2013年9月18日水曜日

Wed.Sep.18,2013 Coaching tips #27 To ask a question

多くのトップクラスのチームに訪問して、色々な指導法に接してきた。ときどき、どうかな?と疑問に思う指導法の現場に遭遇する。

指導者の言葉しかほとんど聞こえてこない場合がある。選手たちからは、「ハイ」という短い言葉が時々聞こえてくる。指導とは「教えたことを確認すること」でもある。教えたことを選手に質問して確認することで、選手の意識が明快となる。特に、チームが中級から上級レベルに向上する場合に指導者から選手に「質問する」こと、選手から指導者に「質問する」機会を作ることが必要である。

学校の教室での授業ではプロの教員として生徒や学生に質問したり、させたりしている先生達が、部活での現場指導になると一転して教えることに熱心すぎて、教えの内容を選手達が本当に理解しているのか確認を怠ったまま次のステップに進んでいる場合がある。。また、指導者の中には、その子の現状のレベルより遥かに上位のスキルを指導して指導者満足に浸っている方もいる。子供達が容易にできないことを罵声を浴びせながら叱咤激励しているのが熱心な指導者と勘違いしている方がいる。

そのプレイがうまくできなければ、より基本に立ち返るべきである。つまり、「易しいことから、難しいことへ」段階を経て進むべきである。

昨夜、大学女子バレー部の学生のレシーブ練習を見ていて、そこに形式的で空虚な練習態度が見えた。私は、練習を止めてもらってキャプテンに質問した。
「この練習の目的は?ポイントは?」

学生たちは指示されたことには反応が早い。しかし、質問されることに論理的に答えることにはあまり慣れていないようだ。バレーボールの公式戦プレー中に監督から指示を受けるのは、一般的には2回のタイムアウトの時だけだ。プレー中はその瞬間、瞬間に自分で状況判断し、次のサーヴの実施までの数秒間、コート上でコミュニケーションを交わしサインを確認する。

スマート・バレーボールは、そのような自律したプレーヤー達でなされる。チーム戦術は監督の仕事であるが、プレーヤー個々の戦術はプレーヤー自身が刻刻と変化する状況に瞬時に自分の意思で対応していかねばならない。そのようなプレーヤーは指導者の適切な質問によって鍛えられ、育てられる。

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