2010年12月26日日曜日

12/20(月) 全国私学バレー大会と懐かしき人たちとの再会


 第15回の大会の開会式が東京都町田市立総合体育館に全国から予選を勝ち抜いた男女160チームが集まり開催された。12月のこの時期に開催されるのはこれが最後で、来年度からは4月1日から開催される。開催時期の変更は、『春の高校バレー』の愛称で親しまれてきた全国選抜大会が1月5日からの開催となったからである。高校の全国大会が2週間で2回も行われることは、決して好ましいことではないと、私学連盟が開催時期を変更したのである。

 さて、私は開会式とリーグ戦に町田体育館に足を運んだ。全国大会に来ると良いことがある。それは、全国の指導者と再会できることだ。今回も10数年ぶりぐらいにお会いしたのが、宮城県の赤坂先生。廊下で赤坂先生を見かけ、旧姓の「長田(おさだ)先生」と呼ぶと、すぐに振り返ってくれて「おお、アルゼンチンの友よ」との返答があった。実は1986年の男子世界選手権がアルゼンチンのブエノスアイレスであ開催され、私は勤務先から視察で派遣されていた。日本協会関係からの同行者が全日本主将でエースの蘇武(古川工高、日体大、富士フイルムで活躍)長田先生と当時実業団日本一で富士フィルム男子監督の井原さんであった。長田先生はホテルの朝食は日本から持参の味噌汁しか飲まず、私がインスタント味噌汁を調合する担当となった。まずボーイさんにお湯とボウル(お椀)をスペイン語でオーダーして、テーブル上で作る。そして、日本人には食欲をそそる香りが、ホテルの宿泊客達には強烈な臭いとなってレストラン内に瞬く間に充満する。宿泊客は皆、鼻をつまみながら、こちらの臭気を発するテーブルを見ている。

 こんなこともあった。南米には多くの日本人が明治時代以降移住している。アルゼンチンも例外ではなく、3世・4世の日本人会が沢山応援に来てくれた。仲良くなった3世の日本人に長田先生と私は羽織・袴をお借りし日の丸の鉢巻きと日ノ丸扇子を持って応援席で一緒に応援した。地元のアルゼンチンとの試合では、当時国内がデフレでもありコインの価値はほとんどなく、アルゼンチンが劣勢になると目立った格好をした日本応援団の我々二人めがけてコインがあらゆるところから雨のようにアラレのように投げつけられてきた。日本でいうと10円玉が1円の価値しかなくなっており、その10円玉が投げつけられて、痛いのなんの・・・味噌汁パワーも効果なし。

 大会はその当時の低迷していた全日本男子では4位という素晴らしい結果であった。団長の松平会長、監督の小山さん、選手達からねぎらいの言葉を頂き帰国した。

 その時のアルゼンチンの友である長田先生は、なぜ町田の会場に来ていたのか?「おお、友よ」で振り向いた横にいた監督風の教員が「校長、お知り合いですか?」と長田先生に問いかけた。長田先生は、今回初出場の宮城県の啓誠学園大崎中央高等学校長であった。公立高校でも校長を歴任し、宮城県で名門の旧「祇園寺高校」の経営者に着任したのである。しかし、女子バレーは校長にとって得意分野ではないはずであるが、アルゼンチンでも頑固に味噌汁朝食を押しとおした人であるから、男子バレーを女子バレーに吹き込み、女子バレーでも全日本選手を輩出することであろう。

 再会したのは他にもいる。長野県の裾花中学校といえば中学日本一を10回近く獲得している名門であるが、そこの岡田監督が定年後に長野県塩尻市にある東京都市大学塩尻高等学校女子バレー部監督に2年前に就任し、あっという間に県大会準優勝まで躍進した。そこのチームのコーチとして今回から就任したのが鈴木さん。この方とも10数年ぶりである。鈴木さんは以前イトーヨーカドーのコーチとして活躍されていた。若くして風貌がおじさんであったので、選手達から「おっさん」と親しみをこめて呼ばれていた。その「おっさん」と体育館入り口でばったりと再会したのであるが、私も当時から「おっさん」顔であったので、お互いの顔を見つめて「おおーっ」と驚いた次第であった。

 話を聞いていると、東京都市大学塩尻(長い校名だな・・・)女子バレー部は来年のインターハイで初出場、初優勝をやり遂げようとしているとのことだ。岡田先生らしい発想だな、と感心した。

 こんな感じで、再会話を書いてもキリがない(私の指も疲労気味・・・)ので、また次回。
(画像は今年のプログラム表紙。私学のバレー部が我が国のバレー界に果たしている功績は大である。オリンピック選手の大半は私学から輩出されている。大学を見れば更に私学からの輩出率は高くなる。来年度は4月1日からの開幕であるが、果たして今と同じレベルのチームが参加してくるのか、参加数は減少しないのか危惧するところは多い。いずれにしろ、まずは開催してみて、それから開催時期など修正するのもよいであろう。私も第1回から陰ながら支援してきた。今後の発展のために各分野からの英知が求められている)

0 件のコメント: