなすことで、全日本男子チームは、確実に強くなっていくと思う。

私のカンボジアの男子ナショナルチームも、格上の国のチームの胸を借りて強化を図ろうとしている。現在、連盟の事務局長を通じて隣国のタイ、ベトナムとの交渉をお願いしている。自分たちより圧倒的に強い存在を目の前にして、怯むことなく、何度も立ち向かっていくことで活路は開けてくる。今は、負ける経験が必要なのだ。

思い出すのは、1972年のミュンヘンオリンピックでアジアの国で初めて身長が優位なバレーボールにおいて金メダルを獲得した松平監督率いる全日本男子チームのことである。

松平氏は、6人制バレーボールの学習のために、1961年ソ連にバレーボール短期留学を行い、帰国後に全日本男子のコーチに就任。早速、欧州遠征に行ったのであるが、なんと22連敗という記録的な経験をした。片や、一緒に遠征していた東洋の魔女は22連勝であった。

そして、1964年(昭和39年)の東京オリンピックで女子は金メダルを獲得。男子も大健闘して銅メダルであったが、女子の快挙の陰に隠れてしまった。そこから、松平氏は8年計画を打ち立て日本人ならではの戦術を開発し8年後のミュンヘンで金メダルを獲得した。

私は、敗北は勝利のスタートであると思っている。敗北の悔しさや謙虚な学ぶ姿勢がその後の成長を支援してくれる。自分たちと同じレベルや低いレベルのチームと腕を磨きあっても、さほど効果はない。圧倒的に強いチームから学ぶことは沢山ある。

そして、圧倒的に強い国が若いカンボジアのチームを相手にしてくれるように交渉することが、私を含めてカンボジア連盟の手腕にかかっている。

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